BLACK CHERRY

JAZZ, BRAZIL, SOUL MUSIC



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   お気に入りの フランス人ドラマーJacques ThollotJef Gilson Big Bandに在籍し、Michel PortalJoachim KühnDon CherrySteve Lacyのグループでも活躍したことで一躍フランスのJazz界で、その名を高めた人物。面白いことに自身のリーダー作となると単なるJazz Drummerとしての役割を果たすだけではなくPianoOrganSynthesizerPercussionも演奏し、Electronics多重録音Collage効果音Effectを巧みに使った唯一無二の世界を作り上げている。それはExperimentalかつFreeで、Jazzのみならず現代音楽の香りも漂う、当時としてはかなり意識的に音響効果を考えた孤高の作品ともいえる意欲作。となった。以前ご紹介した71年にリリースされた1stリーダー・アルバム『Quand Le Son Devient Aigu, Jeter La Girafe À La Mer』も素晴らしい出来であったが、French Jazz界の革新者Jef Gilsonが設立したPalmからリリースされ、Gilson自らProduceを手掛けた本作も最高だ。何より、フランスが誇るMulti管楽器奏者であり有能なComposer/Arrangerとしても知られるFrançois Jeanneauが参加しているのだ。しかも、ThollotとともにSynthesizerまで弾きながら、本作で双頭リーダー作ともいえそうな貢献度の高さで存在感を発揮している。さらに嬉しいことに、数曲ではあるが、これまた大好きな天才ベース奏者Jean-François Jenny-Clarkが参加しているのである。前作同様、Avant-GardeExperimentalな路線であるが、 JeanneauのPrimitiveでWildな一面が強調されたTenor SaxMysteriousで知的な香り漂うFluteが聴けるのが嬉しい。電子音が飛び交い、Free Improvisationが散りばめられたアルバム。さまざまな小曲が気ままに並べられ、まるでThollotの精神世界を覗き込むように、その小宇宙に聴き手はいつしか惹きこまれていく。ModeやFreeを経て停滞と混迷ともいえる試練の時代が続き、Jazzが迷走していたとさえ言われる70年代にフランスから生まれた異形のJazzなのだろうか。Palmから同年にリリースされたFrançois Jeanneauの初リーダー作『Une Bien Curieuse Planète / Such A Weird Planet』と対になる傑作アルバムである。

 

  『Watch Devil Go』はJacques Thollot75年にリリースした2ndリーダー・アルバム。

アルバムは “Kanephoros”でSpacySynthesizerがThemeを奏でて摩訶不思議ワールドの幕開きとなる。

Up-Down”はFrançois JeanneauElegantかつLyricalなFluteと可憐なピアノがこの上なく美しく儚い旋律を紡ぎ出していく。

Watch Devil Go”もJeanneauFluteSynthesizerをバックに女性SingerCharline Scott気怠げなVocalで実にイイ感じ。

Jeanneauが野性味あふれる逞しい音色のTenor SaxFreeにBlowしまくるIn Extenso” 。Thollotのドラミングは変幻自在にJeanneauに対応し、二人のガチバトル状態となる。

Go Mind” はFluteの多重録音Jean-François Jenny-ClarkAcoustic Bassによる幻想的なナンバー。静謐で深遠なる美しさがこの世のものとは思えない、この時代のフランスでしか生まれ得ないJazz。

Tryptique Pour La Foire Des Ténèbres De Ray Bradburry”  は3部構成の組曲。ここでもJeanneauFluteが大活躍。Fluteの多重録音に不穏な電子音が鳴り響く。

Le Ciel Manque De Généalogie” は再びFluteの多重録音Jean-François Jenny-ClarkAcoustic Bassによる演奏だがすぐ終わってしまう。

不穏な電子音が乱れ飛ぶ“Kamikaze's Nightmare” 。

Entre Java Et Lombok” はStrings電子音と共に奇妙な世界を生み出している。室内楽的ではあるが、このStrangeな感覚はたまらなく魅力的だ。

Eddy G, Always Present”  もSynthesizerが鳴り響きClassicalRomanticな旋律を奏でる。

Before In” はTenor Saxとドラムスの短いバトル。 

Eleven”  はおそらくThollotとJeanneauが弾くSynthesizerが二重奏を奏でる

La Dynastie Des Wittelsbach” はJeanneauとThollotがまたまたガチバトル。途中でWaltzのRhythmをThollotが刻んだりしている。Jeanneauのこういう荒々しいプレイが聴けるのは嬉しい。

