阪急7000系 その1 | 車内観察日記

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鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。


阪急の中でも最多両数を誇るのが神宝線系統に導入された7000系です。長きに渡る増備と、長きに渡り更新・リニューアルが行われて来た為、系列内でのバリエーションが恐ろしく多岐に渡っています。今回はオリジナル形態から初期の更新工事施工車までをご紹介。
 

現在編成単位での車両のほかに、他系列との併結や混結を行っている編成もいます。この車両もその中の1グループで、両端の先頭車が阪急で初めてワンハンドルマスコンを装備した元2200系の6050号車と6150号車で、一時期この両先頭車の登場から40周年を迎えた記念として現在の阪急のコーポレートマークが剥がされ、京阪神急行電鉄時代の社章が窓下に貼り付けられていました。ちなみに、「アイボリー塗装については検査の関係でごめんなさい」とのこと。
 

京都線で6300系 「京とれいん」仕様車の検査代走車として8300系 「古都」仕様車が登場した中、神宝線でも足並みを合わせるかのように沿線のPRを狙ったラッピング編成が登場しました。
 

該当するのは普段8000系増結編成と8両編成を組んでいる7017Fの6両編成で、「爽風 Kaze」という愛称が付けられています。漫画家のわたせせいぞう氏がデザインを担当しており、両先頭車が神戸エリア、中間車が灘・六甲エリアと西宮・夙川エリアのデザインとなっています。6両という編成を生かして、行楽期の高速神戸-嵐山間の直通特急にも使用されます。ちなみに運行期間は2017年11月までの予定との事。

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運転台です。速度計はアナログ表示でしたが、今はデジタル式です。宝塚線所属の7025F中間の運転台はハンドルが抜き去られています。

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まずは初期車から。該当するのは7000~7010、7020F、7030Fなのですが、現在、この平日朝ラッシュ時増結用の7005Fや7030Fと、6050Fの中間組み込み車以外は更新工事やリニューアルが施されています。

 

一時期7003Fは6連に短縮された上今津線で活躍していました。

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車内です。7001Fと7003Fは化粧板貼り替えのみの為ほぼ原型の車内を保っています。

 

ドアです。2000系以来変わらないデザインで皆様をお待ちしています。

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車端部です。更新工事に伴い設置された車椅子スペースは編成内に4箇所設置されています。

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最前面です。旧2200系で確立したデザインを引き続き使っています。前面窓は大きく、仕切り直後には座席と、昔から変わらないこのスタイルは最新系列にも受け継がれています。

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窓です。一段下降窓、日除けはアルミの鎧戸です。最近はロールカーテンが幅を利かせてきているだけに、この日除けを持つ車両も減少気味です。
 

窓枠に注目。この車両は6050Fの中間に組み込まれた車両です。
 

中央4、5両目のみ窓枠が金色になっています。他の車両は全てアルミ地となっている中、何故この2両だけ・・。

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座席です。伝統のゴールデンオリーブ色のアンゴラ山羊の毛織モケットです。ドア間は8人掛けですが、7人で座られていることもままあります。両側から中央に行くにつれてモケットのこすれ具合が曖昧になっているのが分かるかと思われます。
 
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車端部の5人掛けです。袖仕切りは従来のパイプ式と簡素なもの、座席下はヒーター部分こそ金属メッシュ仕様ですが、袖仕切り下に関しては木目マホガニー調の化粧板を貼る芸の細かいものになっています。
 
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最前面2人掛けです。座り心地は座面のバウンズは健在ですが、背ズリは薄めですね。

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車椅子スペースです。前述の通り更新改造での設置です。付帯設備は握り棒のみです。

 

2014年の優先座席の指定位置変更以降、座席モケットをワインレッド色に変更した車両が出て来ました。

 

モケットがワインレッドに交換されました。今ではもう見慣れたものとなりましたね。

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両先頭車から3両目に関しては、座席が変更されました。8両中2両のみという所に、当時の阪急の台所事情がチラリと・・。なお、7001Fに組み込まれた7551号車と7581号車は7021Fに組み込まれた6671号車と6681号車を差し替える為に編入されています。

