歯の矯正治療をしていて、

診察台に座っている間


今、わたし自分のためだけに

お金と時間を使っている・・・・・・


と思うと、至福。


会社でも家でも

とにかく人のことばっかり考えてる。


自分の考えることは、自分でコントロールできない。


かつて、わたしが恋愛を忌み嫌っていたのは


(「恋が嫌い」と、そーとーあちこちに書いたと思うのですが、

そう思われていないのは、皆さんわたしの書いたものなど

あまりお読みになってないのね)


コントロールできないものをコントロールしたいと

思っていたからだけれど、


コントロールできないのが面白い


と思えば、面白い。



十年くらい前に、いろんなことがあった。


わたしは、ある日「今日は家に帰りません」と

携帯から友達にメールをしたら、

「赤ちゃんは?(どうするの)」と返信があって、

でも、携帯電話の充電がそのまま切れてしまった。


息子(長男・今10歳)はその頃、

厳密に言えば、もう赤ちゃんではなかった。

どうしたのかは覚えていない。



「昔のことでしょ?」と言う人もあるけれど、

今していることは全部昔の続きなので

わたしにとっては、何も終わっていない。


その頃大変お世話になった、

四十代の女友達から


「冷静にはなるな、薬を打ってでも」


と言われたことがある。

そのときは「なんじゃ、そりゃ」と爆笑したけど

四十歳の今はとってもよくわかる。


薬もやっていないのに、今でもまだ

わたしはまるで冷静ではない。




自分のことばっかり考えて、さびしがってる人がいる。


誰かのことばっかり考えて、苦しんでいる人がいる。



自分のことばかり考えてはいけない、とか

もっと自分のことを考えなさい、だとか


書いてあるのを見かけることがあって

へんなの、と思う。



自分のことばかり考えるのは、

うっとりするほど贅沢なことだし、


誰かのことを、考えなくていいほど考えてしまうのなんて

それこそ、やろうと思ってお金を払ってもできないことなので


とても貴重な体験をしている(ラッキー)


あるいは

ただ単に


「ああ、甘露、甘露」


と思って楽しめばよいと思う。




それが、いくら本を読んだり、お香をたいたり

風水に凝ったり(したことないけど)しても


自分じゃどうにもできないところが、

なんだか、また

とっても面白い。