1883-1945, Heavens” はThollotがFluteとJean-François Jenny-ClarkのAcoustic Bassによる幻想的な、そしてあっという間に終わってしまう演奏。 

Au Stylo Feutre, Un Paysage” はThollotの弾くピアノとJean-François Jenny-ClarkのAcoustic Bassが摩訶不思議な世界を浮遊しているようなナンバー。

最後を飾るのはThollotのドラムスをバックに多重録音でFrançois JeanneauがSaxとFluteを演奏してアルバム1曲目の旋律を奏でるCanéphore” 。巡り巡る世界は終わらない。 

(Hit-C Fiore)

    

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 これは心底疲れて果てた時にお世話になっている音盤。身も心もクタクタになっているときに取り出し針を落とすと、あら不思議、いつの間にか張りつめたモノが和んで力が漲ってしまう魔法の音盤なのである。Djalma Corrêaは現代Brazilを代表するMinas Gerais出身の打楽器奏者/Composerの一人。Universidade Federal dBahia (UFBA:バイーア連邦大学)で作曲とPercussionの正式な音楽教育を受けている。そこでCorrêaの師となった方々が凄すぎる。Swiss生まれでBrazilに移住しCaetano VelosoGilberto GilTom ZéらのTropicaliaの中心となる音楽家に多大な影響を与えた現代音楽家であり彫刻家、作家でもあったWalter SmetakとドイツからBrazilに移住した十二音技法と無調主義を唱える作曲家Hans-Joachim Koellreutterという偉大な二人なのである。Djalma CorrêaはGrupo Baiafro In Bahiaの一員としてThe New Dave Pike Setと共演し72年の名盤『Salomao』で素晴らしいPercussionを披露している他、Caetanoの『Jóia』やGilberto GilやJorge Benのアルバムにも参加している。バンドの一員としてGilberto Gilと78年のMontreux Jazz Festivalで共演したDjalma Corrêa は、世界を演奏してまわり多くの音楽家と共演した。何と日本にも来ているという。Paulo Mouraや女性SingerのZezé Motta、ベース奏者Jorge Degasと共演したPaulo Moura/Zezé Motta/Djalma Corrêa/Jorge Degasの88年作『Quarteto Negro』も素晴らしいアルバムであった。さて、本盤はそんなAcademicな教育を受けてきたCorrêaがBrazil先住民のIndioとAfro-BrazilのルーツAfricaとBahiaとの繋がりを探求すべくField Recordingを敢行し、太古から現代まで語り継がれているBahiaのRhythmと呪術的なChorusや詩をまるで目の前で人々が歌い踊っているかのような臨場感で聴き手に伝える。

