NHKドラマ10「シングルマザーズ」をみて思う | 世日クラブじょーほー局

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 これは 文字通りシングルマザーを題材にしたドラマで、母子家庭を支援するNPO組織「ひとりママネット」を中心にして、ここに集うママたちの奮闘ぶりを描く。

 彼女らが、この組織に辿り付くまでの経緯は様々だ。主人公の直(なお)は、夫からのDVに耐えかねて、一人子の長男を連れて逃れてきた。その他は協議離婚あり、夫との死別あり、未婚の母ありなどなど。

 夫との死別は別にして、離婚は本当はあってはならないのだけど、そうならないように夫婦一致協力して、お互い努力すべきだけど、なってしまった以上はしょうがない。当方も理想論だけを振りかざそうなどとは思わない。母子家庭は大変だ。現実に存在する問題は問題として対処してあげるべきだろう。そして、ここでリセットして再スタートし、希望をもって生きていこう。それはそうだ。

 このドラマは、母子家庭の大変さを知らせるとともに、主人公がそうであるように、DV問題を主要なテーマとしているように見受ける。DVは増加傾向だともいう。これは無論けしからんことだし、被害者の妻としては大変な問題とは思うが、でももともと彼女らは何も強制されて結婚したわけではなかったのですね。騙されたわけでもない。お互い「良かれ」ということで一緒になり、子までもうけた。

 見合いでさえもない。完全自由な恋愛結婚だ。無論DVはひどいものだが、夫だけが悪いと言ってもしょうがない。それはそのままブーメランとなって自分に返ってくる。その夫を選んだのはほかならぬ自分なのだから…。ご自分の経験だけを頼りに「結婚は人生の墓場」とか声高に言わないで欲しい。大変な中にも努力して心から幸せを噛み締めている人も多数おいでなのだから。何より夫を選んだ自分を信じて、さらにもっと考えられるあらゆる方策を講じてみてもらいたい。夫婦二人だけならまだ自由度は高めでしょうが、子どもがいるのだから。子は二人の愛の結晶という原点に立ち帰って欲しい。

 それに比べてこちとら“ガチ見合い”ですよ。好き合って結婚してるわけじゃないので、そりゃ大変ですよ。これまでに危機的状況もあった。といっても数ある選択肢の中から自ら見合いを選んだんだから、誰にも文句は言えないのは同じなのだが…。

 家内に対して不満や理解不能なことや文句言いたいことはいっぱいありますよ。でも家内に言わせればそりゃ「お互い様や!」ということでしょう。そうなんです。結局「お互い様」なんです。完璧な人なんていないし、ある程度それを見越して一緒になってんでしょ。この精神なくして社会も家庭も成り立たない。そして、苦難を乗り越えた暁にはいずれ「いいこと」もあるのです。

 しかし実は、このドラマを最後までまともには見ていられないのです。なぜといえば、それは、主演の沢口靖子の迫真の演技、これです。あまりに鬼気迫るので、思わず目をそむけてしまう。(当方がDV加害者だからじゃないですよ!)

 確かにそういう評価は、役者冥利に尽きるといえるかもしれません。女優としてキャリアを積み、演技に磨きをかけ、視聴者を引き込むのは無論、称えられるべきだ。しかし彼女自身の幸せはどこいっちゃったんだろう?と、現実が役柄と二重写しになってしまうから。こんな役に命かけている場合かと思ってしまう。彼女もはや47歳。早く女としての幸せをつかんで欲しい!全く大きなお世話なのは承知の上。

 沢口靖子は、20数年前に陣内孝則との競演で、「結婚物語」というドラマをやっていましたが、あの底抜けに明るくウキウキして初々しい彼女が好きだったし、満面の笑顔とちゃめっ気のある役柄が彼女に一番似合うって。彼女の1ファンとしてそうあって欲しいのです。これまた大きなお世話。
 
 しかし、今回のドラマのテーマも設定も「結婚物語」と好対照で、それを意識したキャスティングなんでしょうか?ああ悲しい。「シングルマザーズ」は明晩最終回を迎えます。

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