JR西日本700系3000番台 | 車内観察日記

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鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。

JR東海との共同開発・・という名目でごり押しされた700系は、最高速度285km/hと山陽新幹線の「のぞみ」を担うには正直十分とは言えない車両でしたが、当時「グランドひかり」として活躍していた100系を速度向上の面から早急に東海道新幹線から引退させなければならず、いつまでも導入しないわけにはいかないと言う事で、JR西日本からも700系を導入することとなりました。3000番台で、B編成を名乗ります。

外見上のわかりやすい違いでは、先頭部にこの青いロゴが入っていることですね。これがまたシンプルながらカッコいい。

そして表示に関しても、東海のC編成が幕式なのに対しB編成ではLED表示となっています。ほかにも、走行機器に関しては500系譲りのものとなっており、300系の足回りを基にしたC編成とはちょちょいと変わっているようです。

 

「のぞみ」表示。N700化により、2019年度にて東海道新幹線からは完全撤退、山陽新幹線でも臨時運用が主体となりました。

それでは車内に参ります。まずはデッキドアです。「昼時間帯」の撮影です。壁面の色使いなどはC編成と変わりません。

 

仕切り扉の上には号車表示とJR西日本の表示があります。

 


トイレです。こちらは車椅子対応のもので、入り口を広くして出入りを楽にしています。

 

多目的室です。いつものことですが、普段は閉鎖されています。近年車内での子どもを見る親のマナーが取り沙汰されていますが、こういうところを積極的に使っていけば、公私共に幸せになれる気がするのです。

洗面台です。目隠しとしてカーテンも備えられています。

一部電話ボックスも設置されています。走行音がそれなりにするデッキにおいて、このような仕切られたスペースはありがたいもの。

室内には公衆電話が設置されています。C編成とは違い、電話本体は灰色です。

また上部にはLED表示機があり、列車種別と号数が表示されます。「もしもし、今xxx◎◎号に乗ってるんだけど、xx時に着くよー」みたいな会話を想定した備えとも言えます。

自動販売機です。一切のサービスを2014年3月で終了してしまったため、張り紙が貼られています。やはり何かもの寂しいものがあります。

車内です。まずは普通席から。「グランドひかり」の後継車両として最低限恥じない車内設備とするために、山陽区間限定のひかりレールスターで活躍するE編成の指定席と車内カラーコードを合わせた仕様です。


デッキとの仕切り部分です。西日本オリジナルとなっており、仕切り扉も窓が細長いものとなっております。

天井です。こちらは構造自体に差異はありませんが、若干蛍光色をしており、C編成にあった冷たいイメージは軽減されています。

 

こちらは喫煙車の天井。空気清浄機がポツポツと設置されています。

 

座席です。まずは山側の2人掛けから。C編成とは異なっており、こちらは500系をベースにしたものです。

柔らかい座り心地やモケットの感触なども、個人的にはこちらがお気に入りです。モケットの色合いのせいかもしれませんが、こちらの方がC編成よりもバケット形状が強めに見えます。

 

続いて海側の3人掛けです。中央のB席ほかの席より広いのはおなじみです。

通路側の背ズリ肩部には、回転時の留まりを考慮してかビニールレザーが貼られています。一点難があるのは、500系という断面積小さめの車両向けの座席を持ってきたためか背ズリが少し低いです。

そして、デッキに面した座席はやはりE編成同様、オフィスシートとなっており、ノートパソコンを置くことを想定し、テーブルが大型化されています。

テーブル下にはコンセントが設置されています。この設備は、以降増備されたC編成にも設置されていくことになります。中央には、コンセントを使用する際は電圧変動や供給が停止する可能性があるため、使う前のバックアップをお勧めする記載がなされています。

 

喫煙車には灰皿が備わります。恐らく日本で最後の喫煙車を有する新幹線車両となるのでしょうね。

 

車椅子対応車両は肘掛が跳ね上げられるようになっています。

 

続いてグリーン車です。ここからは夜の画像中心となっていきます。

お分かりいただけるでしょうか、先ほどまでは特に変わりなかったデッキも、B編成では夜になると一気に暖色を前面に押し出した雰囲気に変わります。

比較のために同じ条件で撮影したC編成との画像を並べて見ます。左がC編成、右がB編成です。明らかにグリーン車の雰囲気としては右側の方が格上に見えます。

洗面台です。グリーン車用とあってか、少し濃い色合いです。

 

また側面にも鏡が設置されており、全体を写すことができるようになっています。

車内です。C編成ではどこかカジュアルなイメージがあるのですが、B編成ではグリーン車の風格漂うシックな装いとなっています。フラッシュ無しで撮影してみました。昼はこのような車内をイメージして頂けるとよいかと思います。

で、フラッシュ有りで撮った車内です。なんということでしょう、一気にムーディーな車内に早変わり!! 俗に言う「昼の顔」と「夜の顔」を鉄道車両で具現化した車両と言えます。これぞJR西日本マジック。

天井と絡めて撮ってみました。JR西日本(※当時)の本気を垣間見ることができる車内ですね。

 

デッキとの仕切りです。構造自体も2+2となっているために中央に寄せられた程度で、もの自体は変わっていませんが、壁を濃いブラウンとし、仕切り扉も木目調となっています。


天井です。電球色が非常に強く、形状自体もC編成とは異なった仕様です。


読書灯も可動式のものが忘れずに設置されています。

 

座席です。ブラックの座席が白いリネンと非常によくマッチしており、背筋が伸びる思いです。

C編成ではシートバックテーブルとインアームテーブルなっていましたが、B編成では折りたたみ式のインアームテーブルのみとなっています。この時期に製造された在来線特急列車のグリーン車も同じ構造となっているため、ある意味JR西日本独自のブームとも言えますね。これは半面でも利用できるようになっているため、インアームテーブルとしての使用感は変わりありません。まぁC編成において、両テーブルを使わなければならないって一体どんなシーンだとは思うのですが(^^;;

 

読書灯の操作スイッチです。センターアームレスト上にあり、他ではあまり見かけない位置にあります。 

デッキ仕切り部分は、マガジンラックとコンセントが設置されています。


全体的なユーリティとしてはN700系の方が向上しているとは思いますが、雰囲気だけを重視するならば、この車両を選ぶ価値は十分にあると言えました。お疲れ様でした。

 

 

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