Uruguayの天才Fattoruso兄弟がLos Shakersを脱退して結成したDuo、
その名は、そのままズバリのHugo y Osvaldo。
大好きなOpaの前身となるDuoだけあって普通では終わらない捻れたセンスが隠し味となっている。
Los Shakersがアルバム『The Totos' Bar Secret Conference』を発表後に兄弟はグループを脱退した。
より洗練された兄弟の音楽性はBossaやA&M流のPopsに接近したものになった。
HugoとOsvaldoの兄弟は当時、群を抜いていた演奏テクニックに加えてソング・ライティング能力も高かった。
そして、様々な音楽的要素を吸収して自分達なりのPopな味付けをするのが上手かった。
この辺が正統派のBossaやPops好きには上手く伝わらないかもしれないが
Los Shakersに一発でヤラレてOpaにノック・アウトされた自分にとっては正に奇跡のような作品。
Hugo y Osvaldoの唯一のアルバム『La Bossa Nova de Hugo y Osvaldo』。
自分が持っているのはCDだけどLos Shakers時代のDuo名義の未発表曲が8曲も入っていて、これがまた素晴らしい出来。
“Candombe”なんて曲も入っている。
元々がJazzを演奏していた彼らがBeatlesやサイケな音楽の影響を受けまくって作り上げた作品は独自の輝きを放っている。
時代はPsychedelic、BrasilではTropicalismo勃発。
南米独特のMagicalな響きとA&M調の甘さが同居する彼らの音楽は一筋縄ではいかない魅力的な作品だ。
『La Bossa Nova de Hugo y Osvaldo』は69年の作品。
タイトルにBossaとあるけれど堅苦しい事は言わずに彼ら流のBossaとして楽しみたい。
とびきりPOPな彼らのセンスがサイケな彩りで披露されていく。
自分達のオリジナル作品に加えてBeatlesやBacharachのナンバーも自分流のアレンジでキメる。
全体的にどこか、ユルい感じがUruguayっぽいといえるかもしれない。
Los Shakers時代のキレの良い、抜群のリズム感はさらに発展してシンコペがビシバシ決まる気持ちよさとイイ感じのオルガンが、とにかく彼らの持ち味。
“Samba Doble”の疾走感は彼らにしか出せないと思う。
この曲はフロア・キラー間違いなし。
Beatlesの“Michele”や“男と女”のCOVERもLos Shakersの再録も含めて、すっかり彼ら独自の世界を作り上げている。
彼らはその後、あのOpaを結成するわけだが、若き日の兄弟の瑞々しさが未完成ながら光っている。
Los Shakersは再結成していたのか。
↓Offisial Siteまであったりして
Hit-C Fiore