 『Baiafro』はDjalma Corrêa78年にリリースしたアルバム。BrazilのPhilipsがBrazilの有能なMusicianに世界への門出を開いたシリーズ"MPBC (Musica Popular Brazileira Contemporanea)" の中の一枚。本作は驚くべきことに『ジャルマ・コレア~バイアの轟き』というタイトルで日本盤も出ていたという。
アルバムはいきなりField RecordingHomenagem A Um ìndio Conhecido”で始まる。バックから様々な種類の鳥たちのさえずりが聞こえてくる中、Bahia先住民の老人が語り、遥か昔から伝わる歌を口ずさむ。鳥のさえずりも同調して自然に溶け込み切った風景に思わず和んでしまう。、
素朴な男女混声ChorusPercussionの響きに疲れ果てた心が癒されていく"Samba De Roda Na Capoeira”。なんとう生命感に満ち溢れた音楽なのであろうか。
Baiafro”は自然に身体が動き出してしまうようなPercussionに
Samba De Ousadia”はQuicaとTamborが会話するかのように
Percussionと琴の音のような音にViolãoが絡む“Banjilógrafo”。
B面頭の12分以上の“Os Quatros Elementos ”は4つのPartから成る。鳥のさえずりをバックにさまざまな笛の音がPrimitiveなPercusionとともに響き渡る。自然の要素である水と土と風、そして火をThemeにし、精霊が宿るという自然と対話するかのように音楽を奏でていく
水をThemeにした“Água/Oxum”は川のせせらぎが聴こえてくる中、素朴な旋律を紡ぎ出す笛の音とPercussionがが鳴り響く。
土をThemeにしたTerra Oxossi”は小鳥のさえずりをバックに呪術的な音色と旋律の笛が精霊と会話しているようだ。
風をThemeにしたAr/Yansã”。Primitiveな笛の音とPercussionとかけ声に、自然の中に佇んでいるかのようなTrip感が起きる。
火をThemeにしたFogo/Xangô”は火を炊く音と雷をバックに自然の息づかいに耳を傾け民族楽器で対話するCorrêaの真摯な姿勢が伝わってくる。
Piano De Cuia”はMinimalなKalimba(Thumb Piano)のような響きに耳を奪われる。
最後を飾るのは“Tudo Madeira”。生命感に満ちたBalafonTamboresが鳴り響き、PrimitiveなFluteの音色に身体中の疲れが吹き飛び元気が湧いてくる。
(Hit-C Fiore)
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 世界中を旅して、様々な民族音楽をSessionして廻るドイツが誇る孤高のEhnic Jazz Rock Band Embryo。Amon Düül IIから派生したオリジナル・メンバーのドラマーであり、VibraphoneMarimba奏者のリーダー、Christian BurchardSaxViolinを演奏するEdgar Hofmannによって結成されたEmbryoは、最初はDuul一派に通ずるPsychedelicでTrippyな演奏が主体だった。そんなEmbryoにとって転機となった作品が72年にリリースされた『Father Son And Holy Ghosts』。中近東AfricaといったEthnicな音楽の旅を続ける80年代以降のEmbryoのEthnic路線の萌芽が見られる作品である。71年リリースの前作『Embryo's Rache』からベースで参加したRoman Bunkaと鍵盤で参加していたHermann Breuerこそ参加していないが、MarimbaやVibraphone、アコギ、Banjoなどの導入も印象的だった。そしてリリースこそ74年であるが、実際は73年に再びBunkaをギターで迎え、Sax奏者Charlie Marianoも参加し録音された『We Keep On』でEmbryoの音楽性は唯一無比のOriginalityを確立する。'03年にリリースされた本盤は、そんな彼らの転換期直前のLive演奏を収録した貴重な発掘盤である。リリースされた当時、何回も何回も聴きまくった記憶がある。

 『Bremen 1971』はEmbryo71年に『Embryo's Rache』リリース後、同年9月にBremen公演をした時の模様を収録している。つまり、まだ混沌としたDuul一派と共通する音楽性が幾分残っていた頃の彼らの演奏が楽しめる音盤である。まず、この時のメンバーが面白かったのだ。鍵盤不在、そしてギターとベース担当のBunka不在で、ギターにSiegfriedSigiSchwabではなくAlfred(Al) Jonesとクレジットされているが、殆ど存在感がない(ギターを弾いていない)。しかし、ベースはRalph Fischerが参加して中々頑張っているしFluteHansi Fischerもイイ感じ。このメンツでしか味わえない貴重な時期の演奏なのである。
アルバム冒頭を飾るのは『Embryo's Rache』に収録されていた“Try To Be”(“Sittin' At The Moon”改題)。Minimalなベースのフレーズによる5拍子にのってEdgar HofmannViolinSaxHansi FischerのFluteが自由奔放なインタープレイを展開する。Christian BurchardのバタバタしたドラムスとRalph Fischerのごり押しベースも頑張っている。
切れ目なく続く“Time”。6/8拍子にのってHofmannのSaxが暴れまくる。
Embryo's Rache』に収録されていた怪しいVoice Percussionが炸裂するFunky Acid JamTausendfüßler”は、圧巻のVoice PercussionとChristian Burchardのバタバタしたドラムスが白熱していく様が手に汗握る。躍動する FischerのFluteも素晴らしい。
最後を飾るのは“Spain Yes, Franco Finished”。Psychedelicに盛り上がるこの曲で、ようやくギターが存在感を示す。
(Hit-C Fiore)
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 Led ZeppelinThe ByrdsVan Morrisonと少なからず関わりを持つ女性Singer SongwriterとしてJackie DeShannonの名前は知っていた。実際に彼女のアルバムを聴いたのは、The Byrdsの“Don't Doubt Yourself Babe”を聴いて、その作者であるJackieに興味を持って何年もたってからのことであった。Jackie DeShannonことSharon Lee MyersはKentucky生まれの音楽的に早熟な女性であった。6歳で地元のRadio ShowでCountry Songを歌い、12歳でレコード・デビューを果たしている。彼女は早すぎたSinger Songwriterとも言われている通り、60年代にSharon Sheeleyとのコンビで他人に提供した楽曲で数々のヒット曲を出すと、10代でSongwriterとして、そこそこの売れっ子となった。64年にThe Searchersが彼女が歌ったSonny BonoとJack Nitzsche作のNeedles And Pins”と自作曲“When You Walk in the Room”をヒットさせUKで人気を得ることとなる。また、The Beatlesの米国TourにギタリストのRy Cooderを伴って前座として帯同したり、上述のThe Byrdsに楽曲を提供するなど、60年代のJackieは単なる自作自演のPops歌手という枠組みを飛び越えた部分も感じられるのが面白い。70年代に入って目立った商業的成功を得ることはできなかったが、Atlantic移籍第一弾となった本作のように、米国南部の香り漂う作品もリリースしているのは興味深い。Memphisで録音された本作は69年の『Dusty In Memphis』よ再びという感じであるが、よりCountry風味がきいているところがJackieらしい。ジャケットもイイ感じ。

