ガンバユース、今後の方向性素案 および強化と育成の組織設計案など | 蒼い攻め達磨

ガンバユース、今後の方向性素案 および強化と育成の組織設計案など

ガンバ

宇佐美のバイエルン移籍については改めて。まだあと3試合あるしね。ま、今までもハードルを越えてきたように、あっさりと乗り越えていくんだろう、コイツは。

 

それよりもガンバユースの今後だ。個人的な認識としては、宇佐美の移籍をもってガンバユースのサイクルは次にステージに移るべきときがきたと思う。上野山御大の方針である「基本スキル(止めて・蹴る)の極大化」は、宇佐美をもって一旦の成果(というかピーク)を見たという認識から。

 

■今後の方向性素案

んで、今後のガンバユースの方向性として、宇佐美以上の技術を持った「Next宇佐美」を育てることかというと、それがメインではないだろう、と考えてる。まあ、やってできないことではないし、当然そうした選手を育てるのを放棄するわけではないけど、「Next宇佐美」には膨大な時間とコストがかかる気がする。あくまでフラグシップでいいんじゃないかな。
 

「質×時間」視点から見て、ガンバユース出身者で最もチームに貢献してるのは二川と橋本になる。ユースの目的を「トップチームの中長期的な戦力強化」に置いたとすると、「二川と橋本の量産化」が正解。そこからさらに一歩先に進めるなら、二川の基礎技術に橋本の戦術理解をもった人材の開発(ここでは「フタモト」と呼称する)が今後の方向性になると思う。
 

■考察

そのために検証すべきは、二川と橋本はいかにして開発できたか、あるいは彼らが試合で効いたプレーができる要素は何かということ。今のところ、二川も橋本も偶然の産物、すなわち個人の資質やパーソナリティによって成長してきたに過ぎない。彼らの資質の構造解析なくして量産化はない。
 

例えば二川の素晴らしいところはパスの精度・種類もさることながら、ボールをトラップする場所の判断力とそれを可能にする技術にある。二川のボールを受けてゴルに反転する速さは技術だけでは成しえない。ボーッとしてるように見えて、咄嗟の判断力はピカイチだ。
 

また橋本の強みは状況の中でのプレー判断にある。橋本には二川や遠藤、明神のようなスペシャルな技術はないけれど、彼の意図的なプレーは本当に効く。状況判断の精度を高めれば、チーム力の底上げができる。橋本不在の今シーズン、中盤の構成力がガタ落ちしてることがそれを証明している。
 

こうした状況判断力(≒戦術理解)を鍛えるのは簡単ではない。橋本のような考えるタイプの選手ですら、戦力化するまでに数年を要した。ましてやユース年代にそれを教え込むのにはさらに時間がかかる上に、教え込むには戦術体系が必要になってくる。ところが致命的なことにその戦術体系を理解してる指導者は多くない。
 

■個人的おまとめ

ガンバユースの目標は、表看板は「Next宇佐美」の開発ながら、実は「フタモト量産化」によるトップチームの中長期的な競争力の底上げ。打ち手は二川・橋本の構造解析と戦術理解専門の育成コーチの招聘。戦術コーチの人選には思い切って外国人コーチを軸に進めてもらいたい。

 

※ユース年代の育成に定評のあるイタリア、ドイツ、オランダ、スペイン辺りから招聘するのが妥当かな。もちろんガンバが目指すフットボルに合ったコーチ人選ありきだけど。
 

言葉を丸めちまうと、「上野山御大の技術的土台の上に戦術理解の家を建てる」ということ。
 

 

■ほか、体制面とか

あとは…クラブとしての強化・育成方針も整理したい。上野山御大がいた頃は御大が取締役だったので、育成部門にも権限もあったと想定する。現状の組織や人事の詳細はわからないけど、クラブとしての育成部門をどう位置づけるのか。強化と育成のバランスを決定付けるのは経営方針になる。

 

例えば…

◇育成を強化の下に置く思想なら…

 

 【経 営】

   ↓

 【強 化】

   ↓

 【育 成】

 

こういう意思決定のフロー(育成は強化に従う)に基づく組織設計になるけど、

 

◇育成と強化の両輪を回していく思想なら…

 

 【経  営】

  ↓  ↓

【強化】【育成】

 

強化と育成は同等であり、等しく経営から意思決定がなされる組織になる。

 

育成にはカネがかかり、投資に見合った効果が必ず出るかはわからない。手っ取り早く強化を厚くして戦力を維持・拡大する選択肢(上段のモデル)の方が短期的には効果が上がる可能性が高く、多くのクラブがこちらを選択している。しかしながらガンバというクラブが築き上げてきた育成の地盤(ひいてはクラブの個性)を大事にするなら、ガンバが選択するべきは下段のモデルだと思う。

 

ようは育成に権限持たせて、コーチに投資しろってこと。スタイルの是非はともかく、バルセロナはユースへの種まきから収穫までに20年かかった。こうした先進的な取り組みをベンチマークに置くこと、また既にある人材の再定義で収穫までの期間は大幅に短縮(例えばフタモトの開発に5~10年とか)できるものと考える、というか設定する。

 

 2014年ごろ フタモトの試作機投入

 2018年ごろ フタモト量産化成功

 

ぐらいで一旦スケジュールを引いてみて、それに合わせて組織設計してみるのはどう?ダメ?w

 

そんなこんな。

 

 

(´-`).o0(まあ、ほぼついったーで書いたことのまとめなんですけどね…)