本日の紹介はこちらです。
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【出会い】
ザ・本屋さんマネージャーの高橋智信さんからのオススメです。お借りしました。ありがとうございます。
【本書紹介のねらい】
崩れた商店街、シャッター街と同じ街並みを作り出す地方を思う。
表情をなくした商店街、地方のこれからを考えよう!
【気になった抜粋】
チンピラが相手を威嚇するような場合は、刃物の先端を突きつける、だが、この店の場合は事情が違った、逆手持ちは寝入っている人間、あるいは倒れている相手を確実に死に至らしめるグリップだ、逆手で刃物を振り下ろせば、強い力が籠もる。
「いつも専門書を買っていた古町の大きな書店もなくなったばかりなの。バイパス沿いの大型店は便利だけど、私は嫌い。だって、街を壊しているもん」。
「今朝、時間がなかったのでコンビニのハムサンドとサラダを摂ったのですが」「おそらく多数の添加物が入っていますね。サラダの野菜がカットしてから一日経っても黒ずんだりしないのには、ちゃんと理由があるんですよ」。
【響いた抜粋と学び】
本書は一昔前一世を風靡した食肉偽装のミートホープと昨今著しい成長を遂げているイオングループを題材に複雑に絡み合わせた刑事ものの小説です。
赤川次郎さんの三毛猫ホームズシリーズが大好きだった僕には久しぶりの感覚になりましたね。
「俺が地取りや鑑取りするとき、真っ先に注目するのが街の景色、それに匂いなんだ。駅に降りた瞬間、犯人の生い立ちや学生時代の面影をその街の中で探す」。
本来はそうなのでしょうね。今や多くの街では駅らから降りたら全国どこにでもあるようなチェーン店が並びます。地方で、人口が少ないところではチェーン店がなく、シャッターの下りた商店街が寂しさを表現します。
さらに言えば、駅も近代化しており、、新しい駅はどこも同じような駅になってしまった気がします。その街の特徴はない気がします。
「商店街がすたれ、郊外スーパーばかりだな。お袋さんはどうやって買い物に行くんだ?」「宅配サービスとかネット注文があるでしょう」「彼女がパソコンを使うと思うか? 携帯電話もない様子だった」「一件便利なサービスはたくさんあるが、それはインフラが整っている都会の話だ。彼女は典型的な買い物難民だよ」。
「車がなければ生活できないなんて、街じゃない」。
高齢者介護の現場で働くのでこれは本当感じます。
インターネットや携帯電話を使える高齢者は僕たちのデイサービスで50人中1名いるかいないかです。インターネットの普及は僕たち若者の生活を便利にした一方で、活用できない世代の人達の生活を苦しめているようです。
高齢になるとさらに車の運転が危ないから……と免許の更新をしなかったり、車を子ども達に渡す人も見受けられます。
子ども達からすれば「タクシーを使えばいい」と思うのかもしれませんが、買い物のたびに、病院受診のたびにタクシーを使うんですか? 実際に使用していたら、かなり煩わしさを感じると思いますよ。
高齢の親御さんにタクシーを勧める前に、あなた自身も自家用車がない生活を3日くらい体験してみるといいかもしれません。すると、勧める前に、煩わしさが実感できるかもしれません。
「車がなくて不便かもしれないけど……」
身に染みて伝えることができるかもしれませんよ。
「大きな商業施設に行って、豊かになったつもりでいたんだ。現実は、企業にいいようにカネを吸い取られて、演出された幻想を見せられていたんだ。この商店街みたいに、身の丈で暮らせるのが一番だと思わんか?」
最後の問いかけです。大きな商業施設が来て、生活が便利になって、豊かになった気がしていたのかもしれません。買い物難民が出てくるまで気づかなかったのです。
チェーン店がすべて悪とまでは言いません。チェーン店も必要。そして、商店街も必要。これからの超高齢社会には痒いところに手が届く商店街の復興が望まれているのです。
【編集後記】
先日仕事が休みのときに近所の公園の噴水付近で写真を撮りました。
鴨? うん? 違う? なんだろう。誰か分かる人、名前を教えて~。
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