■声優は職業だけどアイドルという職業はない | たかみゆきひさオフィシャルブログ「shadowcube」Powered by Ameba

■声優は職業だけどアイドルという職業はない

さて、現在弊社ではオーディションをやっているので、より弊社を理解して頂くためのブログその2。
(ちなみにオーディション情報はこちら


声優を語る上でよくアイドルと比較されたり、「アイドル声優」という言葉があったり、何かと「アイドル」という言葉が引き合いに出されることが多い。


「アイドル」という言葉の定義として僕は明確に

アイドルというのは呼称であって職業ではない

と考えています。
これに対して

声優は職業

です。

だからアイドルと声優を同次元で語ったり、比べることはできません。

この手の「アイドルって何?」という話はこのへん→「アイドルって? 」とか「小倉唯ってアイドル? 」に書いてますのでご参照頂ければ幸いです。

そこでも書いてますが、「アイドル」っていうのは簡単に言ってしまうと「人気者」って事です。
「クラスのアイドル」とかと同じ意味です。
そう考えると「私は声優です」っていうのはおかしくないけど、私は「アイドルです」って言うのはちょっと「おいおい」って感じですよね。

とは言え、皆さんが「アイドル」という言葉を別の意味でお使いになられるので、僕もブログでは便宜上例えば「アイドル業界」とか言う言葉を使いますが、本当はむずがゆくて仕方ない(苦笑)。

多くの場合「アイドル」と使うのはAKB48だったりモーニング娘。だったりといったアイドル歌手の事を言ってるんだと思いますが、彼女たちの職業は恐らく「歌手」です。ま、中には「女優です」とか「TVタレントです」とか言う人もいるかも知れませんが、「アイドル」という職業ではないはず。

元々「アイドル」というのは今のようなアイドル歌手を指す言葉ではなく、例えば有名なものではビートルズの『HELP! 4人はアイドル』のようにアーティストでも「アイドル」と呼ばれていたものです。
そして日本では割と「スター」と呼ばれていた言葉がいつしか「アイドル」と呼ばれるようになり、今のような使われ方に変遷していきました。
そう考えると今の「アイドル」は「スター」よりももっと身近な存在ですかねぇ。

さて、「人気者=アイドル」ならば
アイドル声優っていうのは本来人気声優ってことと同義です。

本来はそうですが、一般的には所謂アイドルさん達のようにCDを出したり顔出ししてグラビア飾ったりイベントやコンサートをやるような声優さんのことを指すようで、こういった活動は近年特に多いです。
これは今に始まった事ではありませんが、今のアニメ業界でのニーズは多いです。

我々は声優としての技能はもちろんのこと、こういったニーズにもきちんと対応できる人材を育成していきたいと考えています。

この「きちんと対応できる」というところがなかなか難しい所です。
その部分を我々はこれまでの長い経験を活かしてカバーして行きたいと考えています。

「アイドル=人気者」です
人気者になるということ自体は悪いことではありません。
そういう意味でのアイドルを目指すのは人それぞれ。
とは言え、人気を得るために仕事をするのでは本末転倒です。
我々の仕事は作品、キャラクタに出会い、声を吹き込む事です。

そして声で参加することでその作品をより素敵にしていく共同作業ができ、作品の人気が出ることでキャラクタの人気に繋がり、そのキャラクタを演じた声優の人気につながれば更に素敵です。
声優の人気が先んじてはいけません。

我々は微力ながらもアニメという作品を作り上げる職人達の一部でありたいと考えます。
それは決して独りよがりなものではいけません。
そこが所謂アイドル業界とはまったく違います。


我々はそういったことをプライオリティワンとして考えます。


弊社で現在活動させて頂いているのゆいかおりやStylipSや三澤紗千香といった子たちもそういった事をテーマに活動させて頂いています。


彼女たちに続く次世代の人材を我々は発掘したいと考えています。