明治座十一月花形歌舞伎

昼の部は右近さん主演の「高時」
猿之助さん主演の「夏姿女團七」


「高時」は初めて見ます。
上演がまれな演目かと思っていましたが、
21世紀になってからは、
2~3年に一度くらいのペースで上演されているようです。
歌舞伎の演目にも はやりすたりがあるようですね。

高時は家来たちの諌めの言葉を聞き入れない
暴君として描かれています。
そんな驕慢な高時をたぶらかしに
天狗たちが現れます。

この天狗たちの挙動不審な動き、
そして身体能力の高さ・・・
楽しませていただきました。

また、高時に仕える侍女たち
筆頭は片岡千壽さんで
ほかは 笑野、喜昇、猿紫、笑子、笑羽さんと
おもだか屋のそれぞれ個性的な女形さんが
揃っていました。


「女團七」
こちらも もちろん初めて見る演目です。
昨夏、竹三郎さんの会で上演されたそうです。

猿之助さんの女形、やはりいいですね。
おとら婆さんにさんざんにいじめられている間
じっと耐えている姿が、いじらしく見えました。

猿之助さん、本当に華奢で可愛らしいです。
先月から昼夜出ずっぱりで公演されているんですよね。
今後も猿之助一門を引っ張っていく立場として、
立役の比重が多くなるのでしょうか。
しかしたまには同年代、少し上の年代の方々と組み、
女形としての出演も期待しています。

さて、大詰では本水を使った演出、
水に濡れた帯を振り回したり、花道で袖を払ったりなど、
派手に水を撒き散らしていました。

対するおとら婆さんの竹三郎さんも
体を張った、突き抜けた演技でした。


終演後の花道、水に濡れています。


昼の部終演は2時10分
大分早いですが、本水の始末と
夜の部開演4時のため、やむを得ないでしょう。