 『Jackie』はJackie DeShannon72年Atlanticからリリースしたアルバム。Producerとして名を連ねるのがArif MardinTom DowdJerry WexlerというAtlanticが誇る3人だ。
アルバム1発目はJohn Prine作の“Paradise”。Jackieが育ったIllinois州出身のSinger-SongwriterであるPrineのCountry Flavorに満ちたメロディがイイ感じ。
イントロのギターからしてどっぷり南部SwampyGospel色強い“Heavy Burdens Me Down”。
Brand New Start”はStringsアコギが印象的な演奏をバックにJackieが朗々と歌い上げる。The Beau BrummelsのSal Valentinoが在籍したバンドStonegroundのナンバー。
Neil Youngの“Only Love Can Break Your Heart”。『After The Gold Rush』収録の中でも屈指の名曲であるこの曲をJackieは南部の香りをまじえたCoutry調に歌い上げる。 Arif MardinがAccordionを弾いている。
ようやく登場したJackie自作の“Laid Back Days”。アコギガジャンジャカ、甘く切ないJackieのVocalが良い。
The Mothers of InventionのメンバーだったAlice Stuart作のBalladFull Time Woman”。
Jackie自作のナンバー2曲目“Vanilla O'Lay”はJackieらしい軽快で陽気なナンバー。Steel Drumsもイイ感じ。
Steve Goodman作のBallad“Would You Like To Learn To Dance”はHarpsichordが効果的。
I Won't Try To Put Chains On Your Soul”はCissy Houstonらの女性Chorusが印象的。
Van Morrison作“I Wanna Roo You”。名作『Tupelo Honey』に収録されていたこの曲をJackieはCountry風味をきかせて歌う。
Peaceful In My Soul”はタイトル通り多幸感に満ちたナンバー。米国の自然に恵まれた田舎の風景が思い浮かぶ。
アルバム最後はHammondがカッコイイノリの良いRockAnna Karina”。
(Hit-C Fiore)
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 不思議なペンギンさんのジャケットに妙に惹きつけられてジャケ買いした本作。Angelo Branduardiの鍵盤奏者として知られるPier Carlo ZancoとBranduardiのLive Bandでドラムスを務めていたDuilio Sorrentiが在籍していたバンドMurple。この2人にベーシストMario GarbarinoとギタリストPino SantamariaことGiuseppe Santamariaを加えた4人組。70年代初期に結成された彼らはアルバム1枚を残して解散してしまう。ここまではよくある話だが、また再結成して再びアルバムを残してLive活動を始める、というのも最近のイタリアのこの手のバンドでは結構ある話かもしれない。しかし、オリジナル・メンバーのMario Garbarino、Duilio Sorrenti、Piercarlo Zancoを中心に制作した新作の出来やLive演奏を収録したDVDを観る限り、結構本気モードで単なる同窓会に終わっていないところは評価すべきであろう。女性Chorusや混声合唱団を加えたサウンドは、やはりイタリアらしいClassicalで情感豊かな独特の世界に色彩感やスケールの大きさと奥行きを加えている。さすがBranduardiのバンドに採用された実力を持ったMusicianであることを証明している。本作は、当時としては派手でテクニカルなバンドが数多くひしめき合っていたイタリアの中では目立つ作品ではなかったのかもしれない。

