■【タレントの育て方】表現者であるということ(つづき) | たかみゆきひさオフィシャルブログ「shadowcube」Powered by Ameba

■【タレントの育て方】表現者であるということ(つづき)

【タレントの育て方】表現者であるということ 」の続きです~


以前、某有名自動車メーカー本社に行く機会がありまして、そこで実際の車をデザインされてる方(超ベテラン)のお話しを伺った時のこと

車のデザイナーになりたくて来る入社希望者と面接をする時はいつもそうらしいんだけど、

僕はイラストレータが使えます!!
僕はフォトショップが使えます!!


みたいな学生が多くて困る、学校では本当に必要なことを教えてないと、嘆いてました。
これは僕も現場で凄く実感していることだったので、そんな話題で盛り上がりました。

自分も専門学校で教鞭をとっていたこともあるし、今でもたまに講師をやる。
彼らの会話、就職時のアプローチなどを見ると、殆どの子が自分はこんな技術を持ってるんです!ってアピールするんだよね。
これは学校がそう刷り込んでいるのか?
それとも学生同士でそういう変な価値観を刷り込み合って、それが代々受け継がれているのか?

そのベテラン・カーデザイナー氏は言う

そんなヤツはいらない!!

そう、そんな価値観では現場では役に立たないのだ。

イラストレータやフォトショップなんて使えなくてもデザインが出来れば良い

正しい!
正しすぎる!
いや、当たり前なんだけどね。

でも、そういう学生って本当に多いんですよ。

【タレントの育て方】表現者であるということ 」で言ってる本質論ってそういうこと。

学校では多くの学生を扱わなければならないからどうしても学生一人一人の個性やセンスを伸ばす訓練は難しいと思う。
技術偏重になっていくのも自然な流れなのかも知れない。
でもね、
それは現実的ではないって事をきちんと教えないとです。


あ、
学生の時にそれを気づけるかどうかでふるいにかけてるのか。
そっか、最終的に仕事にありつけるのってほんの一握りだもんね。
そういうふるいのかけ方なのか、やるなぁ…(ってホントカ!)。


いやいや、そんな面倒な事はしなくてもいい!
今はどこも人材不足と言われてる。
え?人はたくさん余ってるのに人材不足?って思うかも知れない。
それはつまり使える人間が少ないって事。

僕はよく仕事が出来るヤツは今就職率100%どころじゃないよって言います。

今は仕事が出来る人と出来ない人の差が激しすぎです。
ゆとり教育のせいかどうかは知らないが、おそらく親の教育も悪いんだろうし、世間の風潮も悪いんだろう。
とにかく良い人材が育ちにくい環境になってしまっている。
だからこそそれに気がつけた少数の人だけがどんどん日の目をみることができる。


それもこれもきちんと「必要なこと」を教えない人が多すぎるからだ。


まぁ、そんなことで世間でまことしやかに「常識」となってしまっていることが現実的ではない事って本当に多い。

そういうものを見抜けないといけません。
そのためにも本質を見極められるようにしたいものです。


デザインの話に戻るとね
デザインをやるための「コア(心)」ができればほっといても自ずと「フォトショップ使えるようになりたいな」とか「イラストレータ使えるようにならなくっちゃ」って能動的になるんですよ。
そこからつける技術は学校で受動的に教わるそれとは雲泥の差。


さて、こっからタレントの育て方的なところいくよ(笑)

芸能プロダクションでいうとね
タレント予備軍をたくさんかかえてる所では「とりあえずレッスンさせとけば良い」って言うところも中にはある。
タレントとしての教育は時間もかかるし、教育者の能力も必要で手間もかかる。
タレントの卵たちは素人でどうせそんなことわからないから「レッスンだけさせておけば文句は言わないだろう」的な発想でとりあえずレッスンをさせとく。
この間タレントたちはなんとも無駄な時間を費やすことになる。

基礎レッスンと定期公演のレッスンばっかりやってる子と「コア」を引き出す教育と定期公演のレッスン、そして基礎を少々やってる子とを比べると、個人差はあるが、圧倒的に後者の方がタレントとしての成長は早い。

ただし、人の手間はかかる。
でもね、手間ってのはかかるもんなんです!!
タレントを育てるのに手間がかからない訳がない。
というかそこを一番手間かけないとなんです。

だからタレントにはきちんと「コア」を形成させて、芸能界で生きくのに必要な教育をきちんとしてあげるべき。
アイドルと呼ばれる子たちは特にそうです。
彼女たちは10代という精神的にまだまだ子供な年齢で大人の世界で生きていかなければならないのだから。