BLACK CHERRY

JAZZ, BRAZIL, SOUL MUSIC


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Á Vontade Mesmo/Raul De Souza

 これからますます寒さが厳しくなっていく季節。温かいTromboneの音色が恋しくなってきた。大好きなBrazilのTrombone奏者RaulzinhoことRaul de Souza。ピアニストTenório Jr.EmbaloやドラマーEdison Machadoの Edison Machado E Samba Novoといった60年代半ばのJazz Sambaの傑作でもRaul De SouzaのTromboneは存在感を放ってきた。その音域の広く豊かなTromboneの音色とフレージングで、いつもHappyな気分にさせてくれる。High Notesも使うが、それのみで勝負せずに、中音~低音の脹よかな鳴りを生かした生命感に満ちたサウンドが魅力的だ。キレがあって分厚くても、心安らぐ人間らしい温かさを感じさせてくれるのは、Souzaの持つどこかHumorousな部分や人間性によるものが大きいのかもしれない。Jazzの本場米国のTrombone奏者と比較しても全く引けを取らないテクニックの持ち主であり人格者Raul De SouzaのTromboneは深くて温かい魅力に満ちているのである。

Á Vontade Mesmo/Raulzinho

 “Á Vontade Mesmo”はRaul De Souza65年にリリースした『A Vontade Mesmo』に収録されているタイトル曲。アルバムはこの最高のJazz Sambaで始まる。Sambalanço Trioをバックにした本作はSouzaのワン・ホーンを堪能できるアルバムで、勿論脇をガッツリ固めるPiano Trioのノリノリの演奏も楽しめる名作である。ジャケットも大好きだけど中身も勿論最高っす。アルバム最後を飾るCarlos Lyra作の名曲“Primavera”がこれまた絶品で、この季節、本当に沁みますなあ。

(Hit-C Fiore)

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 80年代を代表するFunk BandとしてDazz Bandは実力、知名度、人気を兼ね備えた存在であった。Ohio州Cleveland出身の彼らの前身となるのが本日ご紹介するKinsman Dazzである。ProduceにはEarth, Wind & Fire(以下EW&F)の Philip BaileyRalph Johnsonが名Engineerとして知られるTommy Vicariとともに名を連ねているだけに、EW&Fの影響が強く感じられる。Sax奏者Bobby Harris、VocalとPercussion奏者Kenny Pettus、ドラムス担当のIsaac Wiley, Jr.、ベースのMichael WileyのWiley兄弟、TromboneのEd Myers、TrumpetのLes Thaler、Alto Sax奏者のWayne Prestonといったところが主要メンバーで、アルバム2枚を残してDazz Bandへと改名しMotownと契約を交わし名作をリリースしていくのである。Skip MartinFaze-OKeith Harrisonという2人のVocalistを擁したDazz Bandの82年リリースとなる名作『On The One』の完成度や洗練からは程遠い作品ではあるが、根っこにあるJazzが顔を出し、独特のイナタさが妙にクセになる。StringsのArrangeを担当しているのがPatrice Rushenというのも興味深い。確かに垢抜けないSongwritingと演奏、歌ではあるのだが、Club叩き上げらしく演奏はまとまっているし、個性はともかく心地良さとイナタさが同居した面白さから、ついついターン・テーブルにのせてしまう音盤だ。上半身裸というFunk魂が感じられるジャケットもカッコイイと思ったらNorman Seeffが撮ったものであった。

