性同一性障害の方々は生まれつきの多重人格障害だみたいな事を言うところがあって。
思わず?ってなってそれからう~んと唸ってしまいました。
性同一性障害と解離性同一性障害は全く違う障害です。
先ず、解離性同一性障害は後天的なものが原因なのですから生まれつきなんてのはあり得ないですよね。
性同一性障害の方々は本人自身が身体の性別と自分の認識する性別の違う方達です。
身体の性別とは違う人格さんが存在している訳ではないです。
解離性同一性障害を検索すると性同一性障害も一緒に引っ掛かるから、その辺から勘違いしちゃったりしたんでしょうか。
どちらも理解をしてもらうのはなかなかに難しいのは確かですが、こう言う勘違い的なものがちゃんとした理解を遠ざけているんですよねぇ。
かなり前に解離性同一性障害での異性人格さんは性同一性障害と言えるみたいな事を言っているのを見かけたことがあるんですが、それの進化バージョンですかね。
先天性の解離性同一性障害だと言う方もいらっしゃって、馬鹿も休み休み言えと毒づいたこともありますが、それに匹敵するくらいに、唖然です。
最近、解離性同一性障害はテレビで取り上げられたりしたものだから、ちょいと検索掛けてみたら、何だかなぁ~みたいな事を言うところが目につきました。
あんまり良い傾向じゃないですね。
真似したがりさん達が増えるんじゃないかと危惧しちゃいます。
私は娘の病気の事を多くの方々に知ってもらえたら良いなとは思っています。
でも、娘の様子を事細かに書き綴ろうとは思わないです。
一人一人の人格さんの様子や内部の様子等を詳細に伝える事がこの病気の理解に繋がるとは思わないのですよ。
むしろ、中途半端な興味を煽るだけなんじゃないかって思っています。
実際、過去に関わったなりたがりさん達は多重人格障害の方々のサイトを巡り歩いていました。
そこで見た知識を自分の知識とし、書かれた症状を自分の症状として取り込んでいく様子を目にして来ました。
あれから約七年。
あの子達はいまだに病気であり続けています。
真似が真似ですまなくなってしまっているんです。
どれだけそっくりに真似ても、真似は真似。
心の奥深くではちゃんと判っているのでしょう。
様々な理由を並べて治せない、治したくない、共存していく等と言っています。
ある意味、娘よりもはるかに病んでいる子達です。
病気に依存してしまっているのですよね。
そうした子達を見てきたから、興味本意や面白半分に病気だと言うのは止めなさいって言いたくなります。
病気を知ってもらいたいけれど、病気について事細かに書き綴れば、それは病気を真似る子達にいらない知識を与えるだけ。
辛さ苦しさを語れば、それを自分の心に取り込み病に心を染めていく様も目にしているから、娘の病気について語るのに慎重になります。
それでも、時々、言いたくなります。
統合や共存は完治とは違うのだけど、病気の検索をかけて調べても、治療にあたる方達のところでさえ統合や共存が治療の最終目標の様に語られていたりしますから仕方がないのかもしれません。
だけど、共存は完治とは言いません。
統合もさせるものじゃないです。
一回の診察で病名を伝えらたりする方もいらっしゃいますが、最初の診察では疑いがある、可能性は高い、と言う言い方はしても、この病気ですとは良識のある医者であるならば、言わないものです。
人格さんの存在がはっきりしていても、即断は避けます。
特に思春期の人達にはより慎重になりますから、安易に病名は言わないはずなんですが。
病気によっては十代の方には確定診断を下さないものもあるくらいですから。
それなのに十代の人達が沢山の病名を並べ立て、時に同時に発症はしない組み合わせなんかも並んでいたり(十代じゃない方でもいますが)とかを見掛けたり、テレビや映画等のデフォルメされた映像そのままを自分の事として語られたりするとなんだかなぁと思ってしまう訳です。
あちこちで語られる病状や症状に、無理があり過ぎるよとか無茶苦茶言わないでとか、言いたくなる時があります。
治療関連についての記事なんかも、いきなりそれはないでしょうとか言うのもありますし、今はそんなことしないよ?とか言うのもあります。
病気になりたがる人達は病気の人達と変わらないくらいに心が病んでいると思います。
解離性同一性障害に限らず、心を病む人達は例外なく依存関係を築きます。
心を病む人達同士の関わりは共依存関係を築き、病状を悪化させる原因にもなります。
特に解離性同一性障害では同じ病気の人同士が関わると、人格さん達がそれぞれに共依存関係を結び、より複雑な人格さん状態になります。
治療にも悪影響を及ぼします。
娘のカウンセリングの初期の頃にはこの共依存についてのレクチャーを何度も受けました。
もちろん私もです。
親子関係の中でも共依存が成立していたからです。
レクチャーを受けていても、自分自身でも十分な用心を重ねていないと、依存する心が頭をもたげます。
これをキッパリと遠ざけるのは至難の技です。
共依存の怖さを目にしていてもです。
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