 『Io Sono Murple』はMurpleが74年にリリースしたアルバム。
アルバム1曲目“Antartide”はギターのトリルから幻想的なSynthesizerが鳴り響いて始まる。
Metamorfosi”はPercussiveなドラムスが中々頑張っている。
Pathos”はSynthesizerやHammondが変幻自在なリズム隊にのってメリハリのついたサウンドを展開する。時にAggressive、時にLyricalにギターと共に作り上げる音は今聴くとさすがに古めかしいが実力を感じる。
Senza Un Perche'”はClassicalなピアノをバックにイタリアらしい情熱的に歌い上げるVocalがいかにも。
Nessuna Scelta”は讃美歌のようなChorusが厳かに響く中、起承転結のはっきりした展開の中にみせる抒情性が彼らの個性。
Murple Rock”は一転してノリノリのHammondとギター、リズム隊が忙しく暴れる。怒涛のShuffleから後半はJazzrock風と刻々とリズムが変わってもリズム隊は一糸乱れず盛り立てる
Classicalなピアノの独奏で始まる“Preludio E Scherzo”。感傷的なメロディー・ラインを切々と歌い上げるVocalを泣きのギターStrings Synthesizerが盛り上げる。けたたましく鳴り響くSynthesizerとバタバタ暴れるリズム隊が乱入してくる“Tra I Fili”。
Variazioni In 6/8”はドラムスがまた大暴れ
イタリアらしい歌心にみちたFratello”。
流麗なギターのArpeggioあっさりしたVocalがイイ感じの“Un Mondo Cosi'
最後を飾るのは“Antarplastic”。再びイントロのギターのトリルをバックにアルバムは終了する。
(Hit-C Fiore)
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 Keefの手がけたジャケットの中でも本作は、かなりお気に入りだし、肝心の音楽の方も個人的にツボなのである。Tonton Macouteというバンド、WindmillというBritish Beat Bandが母体となっている。Multi管楽器奏者のDave Knowlesと鍵盤奏者Paul French、ベース奏者Chris Gavin、ドラムスのNigel Revelerから成る4人組だ。RockやJazzやR&Bに元々メンバーが持っていたClassicalな素養、そしてPsychedelicな洗礼といった、60年代末の英国の香りがプンプン漂う音、そしてジャケット。Coolで淡々とした演奏ではあるが各メンバーの演奏技術は、強烈な個性こそかんじられないが、当時の英国ではそこそこであったと思う。特にAltoTenor SaxFluteClarinetを巧みに操るDave Knowlesのプレイは素晴らしい。インストが長めではあるが、同時期のTrafficやChicagoに比較すると熱量やSpiritualな部分は驚くほど控えめだ。それが実は彼らの味となっている。KeefのジャケットとNeonというLabelが独り歩きしてやたら評価を高めている感が無きにしも非ずだが、英国音楽好きにはたまらない音であろう。鍵盤とVoval担当のPaul Frenchは、Voyagerというバンドを結成する。