 『Kinsman Dazz』はKinsman Dazz78年にリリースしたデビュー・アルバム。
アルバム1曲目は“Saturday Night”。Openingとしては地味すぎるナンバー。この1曲をOpeningに持ってきたためにアルバムの印象が大分変ってしまった。重心の低いRhythm SectionにのってHorn隊やギター、エレピが絡み合いながらVocal、Horn隊が彩りを添える。メロディーは凡庸でRhythmも単調だがキレのあるギターが良い。
引き締まったリズム隊にのってギターのカッティングにHorn隊とPercussinが飛び出す“Get Down With The Feelin'”。コレだよ、コレ。この曲が1曲目だったら印象が大分違うのだが。洗練というよりもイナタさが残るところも良い。
続く“I Might As Well Forget About Lovin' You”もEW&F風味Muidium Ballad
ギタリストMichael Calhoun作の“Makin' Music ”はイナタさ満点のDiscotique
Dazzberry Jam”は小気味良いエレピSlap BassHorn隊Funkyに躍動するインスト曲
Horn隊がSharpなリズム隊と心地良くSwingする“And I Mean”はEd MyersのTromboneソロがイイ感じのJazzyなFunk。この辺が彼らの持ち味であろう。
Canada出身の女性S.S.W.であるLisa Dal Bello作の“(Don't Want To) Stand In Your Way”。これまたEW&FっぽいMidium/Slow
Jazzyな“Name That Tune”もEW&F流儀ではあるが、短いながらもMyersのTromboneソロが良い。
アルバム最後を飾るのは“In My Life”。最後の最後までEW&Fのパチモノ的に押し通す、コレはコレである意味面白い。RhythmやHorn隊、Chorusがモロだが、この曲もTromboneソロがいいアクセントになっている。
(Hit-C Fiore)
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 LondonEast EndWorking Classからぶちかます激熱Punk。West LondonのArt School上がりのPunkとは気合の入り方が違うってか。Cock Sparrerは歌う“England Belongs to Me”。PatriotismはNationalismとは決定的に異なるってもんだ。大切なのはIdentity文化伝統風習風土、そして身体の中に記憶されているご先祖様からいただいたもの。とっくにゲームセットのTPPだ、いつまでも米国が日本を助けてくれると思いこんでいる今どきお花畑な安保だの、対米隷属のバカウヨ売国奴とは、そこが決定的に違うってもんだぜ。それゆえにトイレなきマンションで美しい日本の風土に放射性廃棄物をまき散らしていく原発カルトは許さない。だからこそ年金をつぎ込み見せかけの株高を自賛するも、史上最悪の1000兆円を超える借金と放射性廃棄物を、子供たち/未来の世代に押し付けようとしている売国奴政権は許せないのだ。Cock Sparrerが歌う、どんなに汚されても自分たちの風土は自分たちの誇り、誰もその記憶を消すことはできないと。家族を愛し仲間を愛し郷土を愛する心。Oi /Hardcore Punkが誤解されやすいところは、そういうところであろう。それにしてもCock Sparrerが72年に結成されていたというのは、ちょっとスゴイ。Small FacesやThe Whoに影響を受け、元々はModPub Rockな要素もあったところが自分が彼らを気に入っているところだろう。そんなこんなでCock SparrerはLondonのNightclubで演奏を続けながらようやく、Deccaと契約するもシングルが売れずにお払い箱、録音していたデビュー・アルバムは78年に『Cock Sparrer』というタイトルでSpainのみのリリースであった。本作はそれに続くアルバムだが、リリースされたのは80年代に入ってからだった。労働者階級の日常生活を歌うCock Sparrerの一番の魅力はHardでSolidなサウンドでありながら楽曲がPopシンガロングな魅力に満ちているところだ。

 

 『Shock Troops』はCock Sparrer82年にリリースしたアルバム。

いきなりCatchyなギターのRiffで心を鷲掴みする“Where Are They Now?”。Hardなんだけど皆で歌おうぜってところが良い。

疾走感に満ちたRiot Squad”も野郎Chorusが最高だぜ。SirenのようなギターやDriveするベースも良し。

ガッツリ気合の入った労働者階級の怒れるPunkWorking”。

Take 'em All”もカッコ良すぎるイントロに、つい口ずさんでしまうシンガロングなサビが盛り上がりますな。

We're Coming Back”は歌詞サウンドもガンガン攻めまくりなのにメロディはPopなのが素晴らしい。

彼らの代表曲ともいってよい“England Belongs To Me”。これまた思わず口ずさんでしまうサビが強力っす。

Watch Your Back”はチョイBlack Sabbathの“Paranoid”入ったAメロが微笑ましい。

個人的にはアルバムで一番お気に入りのMod Punkな“I Got Your Number”。ギター・ソロもかっくいいっす。

Secret Army”もHardに疾走シンガロングなご機嫌なナンバー。ベースもかっくいいなあ。

最高に盛り上がるDroogs Don't Run”。これまた大好きな曲。イイ曲書きますなあ。

最後を飾るのは“ Out On An Island”。あえてTempoを落として彼らの実力を垣間見せる英国らしいメロディを持った渋いナンバー。この辺はPub Rock上がりの魅力を感じさせてくれる。

