■テニスの王子様100曲マラソン | たかみゆきひさオフィシャルブログ「shadowcube」Powered by Ameba

■テニスの王子様100曲マラソン

昨年3月に開催された「テニスの王子様100曲マラソン
会場はパシフィコ横浜
テニプリのキャラクターソングを102曲(本編100曲+アンコール2曲)、33人の声優さん達が歌いまくるステージ

パシフィコの1万人のお客さん、そして全国に中継された各会場のお客さんが酔いしれた一日でした。
あの時の興奮と感動は忘れられません。


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↑そんなことで会社に未だに貼ってある「100曲マラソン」のポスター

テニプリはうちのタレント女子たちも結構盛り上がってる大人気作品ですね(^^;)



さて、この「100曲マラソン」
幸運なことに構成と演出をやらせていただいたのですが、
発注されたときのクライアントからの一言


「たかみさんじゃないとできないので、お願いします!」


こういう言葉って嬉しいですねぇ。
(おだてられてるだけかもしれないけど^^;)


さて、なぜ今この話題かというと、
今、「地下アイドルシステムはこうして作られた」というのを書いていて、その中で膨大な曲数のセットリストをこなすハナシを書いてるんですが、その時の経験がとても生かされている公演だったんですね。

まぁ、そんな経験を持っている自分だったので、クライアントさんから100曲メドレーのコンサートと言われた時、割とあっさり「そうだよね、それやるなら僕だよねぇ」って思いました(^^;)。

当初「100曲ライブ」と企画が持ち上がったものの、33人の声優さん達が100曲を歌いまくるということが制作サイドやステージに立つ声優さんたち含めて誰もイメージできていなかった。
なので、50曲にして2回にしましょうかとか弱気な案も出たり…。
「100曲できますよ、せっかくの記念すべきライブなんでやりましょう」と一人イメージできてた僕は100曲でやることを推し進めたんだけど、いやぁ、この後が苦難の道(^^;)

100曲ライブなんてできるのか、という声優さん達への説明から始まって、その構成作り、カラオケ作り、演出プラン作成と進んでいくのですが、誰もその膨大な情報量を処理できず、結局その殆どを自分でやることに(^^;)


あれ? 昔こういうことあったよなぁ。
みたいな(笑)


特にそのメドレーのオケ作りなんかは当初はセットリストの通りにレコードメーカーサイドが作ってくれることになってたんだけど…

「こんな風につないでください」と自分でつないだ数曲のテストを先方に送ったんだけど、結局メーカーサイドはギブアップ。

誰もできないってことで、最終的には僕が100曲分のメドレーをつなぐことに(^^;)
さすがに今はMDでつないで…なんてことはしませんが、まー、やりましたよ。
昼間は通常の仕事して全て夜中作業で…(^^;)。


ただね、これが功を奏したのがリハーサル。

リハで実際に歌ってみてその場で曲のサイズ調整なんかが必要になった時
「あ、それならちょっと待っててくださいね」とばかりに
その場で演出をしながら僕が現場でちょいちょいと編集してその場で反映できたんですね。
これは自分が演出をしていて自分で編集してるからできることなので、少ないリハーサル日程の中ではとてもよかった。

あとはですね、ハナシは前後するけど、そのセットリスト作り!

アニメのコンサートで100曲もあるとですね、どこでどうやって盛り上げて飽きない演出にするか、また、そのアニメの世界観をきちんと反映させてファンを裏切らない作りにし、また、いい意味で裏切る部分を入れつつ、声優さんだからこそ演技もしてもらって…と、通常のコンサートとはまるで違う感覚で作らなければなりません。
エンターテインメントとしてきちんと成立させるには実は結構なノウハウが必要なのです。
その一番の肝はそのアニメの良さをわかっていて、お客さんがどういうところにハマっているかということを作り手側がわかっていないと成立しないというところだと思うんだけど、これってとても「おたく」的感覚が必要だと思う。
カン違いが一番NGだし。
とても気を遣うポイントですね。

さて、
テニプリのキャラソンってなんと200~300曲もあるんですよ。
その中から曲を選んで順番を決めるのですが、
まず、うずたかく積まれた膨大なCDをすべて聴き込み、あたまにたたき込むわけです。
↑文章で書くと一行で済んでしまいますが、これって結構な作業量。

で、
あとは曲のセレクトと順番という超絶パズルが始まる(^^;)
決められた時間内に収めないといけないのも大事な要素。

100曲もあるライブではその曲間の詰め方、余韻の残し方は通常コンサートとはまったく異なります。
聴いている人の心地よさを持続させないといけないし、「あ、そう来るんだ!」という曲のつなぎ、そして映像演出にも随所に工夫を凝らしましたよ。

結果、ファンの方々から数々のお褒めの言葉をいただき、原作の許斐先生はじめ、出演者、クライアントの方々にも大変よろこんで頂くことができ、感無量です。


「眼鏡's」解散、跡部パート(^^;)、バレキス、焼き肉の王子様…… エピソードを書き始めるときりがないので、今回はオミット!
またの機会にということで。
(やっぱりこの話書き始めると長くなっちゃうなぁ)
(眼鏡'sのハナシはこのへんにもちょこっと書きましたが)


いやぁ、大変だったけど、こういうライブ、またやりたいなぁ。

ということで、大量曲コンサートは得意なたかみくんでした(^^;)



この時のスタッフは今ではすっかり入れ替わってしまってみなさん別々の方面でお仕事をされてるのですが、
この前行われた「しゅごキャラミュージカル」では久々にその時の主要スタッフが集まって、プチ同窓会みたいな感じになってたんですよ、実は(^^;)