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プロ棋士の直観、脳解明。1月21日(金)日本経済新聞より引用、紹介。
状況把握、視覚関連強く働く、次の一手、習慣部分が活発に。
将棋のプロ棋士が瞬時に盤面を見極め、次の一手を直観で決める際の脳の働きを、理化学研究所や富士通などの研究チームが明らかにした。脳の視覚に関連した部位などの活動がアマチュアに比べて高まるという。人工知能や直観を持つロボットの開発などにつながる成果だ。21日付けの米科学誌「サイエンス」(電子版)に掲載される。
人工知能に一役、日本将棋連盟の協力を得て、羽生喜治名人らプロ棋士とアマチュア棋士の脳の比較、脳血流を測定する機能的磁気共鳴画像診断装置(fMRI)などで脳の活動を詳しく調べた。
プロ11人とアマチュア17人に「序盤」「終盤」などの意味のある碁盤を見せると、視覚に関連する大脳皮質「楔前部」(けつぜんぶ)と呼ばれる部分の活動の強さがプロではアマチュアに比べて3倍に達した。
盤面を見た瞬間に状況を把握する能力を反映したと考えられるという。ランダムな盤面など、どの棋士も活動がほとんど変化しなかった。
プロ、アマチュア17人ずつを対象にした詰め将棋の実験で次の一手を考えてもらうと、プロの習慣的な行動にかかわるとされる「大脳基底核」の一部の働きが活性化していた。
活動が強いのほど正答率は高かった、アマチュアはこの部分がほとんど活動していなかった。
大脳基底核の一部は直観的な脳の働きにかかわっているとみられる。
理研の田中啓治、副センター長は「長期間訓練した熟練者は将棋以外でも同様の脳の働きを示す可能性がある」と説明する。
熟練度と脳の活動との活動との関係は、教育、研修プログラムの作成などにも応用できるとみている。

今回は、プロ棋士だけに働く「直観回路」の仕組みの研究ではあるが、私たちがビジネスや、日常生活においても、直観、瞬時の判断、決断が必要とされる場面は多くあるのです。
プロ棋士が最善手を直観的に判断させる時の神経経路は、まず、視覚で盤面を見る(盤面の知覚)この時に関わる脳部が(楔前部)、後頭葉の視覚野の少し上部の当たりに位置している脳部で知覚し、そして連動して次の一手を判断、(大脳基底核)に位置している「尾状核」で判断、これらは知覚と判断です。そして手を動かす、頭頂葉の運動野が関わり、次の一手を打つのです。
今後、これらプロ棋士の直観や脳の解明により、コンピュータとプロ棋士の対局、ロボットとプロ棋士の対局などの参考になり、より強いロボット棋士が誕生する可能性もあるということです。
これら脳の解明は、新たなコンピュータ、ロボット工学のヒントになり、より進歩的て画期的なコンピュータ、ロボットが近い将来に開発、研究が進み、進化すると考えられるのです。
勿論、私たち一般の人達への応用も可能となり、教育や社員研修から直観力や瞬時の判断の鍛練などに繋がるものです。
これらの鍛練は、直観力だけでなく、発想力、創造性のヒント、プロセスとして応用が可能であり、個人のスキルアップに繋がるのです。
また、直観力、発想力、創造力は一長一短では養えず、訓練も必要であり、目的意識などはっきりしている。努力も必要であることを私から提言致します。
そして、これらの能力の発揮、引き出すための方法論を私共研究所は、プログラムなどを作成し、多くの方々に指導もしております。
五感プロデュース研究所、研究員、荒木行彦、