We're Coming Back/Cock Sparrer

(Hit-C Fiore)

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 Chic Coreaのアルバムは未だに『Now He Sings, Now He Sobs』と『Piano Improvisations Vol. 1』、『Piano Improvisations Vol. 2』の3枚が最もお気に入りである。70年代のChickのアルバムは好きなものもあるし、自分の好みと合わないものもある。Return to Forever(以下RTF)の作品は、やはり初期の数枚までは聴いていたけれど、70年代中盤からの作品は自分には縁遠いものとなってしまった。しかし、同時期のChickのソロ・アルバムはわりと聴いていたような気がする。ジャケットにChick自身が何かになりきった姿がドーンと出ている70年代のコスプレ4部作:76年の『The Leprechaun』、『My Spanish Heart』、78年の『The Mad Hatter』、『Secret Agent』。この4枚はよく聴いていた。一方、RTFはFender Rhodesが印象的であった72年のデビュー・アルバムから76年にリリースされた『Romantic Warrior』ではChickが弾くArp OdysseyMoogを全面的にFeatureされていた。同年にリリースされた本作でもSynthesizerやOrganを操るChickが印象的だ。ベースに70年代のThe Bill Evans TrioEddie Gomez、そして何よりも大好きなAnthony Jacksonを迎えているのも良い。ドラムスは当時超売れっ子となっていたSteve Gaddである。RTFの活動と並行して次々とConceptualなソロ作をリリースしたChickの意図はともかく、本作でのChickはSynthesizerのみならず弦楽四重奏女性VocalHorn Sectionを導入して幻想的Romanticな世界を生み出した。ジャケットは思わず引いてしまいそうではあるが、あのFreeで尖りまくっていた時代を知っているだけに、この時期のChickには、そういった側面があったのを知るのは面白かった。もしかしたらPartnerとなるGayle Moranとの出会いが関係したのかもと思ってみたり。

 

 『The Leprechaun』はChick Corea76年にリリースしたアルバム。

アルバム1曲目はExoticSynthesizerのフレーズで始まる“Imp's Welcome”。Percussionをバックに繰り出されるSynthesizerがタイトル通り、この幻想的なアルバムの幕開けだ。

Lenore”はSteve Gadd切れ味鋭いドラムが躍動しChickのAcoustic Pianoの清々しい調べSyhnthe Bassがイイ感じ。目くるめくSynthesizerと後半にちょっとだけ登場するGayle Moran幻想的なScatも効果的。

Reverie”もChickのアコピGayle MoranMysteruousなScatがFeatureされる。

続く“Looking at the World”ではGayle MoranがVocalをとる歌モノ。イントロのスリリングな弦楽四重奏は良いが途中の大仰なキメやChickにしてはありふれた旋律やピアノ・ソロは個人的には少々キツいものがある。

盟友Joe Farrellが参加している“Nite Sprite”はSteve Gaddのドラムが炸裂し、ChickらしいスリリングなキメにのってSyhnthesizerソロAnthony Jacksonのベースも暴れまくり。FarrellのSaxソロがもっと聴きたかった。

弦楽四重奏で始まりGayle Moranが切々と歌い上げる“Soft and Gentle”。Eddie Gomezのベース・ソロもイイ感じ。

可愛らしい小曲Pixiland Rag”を挟んで“Leprechaun's Dream組曲”が始まる。

“ Leprechaun's Dream Part 1”はGayle Moranの可憐なScatJoe FarrellFlute、Chickのエレピ弦楽四重奏にのって幻想的な世界を描き出す。Chickのエレピ・ソロが最高。

Leprechaun's Dream Part 2”はBill WatrousTromboneソロが素晴らしい。変幻自在のリズム隊にのってHorn Section、多重女性Scat弦楽四重奏が絡み、最後はチョイと大仰ながらも盛り上がりながら大団円で幕を閉じる。

(Hit-C Fiore)

