(下記、フィクションです)
「心理カウンセリングとヒプノセラピー以外のメニューですが」
二人の間に置かれたテーブル、上は透明のガラスで、下は木の棚になっている。そこには幾つかのクリアファイルが並べてあり、その中の1つをエスさんが取り出した。
「メニュー表です」
セッション・メニューが一覧になっていて、簡単な説明も書かれている。
「まずは、ヒプノセラピーの次にあるチャネリングですが。。。そうですね、たとえば、転職しようかどうしようかとか、結婚しようかどうしようか、とか、選択に迷ってしまう時ってあるかと思います」
「あ、私、いつも迷ってます」
自慢じゃないけど、決断力が本当に乏しい。
レストランのメニューでさえ迷ってしまうので、つき合っていた元カレにイラッとされてしまったこともある。
『だったら勝手に決めてくれたらいいのに』なんて、その時は思ってしまったけれど、今は、きっと、そうゆうところも問題なんだろうなぁって思っている。
「『人生は、選択の連続』ですからね。いつも何かを選びながら生きていかなくちゃいけない」
本当に。
だからいつも、生きてくのってしんどいなぁって、どこかで感じている。
だからといって、積極的に死にたいと思っているわけじゃない。
ただ、しんどいなぁ。。。という感じだ。
「でも、どんな時でも、ちゃんと答えは自分の中にあるんですよね」
「えっ、自分の中に」
「自分の中に」
そんな簡単に言われても、そうは思えない。
いつだって、こんなに迷ってしまうのに。
「『答えはあなたの中にある』とか、『自分の中にある』という言葉、どこかで聞いたことはありませんか」
聞いたことは。。。ある。
「迷ったり悩んだりしている時でも、答えはちゃんと自分の中にあるんです。でも、家族が、友だちが、常識が。。。とか、頭の中でぐるぐる回ってしまう考えがフタになって、中にある答えが見えなくなってしまう」
やってる、やってる。
考えだすと同じ考えがぐるぐる回ってしまい、そこから離れられなくなる。すると頭の中がごちゃごちゃになって、収拾がつかなくなってしまう。
ダメだってわかってはいるけど、止められないのだ。
「でも、答えは、ちゃんとご本人の中にあるんですね。その、ご本人の中にある答えをチャネラーが受け取り、メッセージとしてお伝えしていく、それがチャネリングです」
「ええっと、それって、私の守護霊さまに聞くってことですか」
「そういうやり方もありますが、ここでは霊的なものは扱ってないんですよ」
「え、じゃあ、どうやって」
「チャネリングの語源は、チャネル(チャンネル)。本来は船舶が航行するための水路や海峡を意味する言葉なんですが、今は情報を伝える経路を意味する言葉として使われたりしています」
「情報の、経路」
「ええ。その、情報の経路の先がいろいろあって、守護霊さまなら霊界ですし、ご神託と言って神様だったり、守護天使さまとおっしゃる方もいらっしゃいます」
「本当にいろいろあるんですね」
「その中で、ここでやっているチャネリングの経路は意識の深い部分、人が皆つながってるといわれている集合的無意識をとおして、お客さまの個人的な無意識、つまり、潜在意識の中にある答えを受け取ってお伝えしています」
「潜在意識の中。。。どうして、潜在意識なんですか」
「選択肢に迷いながらも、私たちはどちらかを選んで生きているんですが、そうして選んだ結果がどんなふうになっていたら、『やっぱりこっちを選んで良かった』と感じられると思います」
どんなふうになっていたら。。。
「やっぱり、楽しかったり、嬉しかったり、幸せだったり」
「そうですよねじゃあ、それを感じることができるのは」
「えっとぉ、感情。。。心かな」
「そうなんですその感情、心があるのが潜在意識だから答えは潜在意識の中にあるんですね」
「あ、納得~」
思わず手をたたいてしまった。
チャネリングの説明を聞いていたのだけど、なんか謎解きごっこでもしているようで、やりとりを楽しんでいる自分がいた。
「あ、あの、一緒に『ペットチャネリング』っていうのもありますけど、これって、ペットと直接つながってメッセージをとるんですか」
「つながるのは飼い主さんです。飼い主さんはペットちゃんとしっかりつながっておられますし、そのペットちゃんからいっぱいのメッセージを受け取っておられます。でも、ちゃんと言葉で言ってくれないから、なかなか理解してあげられないんですよね。その受け取っておられるメッセージを読み取りお伝えしていきます」
「うちにも猫がいるんですけど、本当に、『何が言いたいの』って思うこと、けっこうあるんですよね」
実はチャネリングにも興味があったのだけど、怪しそうなサイトも多くて、見ている内に怖くなってきたので、見るのをやめていた。
もう少し自分のことが落ち着いたら、うちの猫のことも聞いてみようかな
問題はまだ何も解決していないけれど、気持ちが、なんかちょっとだけ、ワクワクしてきたような気がした。
(上記、フィクションです)
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