初めての親友③ | ヒマダムのぼやき

ヒマダムのぼやき

ヒマなマダム=ヒマダム のひとりごと(ぼやき)を綴ってます。

それからあたしは友達のおかげで普通に楽しく中学生活を送っていた。



そしてあれから数ヶ月経った夏休みに入る直前のある日の学校帰り。
歩いていると後ろから「あいちゃんバイバイ!」と言う声が。。。


(ん?この声は??)と振り向くとそこには以前あたしを
呼び出していた子が何もなかったかのように声を掛けてきた。

「あ。。。うん、バイバイ。。。」


その子は笑顔であたしの横を通り過ぎていった。。。


なんじゃそりゃ!?
あんだけギャーギャーうるさかったやつが
今さらなんなんだ??
あたしは意味がわからなかった。


でもあの出来事は過去になったんだということがわかり
あたしは少しホッとした。




そして夏休みに入ったある日。

1本の電話が鳴った。
電話の相手は。。。ゆうだった。。。

「どした?」とあたしが聞くと
ゆうは眠そうなダルそうな声で
「あいちゃ~~ん あそぼ~~」と言ってきた。

あたしは今までされてきた仕打ちが頭をよぎったが
もう過去のことだと思い誘いを受けた。

「今からお昼ご飯食べるとこだから食べたらゆうの家に行くね」
と言い電話を切った。


その5分後、また電話が鳴った。

。。。またゆうからだった。。。


「あれ?どした~?」と聞くと
ゆうはまた「あいちゃ~~ん あそぼ~~」と言ってきた。

「???うんうん 遊ぶって!今お昼食べてるからちょっとまってて」
と言うと「わかったぁ~」と言い電話を切った。

それから5分置きに同じやりとりを2回した。。。


あきらかに様子がおかしいゆう。
あたしはご飯を掛け込み急いでゆうの家に行った。


呼び鈴を鳴らし出てきたゆうは電話のときよりは
落ち着いているようだった。

そしてゆうの口から衝撃的な一言が。。。
「シンナー吸っちゃったぁ~~・・・」

「はぁ!?ばかだね~~ なんでそんなもん吸ってるの!!」
あたしは怒り口調で言った。

するとゆうは「友達ともう吸わないようにしようって約束してたんだけど
また吸っちゃった~・・・」

以前から何度も吸っていたらしい。

あたしは少しあきれながら
「もう絶対吸っちゃダメだよ!!」と言った。

「・・・うん・・・」自信なさげに答えるゆう。




それからの夏休みあたしはゆうとちょくちょく遊んだ。
あたしといるときは少なくともシンナーを吸わなかったから。。。


しかしゆうの話す内容はヤンキーの先輩がどうとか
ケンカがどうとか、あたしにはよくわからないことばかりで
あまり楽しいとは言えなかった。



昔は一緒にいるだけで楽しかったのにな。。。




そんなある日うちに電話がきた。
ゆうのお母さんからだった。

ゆうの家は色々と家庭の事情があり
お母さんは今別居していた。

小学生のころはよくゆうの家にお泊りをしたりしていて
ゆうのお母さんにはよくお世話になっていた。
とっても楽しくて優しいお母さんだ。

別居してから。。。というか
ゆうと遊ぶことがなくなってからずっと会っていなかった
お母さんが急にどうしたんだろ?と思い

「おばちゃん久しぶり~!!どうしたの~?」と聞くと
ゆうのお母さんは少し寂しそうに言った。。。

「あいちゃんごめんね。ゆうがあんな風になっちゃって。。。」
「もうね。ゆうの相手しなくていいから」
「あいちゃんはあんな風にならないでほしいから。。。」

あたしはなんて答えていいかわからなかったが
真剣にあたしを心配してくれるお母さんにあたしは
「。。。うんわかったよ~」と言い電話を切った。

正直、あたしはゆうのようにはならない自信はあったが
ゆうと遊んでいてもあまり楽しいと思えなかったあたしは
「わかった」と答えてしまったんだ。。。


その日からゆうから遊びの誘いがくることはなかった。。。
きっとお母さんに言われたんだろう。

もともとあたしから誘うことはほとんどなかったから
それ以来ゆうと遊ぶことはなくなった。。。





それからゆうとかかわることのないまま高校生になり、
風の噂でゆうが高校を中退したということだけ耳にした。








あれから10年以上の月日が流れ。。。


今でもふと夢に子供の頃のゆうが出てくることがある。。。


ゆうは今ごろどんな人生を送っているんだろう。
幸せな人生を送っているだろうか。


いろんなことがあったけど
ゆうと親友でいた時間はたった3年しかなかったけど
それでもやっぱりあたしにとってゆうは初めての親友。


幸せになっていてほしいと思う。

無邪気に笑いあったあの日のままの笑顔で。。。




(end)


 ◆◆◆◆◆◆◆

長々とお付き合いありがとうございました!

あたしの学生時代の思い出の中でかなり濃い思い出だったので
いつかブログに残しておこうと思っていて
今回書いてみました。


文章を書くのがあまり得意ではないので
読みづらいところも多々あったと思いますが
最後まで読んでくれた方!
ありがとうございます!!