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 寒さが厳しさを増す季節になると地中海の陽光が降り注ぐような音が聴きたくなってくる。そして、あの温かい歌声がもう生で聴けなくなって、ふと寂しくなってしまう今日この頃。Giacomoおじさんがこの世を去って2年が過ぎた。昨年の10月にはギタリストのRodolfo Malteseが亡くなっている。GiacomoおじさんことFrancesco Di Giacomoは言わずと知れたイタリアのバンドBanco Del Mutuo SoccorsoVocalだった人物だ。Bancoの音楽的なリーダーは殆どの楽曲の作曲を手掛ける鍵盤奏者Vittorio Nocenziであるが、やはりVocalのGiacomoおじさんの存在感は素晴らしかった。そのGiacomoおじさんがジャケットに登場するこのアルバムは絶対に手に入れたいと思っていた。69年にRomaで結成されたBanco Del Mutuo Soccorsoは鍵盤を手掛けるVittorioとGianniのNocenzi兄弟にドラムスのPier Luigi Calderoni、ギターのMarcello Todaro、ベースのRenato D'Angelo、そしてVocalのFrancesco Di Giacomoから成る6人組だ。先の読めない、次々に展開していく楽曲、鍵盤を中心にAggressiveで時にAvant-Gardeなまでに楽器がせめぎ合う中、巨体を揺らして歌うGiacomoおじさんの伸びやかなVocalが出てくると、個人的にはニンマリしてしまう。中学校の時の音楽の先生にちょっと風貌が似ているのだ。本作のアナログ盤はとても手がでなかったけれど、日本で再発された紙ジャケットCDには思わず飛びついてしまったものだ。

 『Darwin!』はBanco Del Mutuo Soccorso72年にリリースした2作目のアルバム。
アルバム1発目はイントロのHammondが最高な“L'Evoluzione”。優美なピアノののって朗々と歌い上げるGiacomoおじさんに只管Agressiveに攻めまくる演奏が良い。10/8拍子のRhythmや性急なBeatにのって鍵盤が縦横無尽に活躍する。短いながらもPierluigi Calderoniのドラム・ソロも有り。HammondをバックにしたピアノとVibraphoneのかけ合いも美しい。
不穏な鍵盤のイントロで始まる“La Conquista Della Posizione Eretta”。途中で少しFunkyなベースにのってSynthesizerソロ、そして不安が高まるような展開、動と静の鮮やかなContrastの付け方が如何にもこの時期のイタリアらしい。Giacomoおじさんが抑え気味に歌い始め、次第に熱を帯びていくエンディングが良い。
Gianni Nocenziの生ピアノとJazzyなギターがイイ感じのWaltz“Danza Dei Grandi Rettili”。心地良く浸っていると、彼ららしい一筋縄でいかない展開が始まる。
一転してせわしないBeatにのってGiacomoおじさんが熱唱する“Cento Mani E Cento Occhi”。途中でピアノのみになるところはお見事。
ElegantGianni NocenziのElegantなピアノにのってJacomoおじさんが切々と歌い上げる750.000 Anni Fa ... L'Amore?”。
幻想的なインスト“Miserere Alla Storia”。HammondやSynthesizerが暴れまくる。最後の最後で泣きのギターが少し顔を出す。
最後を飾るのはGiacomoおじさんの穏やかな歌いっぷりが良いPastralなWaltzEd Ora Io Domando Tempo Al Tempo Ed Egli Mi Risponde ... Non Ne Ho!”。
750,000 Anni Fa L'amore/Banco Del Mutuo Soccorso

(Hit-C Fiore)
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 Steve CropperがProduceしたことで知られるWatchpocketThe GantsというMississippiで結成されたグループが前身で、VocalとギターのSid Herringを中心に結成されている。元々はSid HerringのソロのProjectとして始まったものらしい。本作に参加しているのはドラムスのRichie Simpson、鍵盤奏者のDavid BeaverJ.A. Spell 、ベースはJimm JohnsonDanny Jones、VocalのBill Hodgesといったメンツ。Memphis Hornsも参加しているうナンバーも有り。それにしても、このバンドはもうイナタさ全開で、最初はSteve CropperのProduceに釣られて購入したことを後悔したけれど、自分の勝手な思い込みが強かったのかもしれない。Sid Herringの結構歌い上げてしまうダミ声のVocalが好き嫌いを分けるかもしれないが演奏自体は堅実だし、特にJ.A. Spellのピアノなどリズム隊やGospellっぽいChorusはSwampな香りが漂い決して悪くない。楽曲と暑苦しいダミ声Vocalのイナタさを楽しめれば、中々イイ感じのSwamp風味漂うアルバムである。彼らの前身のThe GantsGarageBeat Group然とした音とは全く違うサウンドには驚かされる。

