あるIT企業で働く友人が、

もう嫌だ!と思った時の処方箋

と題して、入社式で教わったモチベーションの管理方法について共有してくれています。

『ストップ、チャレンジ、フォーカス』だそうです。

 ↓

http://d.hatena.ne.jp/kotanig/20120227/1330359334




中々興味深く、またうなづける内容です。


さて、その友人のブログ記事をきっかけに、

僕なりのモチベーションとメンタルヘルスの維持の仕方について、

今日は書いてみたいと思います。


自分のメンタルがあまりよい状態でなくなったとき、

すなわち、仕事のやる気があまり出ないような時にどのように対処したらよいのでしょうか。


就職してから、ずっと自分の仕事はすごく好きですし、

今の仕事を辞めようとまで思ったことは一度もありませんが、

恥ずかしながら、一定の周期で「あまりやる気が出ない」という状態は訪れます。



センショーの官僚のお仕事と日常のブログ


若い頃は、この周期がやってくるメカニズムも自分自身よく分からず、

また、脱却方法も確立していなかったので、結構大変でした。


最近は、この周期自体がかなり少なくなってきて、

かつ、早めに前向きな気持ちを取り戻すことができるようになってきました。


社会人として、必要な能力は色々とあると思いますが、

最も必要な能力は心身の健康を保つ能力ではないかと思います。

これが基礎にあって、初めてパフォーマンスを発揮できるし、能力も開発されると思います。


センショーの官僚のお仕事と日常のブログ


【やる気が出ない状態になった時の対処法】

① 下手な考え休むに似たり

状態の悪いときは、思考がネガティブになりがちです。

こういう時に、ものを一生懸命考えるのは、出口を見つけるのに時間がかかるだけでなく、

誤った判断をしてしまう可能性があります。

むしろマイナスに作用する場合が多いのではないかと思います。

少しひいて長い時間軸で見ると、こういう時は考えるのを止めて、

自分の状態がよくなってから、問題の解決策を考えた方がプラスなことが多いと思います。

② 思い切って休息を与える

①に関連しますが、状態の悪いときは予定を極力少なくします。

プライベートの予定もあまり入れず、ぼーっとする1日を作ったりすることが意外と意味があるように思います。

仕事についても、あまりに調子が悪ければ、1日・2日休んで元気になってから頑張ると割り切る方がよい気がします。もちろん休んだ日に周りにある程度迷惑はかかりますが、自分の悪い状態が長期化したり、最悪メンタルを壊し、長期休暇に入っては、より大きな迷惑がかかります。

もちろん、自分が行かないと成り立たないイベントがあるなど、どうしても休めない時は別です。

ちょっと無理して、その後休むというのもありだと思います。

③ 前向きな気持ちになれる自分なりの薬を持つ

ゲームをするでも、音楽を聴くでも、映画を見るでもなんでもよいのですが、

「これをすれば、必ず気持ちが前向きになる」というものが1つあると、かなり便利です。

僕の場合は、重いときは「生徒諸君!」という漫画を読んで涙を流すと、

必ず、気持ちがスッキリして、前向きな気持ちになり、世界が明るく見えます。

この漫画は、何度引っ越しても連れてきています。

④ この時点からゲームがスタートしていると考える

何か問題が起こっている時に、「なんでこんなことになったのだろう。」と過去を振り返りがちになりますが、

往々にして、自分の能力以上の問題が降りかかっていることが原因です。

環境の原因と自分の能力不足の総和が問題なのだと思いますが、

どちらで、あったとしても、その時点では「どうしようもないこと」であることに変わりはありません。

であれば、その時点をスタートと考え、今から自分ができるベストをやればよいと考えます。

それで、結果が失敗しても仕方がないと思います。

スポーツでは、常に自分の実力を発揮するために、このマインドがとても大事だと思うのですが、

メジャーリーガーの松井秀喜選手は、「起きてしまったことは仕方ない。その後のベストの行動を考える」

ということを心がけているそうです。

⑤ 自分も他人も責めない

④とも関連しますが、問題が起こるに至った過去の原因にとらわれると、

どうしても、犯人捜しをすることにつながりがちです。

自分に原因を求めるのは、基本敵には望ましい姿勢ですし、

もちろん、自分が背負える程度の反省をすることは重要です。

背負えないほど反省しまくって、落ち込んでパフォーマンスを落としては、

かえって他人に迷惑がかかるかと思います。

逆に、他人に原因を求めて、その人を責めてしまうと、

「不幸にもイヤな出来事に出会った」「イヤな人から不利益を被った」という受け止めになってしまいます。

そのネガティブな感情にとらわれるのは、得策ではないでしょう。



【予防策】

① 自分のミッションを明確にしておく

新しい部署に異動したときや、プロジェクトを始める時に、自分のミッションと意義を明確にしておきます。そうすることで、常に自分の仕事の価値を感じることができます。好き嫌いや向き不向きは別として、ほとんどの仕事にあらゆる角度から見ても無意味だというものはないでしょう。

