お取引先の方と話をしました。実業団のチームをいくつも持っている会社さんです。
お話をした方はチームの“世話役”もしています。
たまたま私が伺っている時、ちょうど一つのチームが遠征に出かける時間でした。
応接室に選手団が高波のように押し寄せ、一言挨拶すると、サッと出陣していきました。
部屋に入る（私に一言） →並ぶ→ 「今から○○に行ってきます」「△△してきます」（笑） → 《世話役から一言》 →礼→ （私、彼らの後ろ姿に「頑張ってください！」） → 彼ら振り返り、ニコッと「ハイ！」 → 「お邪魔しました！」と退出。
多分この間３０秒くらい。
鮮かな挨拶でした
この時の“世話役”の一言は、『楽しんでこいな！』でした。
商談はさておいて、なぜ「楽しんでこい」なのか気になりました。
静かさが戻り開口一番、どうしてか聞いてしまいました。
■頑張るだけ頑張ったヤツに言える言葉は、これ以外にない。
オレはずっと「楽しんでこい」しかないと思っているし、そう言っている。
・○○さん（私のこと）に「頑張ってください。」と言っていただくのは嬉しいし、ありがたいことだが、オレが言う言葉じゃないんだ。
・実業団は実業団のプレッシャーがあって、彼らも身に染みながらやっているんだ。
オレからは、頑張れなんて言えねえよ。
・彼らは何も言わなくとも勝ちにいく。相手がどうあれ、勝とう向かっていく。
それを知っている人間として、なんと言う言葉を言えばいいんだ？
・彼ら自身が「楽しんでくる」なんて言うと、いろんなことを言うヤツが出てくる。
金が絡むからな。
・彼らは自分たちの自由意思でこの部屋に来ているんだ。いつも決まった言葉しかないのを知っていて来るんだよ。上下でなく、お互いを判っている人間だからな。（笑）
・「楽しいから頑張れる」「頑張ったから楽しめる」両方あるけどな。
月日が経つと、「頑張ったから楽しめる」と「頑張ったから、頑張る」になっちまう。
・一生懸命やったヤツには「楽しめ」以外の言葉はないだろ？
またまた人生勉強をさせていただきました。
“世話役”さんと私は、年齢差が一回り以上あります。同じ歳になった時、どこまで自分の器を大きくできるでしょうか？