 『Tonton Macoute』はTonton MacouteがRCAのNeon Labelから71年にリリースした唯一のアルバム。
アルバム1曲目は牧歌的なサウンドにのったFluteが印象的なイントロで始まる“Just Like Stone”。米国に憧れる英国人らしい土くさいVocal
に、緩急の付け方が巧みな展開、Beat Bandっぽさを残しながらも
イントロのHammondうねるベースが入ってSaxが絡んでくるところが鳥肌モノの“Don't Make Me Cry”。Effect効果が英国らしさを出しているVocalもイイ感じ。エレピ・ソロ、そして力の入ったVocalが若さあふれる感じで良い。途中からJazzyな展開になりHammondFluteが、これまた素晴らしい。そしてフォービートでのピアノ・ソロ、Fluteがイイ感じ。
やはりFluteが宙を舞い、Exoticな雰囲気が面白い“Flying South In Winter”。Percussionの使い方といい、Saxソロもある種の胡散臭い異国情緒漂うところが微笑ましい。こういうの大好きなんですわ。
アコギVibraphone寂しげなVocalが英国らしい陰影を付けていく“Dreams”。
You Make My Jelly Roll”はフォービートのJazzyな曲調ながらVocalがやっぱり英国的な味わい。Saxソロは中々面白い。
Paul French単独のペンによる“Natural High Part I”。Elegantなピアノによるイントロから、リズム隊にのってSaxとオルガンが重厚なThemeが奏でる。Vocalが入ると演奏は熱を帯びてくるが、どこか抑制され寂寥感漂うところが彼らの個性か。
Natural High Part II”はChris Gavinの弾くRhythmicalなギターのフレーズが素晴らしい。適当なScatはご愛嬌だが、Fluteソロなどは思わずハッとさせられるものがある。
(Hit-C Fiore)
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 FranceStrasbourgで結成されたバンドWapassou。70年代に登場した、FranceらしいUniqueな音楽性を持っているバンドである。彼らは演奏技術が高いとは言えない、どちらかといえば稚拙ともいえる、つたない演奏なのに、微睡みながら空中をさ迷い歩くような独特の音世界を作り出している。Organをメインに弾く鍵盤奏者Freddy BruaViolinJacques Lichti、そしてVocalも担当する女性ギタリストKarin Nickerl、この3人がこのバンドの個性を形成している主要人物だ。 特に自主制作盤として世に出た本盤は、ClarinetFluteなどが加わって独特の浮遊感溢れるサウンドに欧州らしい抒情的で耽美な世界が繰り広げられる。彼らの彼らの特徴はドラムレスであることと、演奏技術が高くない故に独特の味を出しているKariの頼りないギター、そして彼女の気怠いフランス語のVoiceとVocalだ。本作では最後の2曲のみドラムスが加わっているが、それ以外はドラムレスでViolinや管楽器にOrganやギターがチョイPsychedelicな部分も垣間見せつつ唯一無比の世界を描き出し、雰囲気のあるKarinのVoiceが夢の中へ誘ってくれる。いかにも70年代のアングラなフランスの音

 『Wapassou』はWapassou74年にリリースした自主制作のデビュー・アルバム。
アルバム1曲目“Mélopée”。Karin Nickerlがギターでかき鳴らすMinor Chordのカッティングにのって、物悲しい旋律を紡ぎ出すGeneviève MoerlenFluteJacques LichtiViolin。この如何にもな雰囲気が彼ら独特の世界を作り出している。この世界にドップリ浸ってしまいそう。
Rien”はイントロのOrganに続くギタリストKarinの気怠いフランス語の呟きがたまらない。ViolinとともにBacquetのたどたどしい素人丸出しのVocalが、それゆえイイ味を出している。
Jean-Jacques BacquetのClarinetが加わりLichtiのViolin、KarinのVocalとともに夢幻の世界を描き出す“MusillusionWapassou)”。
KarinのVoiceが雰囲気たっぷりに幻想的な音空間を演出する“Châtiment”。この曲ではJean-Michel Bigerのドラムス、BacquetのClarinetやMoerlenのFluteが加わっている。
最後の曲“Trip”はPercussionでGongのBenoit Moerlenが参加し、ドラムスのJean-Michel Bigerも加わり、それまでとは違ったPrimitiveでJazz Rockな側面もみせている。SynthesizerがMysticalなイントロから、ドラムスやPercussionにのってFreddy BruaのOrgan躍動するところが面白い。Jean-Pierre Schallのベースも地味に頑張っている。Karinの消え入りそうな泣きのギターもイイ味を出している。最後にゲスト参加のChristian LaurentSitarを弾くところが謎であるが、これもまたこの音盤の魅力であろう。
(Hit-C Fiore)
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 いわゆるドタバタ映画は大好きであるが、Hollywood産のSlapstick Filmは好き嫌いがはっきりしている。やたら製作費をかけAll-Star Castの物量作戦で、映画はサッパリ面白くないというものもある。『おかしなおかしなおかしな世界』という邦題がつけられたStanley Kramer監督の『It's A Mad, Mad, Mad, Mad World』は子供の頃にテレビで観て、次から次に繰り出される単純明快なギャグが面白かったのを憶えている。主演のSpencer TracyやらSid CaesarにMickey Rooney、Milton Berleといった大物が出演する中で、大好きなTVドラマ『Columbo(刑事コロンボ)』でコロンボを演じていたPeter Falkがチョイ役で出ているのを確認できたのも嬉しかったし、クレジットされていないけれどJerry LewisがCameo出演しているのも面白かった。この映画の音楽を担当していたのがAustria生まれのEarnest Gold。子供心に、そのスケールの大きいOrchestraの響きと楽しそうな男女混声Chorusは、正にHollywoodの夢の世界そのものであった。63年に公開されたこの映画は、多分70年代にTVで放映されたのだと思う。他にも『おかしなおかしな大追跡( What's Up,Doc?)』『おかしなおかしな大泥棒(The Thief Who Came to Dinner)』といったおかしなおかしなと邦題を付けられた映画が何本もあったけれど一番好きだったのは、やっぱりJean-Paul BelmondoとJacqueline Bissetが出演している『おかしなおかしな大冒険(Le Magnifique)』である。