 『Watchpocket』はWatchpocketが72年にリリースしたアルバム。
アルバム1曲目はSid Herringダミ声VocalMandlin清々しいChorusが絡む“People All Around Me”。
Four Walls”はMinor KeyのHerringのVocalが哀愁を感じさせるナンバー。ただ、VocalもChorusも演奏も頑張り過ぎで、この雰囲気を垢抜けないと感じるか、イナタいと感じるかによって印象が変わってくる。
Brassも入ったノリの良いLove Shine”。こういうアメリカンなナンバーにHerringのオッサン声はバッチリ。リズム隊はSwampな粘り腰なのも良い。
続いても如何にも元気なAmerican Rockといった印象の“Good Time Tomorrow”。ChorusやJ.A. SpellのピアノがSwampの香り濃厚で素晴らしい。
Slide Guitarがイイ感じのJackie DeShannonSwamp RockBad Water”。この曲はJackie DeShannonの71年のアルバム『Songs』に収録されていたナンバー。
Stringsが雰囲気たっぷりに盛り上げる“Who'll Take Care Of Me
イントロから日本の歌謡曲っぽいBack Porch Of My Mind”。Minor KeyでバックはFunkyなのがイナタさ満点で面白い。
Gospel風味満点のBalladLove Will Be The Answer”。
最後をシメるのは爽やかなChorusが“On The Run”。この曲はBill Hodges作でVocalも担当している。最後の最後で一寸今までの感じから外れた雰囲気のナンバーだけど、これはこれで良い曲。
(Hit-C Fiore)
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 ダヴァダヴァダChorusにかなりのめり込んでいたあの頃、毎日毎日、多重録音でマイクに向かってChorusを重ねている自分の作業は傍から見たら、どう見てもまともな人間には見えなかっただろう。Chorusの多重録音というのは一回ハマると、それはもう抜け出せない魔境の世界である。元々バンド演奏をしていた時からChorusは大好きであったのだが、そのうちデモを作るのがきっかけで自宅録音で自分の声をどんどん重ねていく面白さに夢中になり、深みにハマっていったのである。自分の声を何回も重ねていく作業は流石に度が過ぎるとアブナいものだが、やっぱり何人かで集まって、ああだこうだとやるChorusは楽しい。バンドの野郎Chorusも良いけれど、やっぱり声質の異なる第三者とのChorusでも男女混声ChorusとなるとEnsembleがハマればメチャクチャ面白いのだ。その代り、その声の相性や各自の異なるリズム感覚を考えるとバッチリ合わせるのが非常に難易度が高い作業ともいえよう。さて、Os 3 MoraisCuteなScatが魅力的なJane Moraisと2人の兄Roberto MoraisSidney MoraisによるMorais兄妹兄妹Chorus Trio。女性一人に男性二人のChorus Trioといえば、どうしてもLambert, Hendricks & Ross(以下L. H. & R.)を思い浮かべてしまう方もいらっしゃるだろう。L. H. & R.がJazzのVocalese Trioであるのに対し、Os 3 Moraisの場合はどちらかといえば、ClassicalなOrchestrationをバックに対位法的ChorusBachまでダヴァダヴァダしてしまうLes Swingle Singersに近い典雅な香りを持ったところが魅力だ。彼らは米国でOs Três Brasileiros名義で69年に『Brazil:LXIX』というアルバムもリリースしている。

 

 『Os 3 Morais』はOs 3 Morais71年Odeonからリリースしアルバム。

アルバム1発目“Se Quiser Valer”はイントロのPercussionに続くドラムスベースカッティング・ギターのカッコイイこと。高らかに鳴り響くHornに胸が高鳴り、Morais兄妹のChorusが飛び出すと気分は盛り上がりまくり。Openingにバッチリのナンバー。

