帰ってきました、まずはご報告。

「東京に帰ったら、人の歩く速さに驚くよ」

ヨーテボリのバーで、日本人の知人らにそう言われ、
帰るのが億劫だった日本。

いざ帰ってみると、それは間違いなくて、
人の多さが息苦しく、
部屋の狭さに泣きそうになり、
外食の味が濃くて食べられず、
決まりの多さにたじろぐ。

けれど、1日、2日、3日と経ち、
わたしは財布を元の長財布に戻し、
靴をヒールに履き替え、
あれだけビビットな色に固執していたのに、
服は黒やグレーに戻り、
メイクが変わり、
ふと周りを見回せば、
一番早く歩いているのはわたしだった。

こうやってわたしは、また東京の人になっていく。

ヨーテボリでの豊かな生活は、
わたしにとって初めての経験で、
斬新でストレスフリー。

いつかこんな町に住みたいと考えるようになった。

けれど、やはり東京の速さは、わたしの速さにちょうどいい気もしている。

わたしが大成したら、一戸建てなんてわがままは言わないから、
せめて小さなアパートをヨーテボリに借りて、
別荘代わりにしたい。

それくらいの夢を見ながら、今東京の人として、クリエーションしている。