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座席は定員はそのままに背ズリの厚みを増やし、袖仕切りがモケット張りの肘掛付のものに交換されました。尤も、この肘掛はパイプが通っている為に使いづらいというのはこれまでに何度も述べてきたこと・・。

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続いて少し特徴的な車内の7006Fです。現在この編成は6両となり、8000系増結編成と組んで8両編成となっていますね。


車内です。見た目は普通の初期車ですがあるものが追加されてます。
 
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先述の追加されたある物とは、このLED表示器です。千鳥配置で、文字は小さめです。この位置に表示器を持ってくるのは珍しいですね。

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天井です。冷房吹き出し口はスポットタイプ、ラインデリアがまばらに設置されています。

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座席です。こちらは更新前と変わりません。

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さて、やはり両先頭から3両目に関しては後期車に合わせた更新がされています。ちなみにこの車両も7006Fからは脱車され、6両編成であった7014Fに組み込まれて8両となり、そのままリニューアルを受けたためこの更新車の姿も過去のものとなっています。

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天井です。送風補助のラインデリアが連続調となりました。

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両車の座席の比較。厚みの差は明らかですね(^^;;

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続いて後期車です。7011~7019Fと7021~7027Fが該当します。
 

7019F「三宮」表示の神戸三宮行き。「神戸三宮」幕への取り替えが行われた為、現在は見られなくなりました。7019Fも今やリニューアルが行われており、残る編成も今後はリニューアルが進行しそうです。

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7012Fは運転台直後に小窓がありません。元々これが由緒正しい7000系の姿ですが、「車内が暗い」という意見を受け小窓の設置が進んできました。今後リニューアルを受けると小窓設置が進むでしょう。この編成、過去にはボルスタレス台車の長期試験を行っていましたが、後に廃車となった5200系の台車に振り返られ、更にクーラーキセもステンレス製の物に交換されています。

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宝塚線所属の7011Fです。この編成の特徴は窓が金属押さえを挟まないドアを装着している事です。現在このドアを持つのはこの編成だけで、何度か正雀入りしてますが交換されることなく現在に至ります。

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神戸線所属の7027Fです。この編成には7777とぞろ目の車両が含まれており、当たればラッキーですね。

 

色々と懐かしいカット、2両増結編成7025F先頭の10両編成通勤急行です。今や通勤急行は川西能勢口発の通勤特急となり、この編成は先述の7021Fから突き出された6671号車と6681号車を編入の上能勢電鉄へと譲渡されるようです。あちらも中々カオスになっているようで・・。

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車内です。基本的に先述の更新車の両先頭車から3両目と同一です。

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天井です。ラインデリアが連続調としたものとなりました。

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こちら、ラインデリアの羽が黒色となった別タイプです。

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車端部です。仕切扉は窓が大きくなった物が殆どですが、一部狭い窓の車両も存在します。両側とも日焼けによる色褪せが・・。

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最前面です。カメラを買い替えた為色合いが異なっています・・。


こちらは側面の小窓が無い車両です。小窓ありの車両と比べると閉鎖的な印象は否めません。

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窓です。ここは初期車同様、一段下降窓にアルミ鎧戸の日除けという組み合わせです。

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座席です。座席定員は初期車と同様です。変更点は袖仕切りが肘掛を兼ねた板となったことですね。
 
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座り心地ですが、初期車と比べ背ズリの厚みが増やされ、居住性が向上しています。


小窓のない車両の最前面2人掛けです。神戸方は優先座席になり、ステッカーは壁に貼られています。

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7014Fの座席です。この座席は他の7000系と違い詰め物がより多く入れられており、傾斜もそれなりにつけられていることから座り心地が一味違っていました。この座席もリニューアルにより姿を消しました。


7027Fの座席です。座席下のヒーターが8000系と同じく黒色塗装となりました。


こちらは現在の優先座席です。


座り心地自体は一般座席と同一です。ゴールデンオリーブ色の一般座席の高級感をそのままに区別を行った今回の貼り換え、担当者もモケット色の選定には苦心したんでしょうね。


後期車では貫通路内に照明を仕込んでいます。幌内はどうしても暗くなってしまうので、ちょっとした気配りですね。