子供の頃から大好きなバンドStatus Quo。Boogie一直線、長髪を振り乱し飛び散る汗、ずっとずっと大好きで彼らに関しては単なるミーハーなファンになってしまうのだ。もう彼らのBoogieのリズムを聴くと、身体が自然に動いてしまう。後に知った、前身のModなThe SpectresやPsycheなTraffic Jamから始まった初期のQuo、つまりPye時代も大好きである。ま、何といっても、怒涛のHardなBoogieをぶちかましてくれるVertigo時代は無敵である。家の中でも車の中でも彼らの熱いBoogieは、大音量で自分の魂を揺らし続ける。子供の頃に初めてQuoの音を聴いて夢中になって以来の、中毒である。少なくとも週に1回は聴かないとダメである。幼児体験とは恐ろしいもので、未だに自分にとって一番好きなリズムがShuffleするBoogieなのだ。そして何といっても、まだ現役で活動中のQuoである。永遠にChug Alongし続けるQuo、頑張って欲しいものである。オリジナル・メンバーのFrancis RossiとRick Parfittの2枚看板が健在である限り、Quoの旅は続くだろう、名参謀Andy Bownらに支えられながらも。さて、Pye時代のStatus Quo。鍵盤奏者Roy Lynesを含む5人編成でスタートしたQuoは、PsycheでPopな路線から徐々にHardなギター・バンドへ変貌を遂げていく。Rossi、Perfittの2人のギタリストにベーシストのAlan Lancasterのフロント3人が曲を書き、唄うというのがQuoのスタイル。楽曲も演奏も、徐々にHeavyな色合いを強めていく。そんなHardなBoogie路線とこれまでのPsycheな浮遊感に、元々彼らの本質にあるBritishなPop感覚が絶妙にブレンドされたのが、70年の名作『Ma Kelly's Greasy Spoon』。新境地を開こうとするQuoから鍵盤奏者が脱退していよいよギター・バンドとして突き進む彼らは、アルバム『Dog Of Two Head』で勝負に出る。
『Dog Of Two Head』は71年にPyeからリリースされたSrtatus Quoの通産4枚目のアルバム。後にVertigoに移籍してHard Boogie路線を突き進む彼らがPyeに残した最後のオリジナル・アルバムである。黄金のBoogie Quartetとなった彼らの快進撃はこのアルバムからスタートするといっても過言ではない。必殺のBoogieを要所に配しながらアコースティックな小曲を挟むところが英国流儀。ベースのAlan Lancasterの書くカッコイリフを持つ楽曲がアクセントになっているのも嬉しい。
アルバムの一発目“Umleitung”はリフから始まる最高にRawなBoogie。基本はコード一発ものであり淡々とCoolに突き進むがピアノが入っているのは脱退した鍵盤奏者Lynesとの共作だからか。Lazyなノリが最高。
続いて、いきなりアコースティックなナンバーが飛び出すあたりがBritishである。この“Nanana”という曲はアルバムに3回登場する。
Lancaster作の“Something's Going On In”もリフが最高にカッコイイBoogie。Rossiの飄々としたVocalもCool。
スピーディーに躍動するBoogieの“Mean Girl”は親しみやすくノリの良いナンバー。キャッチーで少々コミカルなサビといい、このアルバムで唯一Popなナンバー。続いて再び“Nanana”で一息。
ドイツの2人のファン(GerdさんとUlaさんか?)の名前からタイトルがつけられた“Gerdundula”。ギター2本の絡みが、どこかEthnicな雰囲気を漂わせている。
“Railroad”は大好きな典型的なQuoのBoogie。前半が終わるとアコギと、Rossiとソングライティングの名コンビを組むBob Young(Young & Moody!)のハーモニカが飛び出し、LancasterがVocalをとるSlowな展開に変わる。
静かなイントロから鳥肌が立つ、これまたリフが最高にCoolな“Someone's Learning”。展開も見事でHeavyな部分とPsycheなTrip感もある大好きな曲。最後に三度目の“Nanana”で締め。
◎最高→Someone's Learning/ Status Quo
◎このLive音源も素晴らしい→Umleitung/Status Quo
◎年をとってもカッコイイRossiとPerfitt、ベースのRhinoとAndy Bownも出てきてフロントに並び立ち、お茶目なステージが微笑ましい(日本で観たいぜ)→Gerdundula/Status Quo
(Hit-C Fiore)