Odeon”は哀感漂う旋律で始まりJane MoraisCuteなScatを中心にChorusが歌い上げていく様は聴きごたえ十分。後半のJaneのソロScatからChorusに展開していくところもお見事。

Tão Prêso Pelo Teu Olhar”も情感漂うChorusと秀逸なバックの演奏のEnsembleが描き出す風景にウットリしてしまう。

Sambachiana”は優美なOrchestrationをバックに対位法的Chorusが見事にBaroqueな雰囲気を醸し出している。

Tom Jobimの“Desafinado”も複雑な和声を絶妙のChorus Ensembleでキメて彼らの実力の高さをうかがい知ることができる。

アルバムでも白眉の出来となったMarcos Valle作の名曲“Freio Aerodinâmico”。CuteかつキレのあるJaneのScatが最高。勿論、兄妹のChorustp浮遊感漂う演奏も素晴らしい。

なんとTim MaiaのBallad“Azul Da Côr Do Mar”を見事にElegantなScat Tuneに仕上げている。Soulfulに迫るJaneのソロScatもイイ感じ。

変幻自在のダヴァダヴァダが見事にキマッた“Tico-Tico No Fubá”。Classicalなバックの演奏も雰囲気たっぷり。

Baden Powellの“Violão Vadio”も格調高い仕上がりでバックの演奏とともにMorais兄妹の実力の高さがよくわかる。

ギタリスト/歌手/作曲家のPaulinho Nogueiraの作品が2曲続く。まずはClassicalな味わいが絶品の“Bachianinha N.o 2”。

しっとりと歌い上げるChorusが夢見心地のBalladHistoria de Uma Crianca”沁みますなあ。

最後をシメるのは上述のOs Três Brasileirosの『Brazil:LXIX 』でも取り上げていた“Jequi-Bach”。この辺は、この兄妹Chorus Trioの本領発揮となるSwingle Singers路線でElegantに締めくくる。

(Hit-C Fiore)

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 Rupert Hineに興味を持ち始めて、ソロ・アルバムや参加作を買い集めていた頃、本作に出会った。Musicianとしてだけではなく有能なProducerとして知られるHineの70年代前半に手掛けた作品もKevin AyersやイタリアのNovaなど名作目白押しである。そのキャリアの初期となる、Producerとして商業的な大成功を収める前の作品として本作は非常に興味深い。71年John Evan-Jonesを中心にLondonで結成されたJonesy。鍵盤奏者Jamie Kalethが弾くMellotronが、その筋には良く知られたところである。本作では鍵盤と、曲によってはLead Vocalも担当するKalethに、ギターとSynthesizer、VocalのJohn Evan-JonesとベースとVocalのGypsy JonesことTrevor JonesのJones兄弟、ドラムスのPlug ThomasにThe Alan Bown SetのTrumpet奏者
Alan Bownというメンツ。これに加わるゲスト陣に注目。Second HandSeventh Waveの才人Ken ElliottClavinetArp 2600を弾いており、後にPenguin Cafe Orchestraを結成するSimon JeffesStringsのArrangementを担当している他、PercussionでMaurice Pert、Sax奏者のBernard Hagleyが参加している。またRemix、EngineerがJohn PunterSteve Nyeである。

