2日ほど前に、「アイツがきたしるし」というタイトルで書きました。


http://ameblo.jp/sena0925/entry-10444178581.html


----また、「不健全で不適切な内容」ということで

ケイタイでは公開してもらえませんでしたが(笑)

わたしの生活は、そんなに不健全で不適切なのでしょうか。



その、年に数回しか現れない「アイツ」が、昨日の朝方にやってきました。


朝の5時過ぎに電話がかかってきて、「酔っ払いですけど」と。


もちろん彼は、このブログの存在など知りません。


そしてわたしも、本当にふと思い出して彼のことを書いただけで、

そろそろ来る頃だとか、別のことで連絡を取り合っていたとかでも

ありませんでした。


わたしは思わず「まったくタイムリーな人ね!」と笑ってしまいました。


で、例のごとくなんだかんだ言いながら部屋にやって来て、

あまりにベロベロでビールは飲みませんでしたが、

セブンスターを立て続けに吸い、脱ぎ散らかしてシャワーを浴び、

びしょびしょの体のままベッドにもぐりこみました。


あまりにベロベロだったので、前後不覚のまま抱かれるのは

嫌だと思い、どうにかこうにかなだめて寝かしつけました。


深酒をして、疲れきった彼の寝顔をながめていると、

愛しさと、切なさと、心強さと、でした。



彼の父親は昔、ちいさな劇団の演出家で、

彼の母親は、その劇団の看板女優だったそうです。


父親はアルコール中毒で、彼が幼い頃に家を出て失踪し、

数年前に、ひとりで暮らしていた安アパートで変死体で発見されました。


身元がわからないその変死体の、身分証などの少ない持ち物を手がかりに、

彼にたどり着いた警察から呼び出され現場に行くと、

人間だったかどうかもわからない状態まで腐敗が進んだ遺体を見せられ、

「君の父親か」と聞かれたそうです。


これを見て、数十年前に出て行ったきり一度も会っていない父親かどうか

判断しろというのかと、怒鳴りたくなる気持ちを抑え、殺風景な部屋を見渡すと、

幼稚園の頃に描いた、「ぼくのパパ」の絵がぽつりと一枚、

壁に貼られていたそうです。


「この絵は自分が描いたものなので、たぶんこれは父だと思います」



こんな話を、ばか笑いしながら、まるで漫談みたいに面白おかしく

しゃべってくれたことを思い出します。


でも、たまにひどく酔いつぶれると、うわごとみたいに「父親が腐って死んだ」

と言って力なく笑う時があります。


わたしが心配する筋合いではないかもしれないけれど、

あまりお酒を飲みすぎないで欲しいと、胸が苦しくなるのでした。



「せな」のまいにちと、これまでのこと。-100129_2158~01.jpg



昼過ぎに起きて、来たときとは打って変わっておとなしくなり、

ちゃんとキッチンの換気扇の下でセブンスターに火を点け、反省の弁を述べ、

優しく服を脱がせ、丁寧に抱いてから、また少し眠って仕事へ戻っていきました。