歌謡曲のサックスの譜面 | Sax&Clarinet Player 瀬利優彰のBlog"Sound is great!"

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瀬利 優彰(せり まさあき)
Saxophone,Clarinet奏者。
 東海地区を中心にライブ・イベント演奏やレッスン講師などの活動をしています。
 Serio(まじめ)のニックネームにもあるように、ミュージシャンの割に穏やかな物腰。
 でも、奏でる音はFatでRichです。

秋の発表会に向け、ポップス曲に取り組んでいる、とある生徒さんへのレッスン。

その生徒さんは熱心で、しっかり覚えている曲をやりたいと仰るし、楽譜も自身で購入していただける。

ただ、そのサックス用の楽譜を拝見して「?」となった。

微妙なリズムが、聴かせていただいた原曲のそれと違う。

生徒さんも、練習していてしっくりこないらしい。

「管楽器用にアレンジされた歌謡曲の楽譜は、どうもカッコ悪くなるきらいがある」

以前、他の先生がこんなニュアンスでほのめかしていた一言。

今日、分析してはっきりわかった。その理由が。

リズムを簡素化するあまり、歌い回しを考えないリズムが楽譜には記してあった。

記譜どおりに歌うと、全然気持ちよくない。

歌詞が、はまってくれない。


協議の結果、原曲の絶妙な歌い回しを参考にリズムを書き直すことにした。

歌ものを吹くときは、歌詞をイメージできた方がより良い演奏になるから。


楽譜を出版するのにあたっては、キーやリズムをできるだけ原曲に近い形で再現してほしいと、切に願う。

簡素化して楽しく吹きたい人向け、原曲に忠実に吹きたい人向け、という2バージョンあったら完璧だと思う。

生徒さんの伸びやかな音でその曲が聴けるのが、今から楽しみである。