 『Growing』はJonesy73年Dawnからリリースしたアルバム。
アルバム1発目はド派手に始まる疾走感溢れるCan You Get That Together”。エレピMellotronElectric Trumpet熱く燃えたぎるギター、突っ走るリズム隊、全員一丸となって突っ走る。かと思えばMellotronでCool Down、ベース・ソロを挟んで再び全員が熱い演奏を繰り広げていく。
Waltz For Yesterday”。StringsとGypsy Jonesの暑苦しいVocal、如何にもこの時代の英国らしいChorusがWaltzのリズムで奏でられる。
Know Who Your Friends Are
鍵盤奏者Jamie KalethがLead Vocalを担当した“Know Who Your Friends Are”。これまた激情溢れる青春ど真ん中のVocalが微笑ましい。途中のTempoを落としてMellowでSweetになる展開も泣けますなあ。Arpやエレピ、ギターが蕩けてしまいそうに最高。再び若さ漲る突っ走る青春路線でPercussion乱打、Trumpetも入り乱れてのエンディング。
タイトル曲“Growing”。これまた賑やかに盛り上がる元気いっぱいの疾走チューン後半のリズム隊とStringsのかけ合いも微笑ましい。
BrassとStringsが入った“Hard Road”。ClassicalなPops風かと思えばElectric TrumpetやギターがFunkyに炸裂することろが面白い。
最後をシメるのはClassicaなStringsで始まる11分越えの大曲“Jonesy”。これまた途中からFreeな展開になり、ギター、鍵盤、Electric Sax、、Electric TrumpetStringsが混然一体となり、思い思いにフレーズを吐き出していく。緊張感の高いImprovisationが続き混沌とした音世界を作り上げている。
(Hit-C Fiore)
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  ドイツのKraanというバンドは70年に結成され高い演奏能力とRockやFunk、Jazzの垣根を越えた音楽性で素晴らしいアルバムを何枚も残してきた。解散し、約10年の活動停止期間はあったものの2000年再結成されi現在も活動し、高い評価を得ているのは実に嬉しい。時代が彼らのVersatileな音楽性に近づいたというか、元々演奏能力も楽曲の完成度も高いKraanの音楽は普遍性を持ち、決して色あせることのないものであった。むしろ、今だからこそ、彼らのような職人気質の音楽が高く評価されているともいえる。メンバー・チェンジを重ねながらも現在はギターとVocalPeter WolbrandtドラムスJan FrideWolbrandt兄弟に、ソロ活動でも異才ぶりを発揮しながらバンドの核を握るベースのHellmut Hattler、このオリジナル・メンバー3人によるTrioとして確固たる存在感を放っている。PsychedelicEthnicな香りも漂う70年代初期の作品は、鍵盤不在Sax奏者Johannes Pappertを加えたQuartetとして瑞々しい感性と荒々しさが同居して独自の世界を築いていた。勿論、鍵盤奏者Ingo Bischofが加わった70年代後半の作品も魅力的だ。そんなKraanではあるが、多くのProgressiveで技巧に長けたバンド同様に、やはり80年代は苦戦したようだ。77年の名盤『Wiederhören』はSaxのJohannes Pappertの脱退で4人編成に戻り、Jan Frideも次のアルバムからは姿を消す。それでもドラムスにUdo Dahmenを迎えて傑作を生みだし、本作ではReturn To ForeverGerry Brownが新たにドラマーの座に。迎えている。Jan Frideも3曲のみだが参加してKraan魂を注入しているものの、次作『X』ではJonもPeterもメンバーから名前が消えてしまうのである。本作は高い技巧を持った職人が作り上げたPop寄りの作風で、そこにはPrinceNew Waveの影響も感じ取ることができると同時に時代に真っ向から勝負を挑んだ姿勢も彼ららしく好感が持てる。

 

  『Nachtfahrt 』はKraan82年にリリースしたアルバム。

アルバム1発目“Wintruper Echo”はSequencerのようにMinimalなベースとギターGermanらしい香りを醸し出すナンバー。Jan Frideの叩く打ち込みのような性急なBeatInorganic80年代を感じさせるが、彼ら特有の諧謔性が感じられる。

Faust 2000”は、Princeかよと思わせるイントロからSound Productionも80年代ど真ん中のソレっぽいもの。Peter WolbrandtらしいEccentricなVocalも、いかにも80年代らしい怪しさを纏っている。

Ingo Bischofが弾くMellowなエレピに導かれた“Elfenbein”。Vocalが始まるとこれまたいつものKraan節

タイトル曲“Nachtfahrt”はHellmut HattlerゴリゴリしたベースのRiffで始まるKraanらしいFunkyなナンバー。Peter WolbrandtのSpacyEffectiveなギターも良し。

Playing For You”もKraanらしい能天気で脱力したナンバー。タイトルのごとく演奏を楽しみ、おちゃらけながらも超絶技巧を繰り出してくる彼らに脱帽。

Wolbrandtらしい実験精神に満ちた“Viel Zu Heiss”はDub的な音響が気持ち良い。VocalもReggaeを意識したものだが、やはりKraaanらしいStrangeな感覚が冴えている。

