臼井を語るのであれば、まずあの飛び抜けた身体能力を無視するわけにはいきません
抜群のスピードとバネ、そして、それらを支える筋力。
どれも日本人離れしたものを持っています。
それ故に、予想外のプレーが時折飛び出しては驚いていました。
臼井は大学時代の多くを左SBとしてプレーしていました。
大学卒業後、約1年間のブランクを経て、スフィーダ世田谷の門を叩いたわけですが、私はその恵まれた身体能力と170cmを越える身長を武器にしている臼井をCBへコンバートすることを考えていました。
絶対的なスピードによるカバーリングはギリギリの試合をこなしていく中で、必ずチームにとってプラスになると信じていました。
事実、臼井は多くの攻撃を食い止め、チームの勝利に貢献してくれました。
結局、なでしこリーグ入替戦の第2戦では勝利が義務付けられていたので、攻撃的に闘うためにも臼井を左SBで起用し、その後の皇后杯2回戦、3回戦もその形で闘うことになりました。
私は臼井をCBないし、左SBでしか起用したことがありません。
左サイドを得意とする選手で、左利き顔負けのプレーもしますが、実際は右利きです。
左右蹴れるという言い方が適切でしょうか。
その左足から繰り出されるロングフィードで多くのチャンスを創り出してくれました。
攻守において素晴らしい選手です。
1年という短い期間でしたが、臼井は彼女が中学生だったときから知っている選手でしたので、そうした選手とこうして一緒にプレーが出来たことは私の誇りです。
またどこかで臼井と会えることを願っています
楽しかった時間をありがとう
川邊