川田順造『<運ぶヒト>の人類学』岩波書店(岩波新書),2014年9月,978-4-00-431502-5


アフリカで生まれ、二足歩行を始めた人類は、空いた手で荷物を運び、世界にちらばっていった。この<運ぶ>という能力こそが、ヒトをヒトたらしめたのではないか? アフリカ・ヨーロッパ・東アジアの三つの地点を比較対照し、<運ぶ>文化の展開と身体との関係を探る。人類学に新たな光を当てる冒険の書。




この日入手した4冊はいずれも秀逸なものなのだが、筆頭に紹介するのは、事前に情報を得て購入を考えていた3冊ではなく、それらをあえて外し、専ら現物を見ることで購入を決めたこの1冊に。こちらとしても予想外の「ごぼう抜き」だが、そうするだけの価値はあろう。収録図版も、目を楽しませる。