Normal”はJan Frideがドラムスを叩き、これまでのKraan路線であるDrive感のあるRiffを中心にしたJazz Rock

Paper Stars”は彼らお得意の無駄に陽性に盛り上がるおバカなPop路線PoliceTodd RundgrenがMixされたような、これも80年代らしいナンバー

Luna Park”は煌くArgeggio目くるめく官能の世界へ導かれていく最後を飾るにふさわしいナンバー。

Nachtfahrt/Kraan

(Hit-C Fiore)

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 Alto Sax奏者Jackie McLean直向きさが好きだ。熱情に満ちたChallengingな姿勢がMcLeanというMusicianを限りなく魅力的にしている。Miles Davisの『Dig』やCharles Mingusの『Pithecanthropus Erectus』という歴史的名作に20代前半で参加し、Hard Bop全盛時代Art Blakey's Jazz Messengersに加入、Jazzの大御所たちと修行を積んだMcLean。ModeFreeにも果敢に挑戦していく、その男気溢れるAggressiveな姿勢が、その濁りのあるAltoのToneと相まって何とも魅力的なのである。特にBlue Noteに移籍してからの『New Soil』や『Let Freedom Ring』、『One Step Beyond』、『Destination... Out!』といったアルバムでのひたすら前に進んでいこうとする熱血漢ぶりが素晴らしい。そして、Tony WilliamsGrachan Moncur IIIといった若手を積極的に抜擢していくところも素晴らしい。本作では、前作からドラムスのRoy Haynesはそのままで、ベースにCecil McBee、ピアノにHerbie Hancockというリズム隊で固め、Howard大学を出たばかりの新進気鋭のTrumpet奏者Charles Tolliverをフロントに迎えている。しかもアルバムの半数となる3曲をTolliverの楽曲で固めている。McLeanのTolliverへの並々ならぬ期待のほどがわかるというものだ。本作でのHancockのバッキングが素晴らしいものがあり、大好きなHaynesのドラムスとMcBeeとベースとくれば、もう文句なしの傑作であろう。

 

 『It's Time』はJackie McLean65年Blue Noteからリリースしたアルバム。

アルバム1発目はCharles Tolliver作“Cancellation”。ベースのCecil McBeeとピアノのHanckとのかけ合いも面白いし、Roy Haynesのカッコ良すぎるドラム・ソロからThemeに入っていくところは何時聴いても鳥肌モノである。

Jackie McLean作のBlues“Das' Dat”。指パッチンのご機嫌なSwingerであるが、前曲から一転してRelaxしたFunkyなフレーズを連発するMcLeanとTolliver、Hancockの面々が素晴らしい。

続いてもMcLean作のタイトル・ナンバー“It's Time”。再びModalなナンバーであるが、Cecil McBeeRoy Haynes躍動し疾走するリズムが最高に気持ち良い。Hancockのピアノ・ソロやベース・ソロ、Haynesのドラム・ソロもImaginativeで期待に応えている。

 Tolliver作の“Revillot”、これはAnagramというより綴りを逆にしたJazzのお約束みたいなタイトルですな。Tolliverお得意の変拍子Jazzを既にこの時期に発表しているのが微笑ましい。そしてHancockとHaynsが水を得た魚のように暴れまくっているのが良い。勿論、TolliverのEdgeの立ったソロや負けじと受けて立つMcLeanも素晴らしい。Hancockのソロもカッコ良すぎ。

McLean作のHard-Boiledな“ 'Snuff ”はリズム隊が躍動するご機嫌なナンバー。McLeanのソロ、Tolliverのソロ、ともにCoolな熱情がヒシヒシと伝わってくる。Hancockも絶好調のソロ。

最後をシメるのも Tolliver作の名曲“Truth”。Tolliverが、その後も演奏し続けている珠玉のBalladであり、TolliverのTrumpetに絡むMcLeanのAltoが生み出す哀感漂うEnsembleも素晴らしいし、TolliverのTrumpetソロ、続くMcLeanのAltoに思わず熱いものがこみあげてくる。

(Hit-C Fiore)

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