 『It's A Mad, Mad, Mad, Mad World』はEarnest Goldが音楽を手掛けたサントラ盤。
Overture”は華麗なOrchestrationと男女混声Chorusが高らかに歌い上げるWaltzナンバー。遊び心に満ち溢れ、いかにも楽しそうな感じが良い。
Main Title”はインストVersionで、GorgeousなOrchestraに酔いしれる。
優美でGentleな旋律をOrchestrationが華やかに彩る“Follow The Leader”。
いきなり勇ましい突撃シーンのような始まり方をする“Away We Go”は緩急のついた実に目まぐるしく展開する映画音楽らしいナンバー。Comicalな終わり方も良い。
Old TimeなJazzyな演奏がイイ感じの“Gullible Otto Meyer”。Nostalgicで、Elegant、でもどこかHumorousに仕上げるところがEarnest Goldらしい。
Themeの変奏曲となる“The Living End (Act I)”。
Go Go Girlエレキの演奏にのって踊り出すようなR&B調の“You Satisfy My Soul”。
これまたGirl Groupが歌うOldies調の“Thirty-One Flavors”。Cuteで元気いっぱいのVocalとChorusが良い。
タイトル通りLatinの香り漂う異国情緒にウットリしてしまう“Adios Santa Rosita”。
行進曲風の“The Big W”も楽しい。
最後を飾る“It's A Mad, Mad, Mad, Mad World”。演奏のみでも実にご機嫌である。
(Hit-C Fiore)
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 民族音楽をベースにJazzやRockなどさまざまな音楽を取り入れた北欧のバンドには、中々面白い連中が結構いる。残念ながら2012年解散してしまったが、DenmarkBazaarというバンドもそのひとつ。70年代から活躍してきたBazaarはBalkan諸島AfricaやBrazilなどLatin方面のFolk Musicからの影響を強く受けている。勿論、北欧の伝統音楽も彼らの身体の中には染みついているのだろうが、異なる国々の音楽を彼らなりに融合させたサウンドは、無国籍な魅力と生命感に満ちている。ベース奏者がいないのも特徴であるが、躍動的なPercussionのBeatにのってHammondや管楽器がExoticな旋律を紡ぎ出していく様は独特の酩酊感を生み出している。聴いているうちに見知らぬ国の見知らぬ場所Tripさせられてしまうのだ。このバンドは4人のメンバーによって結成された。Basson奏者としてClassicalな教育を受けたPeter BastianはClarinetやBassoonにFagot、Ocarinaを操り、Balkan諸国の音楽に強く影響を受けている。印象的なHammondを弾くAnders KoppelはDenmarkの有名バンドThe Savage Roseのメンバーであったことでも知られている。トルコ出身のギタリストでPercussionも叩くMehmet Ozan。童話作家としても知られるPercussion奏者Flemming Quist Møller。始まりは映画『Aftenlandet』のSoundtrackのためにBastianとKoppel、Ozanが顔を合わせたことであった。尚、Ozanは本作のみの参加で脱退しBazaarはTrio編成となっている。

