カウンセラーの大塚統子です。
「がんばらない自分はダメ」「いい人でいなきゃ」「本当の自分では愛されない」と思って、苦しくなっていませんか。
心の成長段階は、依存→自立→相互依存と進んでいくという考え方があります。
前回までは、依存のステージのうち、ニーズの段階とハートブレイクの段階について書きました。
今回は、依存の最終ステージでハートブレイクの段階の後にやってくる「補償行為の段階」のお話です。
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補償行為を簡単に言うと、自分に足りない部分や自分のダメな部分を補って、よく見せようとすることです。
私達は、しつけの時代を経て、「いい子にしていれば愛される」と考えるようになる時期が来ます。
そこで、「本当の気持ちを言う自分やありのままの自分ではダメで、悪くて、愛されない。」と誤解し、いい子でいようとします。そして、本当の自分を隠してしまいます。
表面上は、
私がいい子でいれば、お母さんはご機嫌。
私がいい子でいれば、お母さんがお父さんに怒られなくて済む。
私がいい子でいれば、お母さんが喜んでくれる。
(兄弟が大変な分)せめて私がいい子でいなきゃ。
といった理由で、いい子を演じることが当たり前になっている人もいるでしょう。
心理的には、「自分が悪いから愛されない。」「自分が役に立たないから愛されない。」と感じるのは辛いので、それを避けたいわけです。
そのため、なんとか愛されようと一生懸命になり、犠牲的になります。
この補償行為の段階では、自己否定や自己嫌悪、自己攻撃など、たくさんのネガティブな感情を感じます。
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補償行為の段階で必要なことは、「許し」です。
許しには、自分を許すこと・他人を許すことの二通りの方法があります。
許しをざっくりというと、存在の肯定ということになるでしょう。
「自分はここにいていい。」
「その人がいてくれてよかった。」
許しは奥が深いのですが、突き詰めると非常にシンプルです。
自分もしくは他人の存在を肯定していくこと、人に感謝することが許しにつながるようです。
許しについては、別の機会に詳しく書ければと思います。
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補償行為の段階で許しとともに大切なのは、否定してしまった自分の価値を見直すことです。
「自分がダメだから」「自分は役に立たないから」と思っているから、補わなければならないと考えているのだとしたら。
その前提にある「ダメ」とか「役に立たない」を見直したいわけです。
「いいところだってあるんじゃないの?」「何か役に立っていることもあるんじゃないの?」と、自分のいいところ、自分の才能を自分自身が正当に評価することが求められています。
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もうひとつ、自分を犠牲にして誰かに与えようとするのではなく、心から望んで与えていくことも課題になります。
「しなければならない」からと犠牲的にイヤイヤ与えるのではなく、「してあげたいからする(してあげられることが喜び)」という気持ちから与えた時に、自分の心の中にある愛の存在を感じて、罪悪感・無価値感が癒されるでしょう。
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ここまで依存のステージを3つの段階で書いてきました。
みなさんには当てはまる状態はあったでしょうか?
依存ステージは、「いかにして愛されるか」に悩むステージです。
ここを抜け出す大きな課題は、「プレイヤー(Player)になる」です。
愛されようとする位置から、愛そうとする位置への成長が求められているのでしょう。
自分自身がPlayer(行う人)になったとき、今まで自分が望むようにしてくれないと不満を感じていた相手が「できなかった理由」がわかります。
例えば、政治やスポーツ選手に不平不満を言うのは簡単です。
でももし、自分が政治家になったなら、競技者になったなら、いろいろな人を満足させることはとても難しいことがわかるでしょう。
自分が親になって、はじめて親の大変さがわかるという話も聞くでしょう。
もし今、依存的な部分で問題が起きているのなら、プレイヤーになってみてはいかがでしょうか。
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