東京メトロ16000系 | 車内観察日記

車内観察日記

鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。

千代田線と、直通先のJRや小田急に顔を出している東京メトロの16000系です。2011年のローレル賞受賞車両で、受賞理由は「より先進的な技術を導入することで省エネルギー社会の実現へ向けて着実に貢献しようという、21世紀における通勤電車の新しいモデルを提示した」とのことですが、車内はいかがでしょうか。

車内です。近年近未来的な通勤電車を多数排出してきた東京メトロ、この系列でも同じく斬新な車内作りとなっています。

ドアです。化粧板がはられたもので、ドア上にはLCDディスプレイが2面設置されています。

車端部です。仕切り扉は全面ガラス張りです。一応識別用に中央近くに模様が入っています。妻窓はありませんが、このガラスドアが閉鎖感を和らげてくれている様に思います。

優先座席を有する車端部です。つり革と握り棒を黄色にして、目立ちやすくしています。

最前面です。仕切り扉は前面の非常扉に合わせて寄せられています。運転台側の窓は大きく取られており、車内の様子を確認しやすくしています。カクカクした窓は、近未来的な雰囲気から取り残されている感じもします。

天井です。10000系 では埋め込み型の蛍光灯や枕木方向のラインデリアなど、新しい試みがなされていたものの、やはり機能性としてはイマイチと判断されたのか、16000系では従来に近い天井に戻っています。ラインデリアの羽が枕木方向に向いているのは最近の車両のトレンドなのでしょうか? 初期車の登場当初はまだ照明のLED化が始まっていなかった時期の登場なので蛍光灯となっており、やはり節電のために一部が抜き去られていました。まとまった箇所を抜き去るとはまた芸の無いというか配慮が足りないというか・・。荷棚はガラス製となっており、下から様子を覗けるようになっています。

 

で、今は蛍光灯タイプの直管式LED灯に交換されています。これは首都圏の私鉄各社で見られる流れですね。

 

先頭車にはローレル賞受賞プレートに加えてLED灯使用のステッカーが貼られています。

窓です。日除けもしっかり備わっており、爪を引っ掛けるロールカーテンタイプとなっています。

珍しく、窓を外側から。荷棚の高さを無視した構造となっています。一見無駄には見えますが、光が入ってきやすいですし、窓が小さいという苦情が多くあった6000系に、東京メトロがアレルギーになっているところもあると思います。明るい車内作りは大事なことなので、歓迎すべき構造ではあります。

座席です。ドア間は7人掛けです。バケットタイプで、ポールが2本走っています。袖仕切りはガラスを用いた大型のものです。形状も弧を描いた台形になっていますね。10000系などでは紛いなりにも肘周りの余裕を持たせるために凹みを持たせていましたが、この袖仕切りにはその片鱗すら見えず、開き直ったとも言えますね。ここまで来るともう逆に潔いくらい(笑)

車端部の3人掛けです。座り心地ですが、かなり硬めです。形状は従来車に近いだけに、もう少しだけでもクッション性が欲しいところですね。


優先座席です。一般座席よりもモケットの色が薄くなっています。


車椅子スペースです。付帯設備は握り棒と非常スイッチとなっています。

 

さて、2016年には10両編成の6000系置き換えを目的に後期車が導入されています。非常用扉は初期車が中央に配置されていたのに対し、このグループでは左側に寄せたデザインとされました。まぁ、併結を考慮しなければ、このデザインの方が運転士さんの視認性と居住性を向上出来るんですよねぇ…。

 

初期車と並びました。側面は上下の帯のデザインが変更されています。

 

車内です。内装についても若干の変更が見られます。

 

車端部です。フリースペースに変更が見られます。こちらはまた後程…。

 

最前面です。乗務員室との仕切り扉が紺色に着色されています。

 

天井です。吊革が水色に着色されたものとなりました。千代田線なら緑色の方がよかったと思いますが、周りの化粧板をそのままとするとカラーバランス大崩壊の地獄絵図となるんでしょうねぇ、デザインを考えるのも難しいものです。

 

照明は新製時からLED灯となっており、蛍光灯風のかまぼこ形カバーが取り付けられています。

 

座席です。基本的な形状は変わりませんが、座面形状に変化が見られます。

 

上が後期車、下は参考程度に初期車です。座面バケットの縫い込みらしきものがより強調されたように思います。座り心地としては、「全体的に硬め」から「座面先端が未だ硬め」に推移したイメージでしょうか、奥深く腰掛けて欲しい気持ちが見え隠れしております。普通に座っても太もも裏に負担がかかる良くない設計なように思います。

 

フリースペースです。初期車からの変更点としてはヒーターと手すりが増設されたことですね。立ち席利用の方が圧倒的に多いと思われ、冬はそれなりに寒くなる沿線事情的にも常に暖めておければ幸せですもんね。