② 職場環境を気持ちのよいものにする。

職場というのは、仕事をする場であると同時に、自分が起きている時間のかなりの割合を過ごす「生活の場」でもあります。

したがって、気持ちのよい環境になるよう心がけるということは大事だと思います。

机の上にお気に入りのグッズを置くとか、おいしいお菓子を常備しておくとか、好きな香りのハンドクリームを使うなどは、比較的簡単にできると思います。お気に入りの服を着るというのもこれに近いと思います。

僕の場合は、物的な環境もさることながら、会話や行動に常に「笑い」を盛り込むということがこれに当たると思います。もちろん職場ですから、いずれも、あまりにはみ出しすぎないような配慮は必要です。

僕の場合は、「笑い」を盛り込みすぎて、失敗することが時々あります・・・。

③ チームで仕事をするということに徹し、自分が処理できる領域を把握する。

仕事の質や立場にもよるでしょうが、組織で仕事をするサラリーマンの場合は、

自分の権限や立場の限界が常につきまといます。

結果全てに責任を感じすぎず、自分のできるベストを尽くそうという心持ちが、

結果的に組織のためにもなるのではないかと思います。

④ 考える時期と行動する時期を分ける。

期限を決めて、死ぬほど考えて、結論が出たら後は考えずに動くということを心がけています。

方向性が定まらずに、行動してしまうと、迷ったり手戻りが生じて、非効率ですし、

問題が複雑になることがあります。

ここでは、「死ぬほど考える」というのが大事だと思います。

あそこまで考えたのだから、後はどんなに考えても一緒だから動くだけと思い込める程度に考えるという意味です。

⑤ ネガティブな人と接する時間を減らし、ポジティブな人と接する時間を増やす。

人によって、程度は違うと思いますが、僕は比較的人との心理的距離が近い方ですし、

接していると、どうしても共感しようとする癖があるので、割と他人の感情の影響を受けます。

なので、心に余裕があまりない時は、ネガティブな人とあまり接しないようにします。

逆に、いつも一緒にいる上司などには、なるべく機嫌良くいてもらうような配慮も大事かと思います。

ネガティブな感情もポジティブな感情も伝染すると思うのです。


【心のサインの気づき】←多分、これが最も大事

一番大事なのは、悪いスパイラルに入る、入り口に自分がいることに気づくことだと思います。

早めに対処すれば、抜け出すのも簡単だと、最近感じています。

実は、これができるようになるのに、ずいぶん時間がかかりました。

そして、これができるようになってから、大分精神的に悪い状態になることが減りました。

僕なりの「心のサイン」は以下のようなことです。

① イヤな出来事が重なる。

「今日は、ろくな事が起こらない。」「最近、イヤなことが多い。」などと感じることがありますよね。

朝、出かける時間がギリギリになって、電車に乗ろうとしたらドアが閉まってしまった。

アポイント先の都合で会合がキャンセルになった。

ランチの注文を間違えて店員が運んできた。

忙しい時に、めんどくさい電話がかかってくる。

自分の指示が部下に伝わらない。

などなど・・・。

やたら、イライラさせられることが続く日ってないでしょうか?

最近、思うのですが、上に挙げたようなことは、心に余裕がある時は、いずれも大して気にならないものです。

イヤな出来事が重なる時というのは、実は環境よりも「自分がイヤな気持ちになったり、イライラしやすい状態である」ことが原因であることが多いと思います。

僕の場合は、これが精神状態が悪くなり始めたサインだと思うことにしています。

それに気づくと、上記の対処法に写ります。

ちょっとしたサインに気づけば、すぐに状態を改善することが可能です。

② 発想が湧いてこない。

精神の状態がよい時というのは、自由な発想も浮かびますし、判断も的確かつ迅速にできます。

いつもと違って、いい発想が思いつかないとか、判断に時間がかかるような時がたまにあります。

僕の場合、それほど長くは続きませんが、イライラしたり、心配事があったりすると、書類を読んでいて、字を追っているのだけど、内容が頭に入ってこない時があります。

ストレスがかかったときは、脳の機能が落ちたり、集中できなくなるような気がします。

そんな時は要注意だと思います。

③ 食事があまりおいしくない。 


10年以上前のことですが、公務員試験を受けた日の夜、「あ、ご飯がおいしい。」と久しぶりに思ったことがあります。人生のかかった大事な試験直前の機関、かなりの緊張状態だったので、食事の味を感じていなかったのです。

食事がおいしく感じられていれば、「うん。いい状態。」と思うようにしています。

しばらく、食事をおいしく感じていなければ要注意です。


ずいぶん長くなってしまいましたが、

以上が、僕の個人的なメンタルヘルス対策です。

自分に合うメソッドは人それぞれでしょうし、仕事以外のことは、また対処法が違うだろうと思います。

みなさんは、どんなメソッドをお持ちでしょうか。


センショーの官僚のお仕事と日常のブログ
雨が上がれば虹もかかる♪