 『Live』はBazaar78年にリリースしたデビュー・アルバムにしてLive盤
アルバム1曲目はParcussionが鳴り響く中、Anders KoppelHammondと、“Forvandlingskuglen”。
陽気にアコギをかき鳴らしCralinetとOrganが歌いまくる“Yes We Have No Massa”。終始LatinなノリでMehmet Ozanアコギ・ソロもイイ感じ。
Percussionの叩き出す疾走感に満ちたRhythmにのってKoppelのHammondが唸りを上げる“Tarok”。
HammondとClarinetとのUnisonから一気に攻めまくるところが最高な“Tinsoldaten”。
MøllerOzanの叩くPercussionのPolyrhythmが心地良い
Hjerter Rimer På Grønærter”。
中近東的なExoticな旋律がHammondの心地良い響きと無国籍な世界を描き出す“Hodja Taxim”。
続いてもArabicな旋律が異国情緒に満ちた“Hodja Vender Tilbage”。
南欧的な陽気なRhythmにBalkanな旋律が生み出す圧倒的な高揚感が素晴らしい“Hønserødder Og Gule Fødder”。
これまた深遠なる中近東な世界へ連れていかれる“Harmandali Zeybek”。
文字通りAfricanなハチロクのRhythmが心地良い“Kaukas Afro”。でも、旋律はやはりArabicなのである。
KoppelのHammondがうねりまくるHotel Globus”。
Percussionソロの“Ongo Bongo For Den Kræsne Gane”。
幻想的なKinddans”は彼らの欧州的なRomanticismが感じられる。
11分を越える大曲“Hazaar”ではTribalなRhythmにのってHammondやBasoonが生き物のように躍動する。
DenmarkのギタリストChristian Sievert作の“Xingo”は思わず腰が動き出すナンバー。
Narration入りの“Med Isak Og Nemo På Bjergets Top”はLatinなノリも感じさせる。
最後を飾るのはPrimitiveなPercussionの乱打にBassonとHammondが激カッコイイうねりを生み出す“Extra Nummer”。
(Hit-C Fiore)
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 UruguayにもLos Gatosというグループがあったとは知らなかった。ArgentinaのLitto Nebbiaが在籍したLos Gatosは知っていたが。Montevideo生まれのDinoことGastón Ciarloという、それなりに自国内では知名度の高いSinger/Composerが、60年代に結成していたのがLos Gatosというグループ。Dinoがその後、Los Orthicones、Sound Machineといったバンドを経て結成したのが今回ご紹介するMontevideo Blues。このバンドの“Para Hacer Musica,Para Hacer”という曲を初めて聴いた時に、その奇妙な浮遊感退廃的な雰囲気に思わず心を奪われてしまったのだ。Uruguayのバンド特有の屈折した酩酊感を伴う浮遊感というよりは脱力した、Psychedelicな浮遊感に魅かれた。ジャケットにもそそられるものがあったので何とかレコードを手に入れようとしたが、中々みつけることはできなかった。それでなくてもレアでプレミアがついたUruguayの音盤は手に入れることは不可能に近かった。それが、何と奇跡の再発となり、迷うことなく手に入れて最初の音が出てきた時のこと。まるで昭和に遡った日本の歌謡曲のようなイントロの、イナタいというより、どちらかといえばドン臭いいたってありふれた曲調と演奏で、思わず盤を間違えてしまったかと思ったほどだ。しかもバンド名のようなBluesっぽい曲は殆どない。しかし、落ち着いてアルバム全体を聴いてみれば、やたら目立つPercussion2本のギターの絡みが何とも言えない侘しさを醸し出し、これはこれで面白い音盤なんだろうと思えてくるのであった。

 『Montevideo Blues』はMontevideo Blues72年にリリースした唯一のアルバム。
アルバム1発目は南米らしい哀愁漂うMilonga De Pelo Largo”。何とも垢抜けない普通っぽさの中に何かを見つけようとしたが、この曲に関しては無駄な努力であった。
心地良い浮遊感がたまらない“Para Hacer Musica,Para Hacer”。Eduardo Dittamoのギターが素晴らしい。
これまたEduardo DittamoBarnadaの2本のギターの絡みが素晴らしい“Pongamos Muchas Balas Al Fusil”。力の抜けたDinoのVocalもイイ感じ。全体に漂う退廃した空気が魅力的。
Si Te Vas”は躍動的なLatinのRhythmが心地良い。
切々と訴えかけてくるDinoの歌声が心に響く“Montevideo Blues”。
ハチロクのRhythmで“Hermano Americano”。
PsychedelicなBlues RockSentimiento”。
Percussionが心地良く響くLatin PopsUn Color”。イントロのギターのRiffはカッコイイのだがVocalが入ると普通っぽくなってしまうのが残念。
決して上手いとは言えないDinoのVocalが侘しさを増す“Chamarrita El Chiquero”。
最後をシメるのは、やはり哀愁のMinor Chordで始まる“Hay Veces/Canta Canta Canta”。所謂ひとつの男の哀愁漂うナンバー。Dinoの切ないVocalに鳴り響くPercussionがうらぶれた南米の裏通りの風景を思い浮かばせてくれる。
(Hit-C Fiore)
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