神戸は恐ろしいのでちょっと気をつけた方がいい。

ガンバがドロー沼に陥ることになった５／３の神戸戦。

試合は開始早々にマグノが１発ロハ（ここ１、２年なかった１発ロハ）となり、ほとんどの時間を１０人で戦った。ただでさえスタミナを消耗する現在の４４２システムは連戦に向いておらず、そこに１０人での戦いによる消耗が折り重なってガンバは輝きを失うことになる。

このときにも神戸の対戦相手の退場率が異常 であることは軽く触れているのだが、荒れた内容になったらしい先日の神戸－大宮戦において、また大宮の波戸が退場になった。実に１１試合で４試合も相手側に退場者が出る というイチローもビックリな高打率になる。恐ろしい。

もっとも波戸は近藤に対して頭突きを行ったのだから退場は妥当なのだが、何故かその波戸が肩を脱臼して３週間の離脱を余儀なくされている。「頭突きした方が脱臼？」と不思議に思っていたら、やはり刺客がいた。

■Ｊ１　第１１節キム テヨン選手（神戸）の行為について （Ｊオヒサル）

『2007年5月13日（日）２００７Jリーグディビジョン１　第１１節（ヴィッセル神戸 vs 大宮アルディージャ）の試合においてキム　テヨン選手が39分に起こった小競り合いの中で、波戸　康広選手（大宮アルディージャ）を後方から強く押したため波戸選手が左肩関節を脱臼するという全治3週間の怪我を負った。』

波戸は後ろから襲われて脱臼したらしい。さらに恐ろしいのは、

『同規定に基づけば、同選手に対しては最低6試合の出場停止処分が科せられるところだが、同行為は非常に危険な行為であるものの、一連の小競り合いで発生したものであり、相手選手に重大な怪我を負わせることを意図したものではなかったと推定されることから、本件に関しては懲罰を軽減し、3試合の出場停止処分とする。』
　

と小競り合い状態だったら後ろから襲って脱臼させても、「重大な怪我を負わせることを意図してません」と推定させれば懲罰が半分になる。まったくもって恐ろしい。

そういえば、波戸に頭突きを食らった近藤はかかる事態にも実に冷静に対処している。

■神戸近藤祐、乱闘にも冷静 （ニッカン大阪）

『頭をぶつけてきたから、じたばたしてみました。そしたら、すごいことになったから。』

古今東西、フットボルの試合中に何のいわれもなく頭突きを食らうなんてことは見たことがない。若いのになかなかの手練れと見える。

気になってきたので、過去２年の反則クラブをまとめたエントリー を振り返ってみた。このエントリーを引き合いに出すのはマギヌン“ザ・ドロップキッカー”率いる川崎ファイトクラブ以来になるが、改めて見てビックリ。

＜以下は一部抜粋＞

■０５－０６正義超人ランキング（Ｊ３１クラブ）　※開いておくんなまし
　【正義超人】青地白字抜きセルはキング、水色セルは次点

　【悪魔超人】赤地白字抜きセルは悪の権化、薄い赤色セルは悪の化身

＜抜粋終了＞

何と神戸はあの川崎ファイトクラブを全ての項目で凌駕する生粋のファイトクラブであることが判明した。これは恐ろしい。

今季はどうかと思って調べてみた。

■チーム別集計結果 （Ｊオヒサル）

ここから反則関係の項目を抜き出してみる。

■第１１節終了時点（反則数で昇順）

神戸はブッチ切りでの反則王。１試合平均２３．７ファウルになる。対戦時にも感じたが、神戸のディフェンスは「ファウルで止める」が基本らしい。何とも恐ろしい。

ただ、不思議と警告は少ない。リーグでも３位タイの少なさだ。試しに警告／反則率を計算してみたら、神戸は６．９％でリーグ最少。性善説に立てば神戸は反則の仕方がうまいことになる。あくまで性善説に立てば、の話であるが。去年までは反則も警告も退場も日本全体でも１、２位を争うぐらいに多かったチームに対して性善説に立てば、の話であるが。

以上をまとめると、神戸はとにかくファウルで止めてくるが、警告をもらわないのが素晴らしく上手で、相手をイライラさせてファウルされるとじたばたするのが得意で、小競り合いになったら背後から襲うときもあって、でも罰則が軽減されるという実に恐ろしいチームになる。恐ろしい…恐ろし過ぎる…

これから対戦されるクラブのサポの方々、どうぞ心の準備を。

※こぼれ話

ファウルといえば名古屋ですが、今年は大人しいっすね。ま、十分にファウルは多いんですけど、さらに多いところ増えて印象が薄まった気が。一方で期待を裏切らないのは川崎ファイトクラブ。警告３３と堂々の１位です。警告／反則率は何と１７．５％。だいたい６回ファウルしたら１枚カレー券ゲット。余分なファウルは犯さない、確実にカレー券を狙うその姿には清々しさもｗ

ガンバ？もちろん反則も警告もリーグ最少ですよ。ありがとうございます。