M-465 ベートーベン・デスマスク
M-465 ベートーベン・デスマスク H.22.5×W.17×D.14cm
18世紀つながりということで、唐突にベートーベンのデスマスクです。
ベートーベンに関連した石膏像の製品は、私の工房でもいろいろと作っていて、既に昨年の9月と今年の5月頃にほとんど紹介済みです。そんな中で一人だけお残りになってしまっていたのがこのデスマスク。
すごくマイナーっていうわけでもない製品なんですが、なぜかここのところしばらく作る機会がなくて、写真が手に入らなかったんです。
オリジナルっていうのも、なかなかよく分からないのですが、やはりドイツ・ボンのベートーベンハウスにあるのが大元なのかしら??
Wikiでみつけたこの写真に添付されていたデータによりますと・・・
”1827年3月28日、Joseph Dannhauserによってベートーベンの死後二日後に型取りされた”とあります。
また、”死に際のベートーベンは骸骨のようだった”というErnst Benkard(誰よ?)さんの記述が添えられています。
ベートーベンには、1812年に製作されたライフマスクがあるのですが、目をつぶった状態のためデスマスクと混同されがちです。
こちらがライフマスク。これも石膏像の製品で作っています。
Franz Kleinという人が型取りしたということなんですが、石膏を直接ベートーベンの顔にかけたのかどうかはよく分かりません。
ここで一つ強調しておきたいのですが、みなさんのなかでライフマスクを作りたいとお考えの方がいたら、絶対に石膏を直接ベタベタと顔に塗ったりしてはいけません!!
まず第一に呼吸の問題があります。
それから石膏という素材は、硬化すると当然硬く固まってしまいますし、固まるときにかなり発熱します。
硬化の途中で石膏から脱出できようにしておかないかぎり、やけどする可能性があります(やけどっていうのは大げさかもしれないですが、50℃くらいにはなるんで・・・)。
手や足を型取りするときも、素人の方は石膏を直接ふりかけるような作業は避けた方が無難です。離型する状況をキチンと想定していないと、固まった石膏像から手足が外れなくなります。発熱によるトラブルも想定されます。
現代では、生身の人間を型取りするためには、専用のシリコン状の素材(”コピック型素材”とか)がたくさん販売されていますので、そちらを使いましょう。
こういった製品は、海草などから抽出した成分を使用しているものが多く、急速に凝固するにもかかわらず、石膏のようには硬くならないので離型も容易です。
いずれにしても大きな規模で生身の人間の体の型取りをするような場合は、専門家に相談した方が安全だと思います。(手形とか足型くらいまでなら、”手取りっこ”なんていうキット商品も販売されています。こういったものなら個人でもなんとかなります。)
それじゃあ、このベートーベンのマスクはどうやって???ということになりますが、はっきりしたことはよく分かりません。可能性としては、寒天のようなものを使ったか・・・・・・固まりかけの石膏の中に顔をつっこんで、完全に固まる前に引き抜いたか(この場合、あまりきれいに型取りできないと思いますが)・・・・・
まあ、デスマスクの場合は亡くなってますから・・・こういった問題はないんですけどね。。。
久々のベートーベンの記事なんで、過去に紹介したベートーベン関連の記事のリンクを貼っておきます。。
よかったら読んでやってください。
その他の音楽家の石膏像はこちら、
こんな感じです。。ショパンとか、シューベルトとか、チャイコフスキーとかは無いんですけど・・・・・なかなか全部ってわけにもいかなくて。。。
余談ですが、ピアノの練習曲で有名なツェルニーってベートーベンの弟子だったんですね。。。Wikiでベートーベンのことを調べていて初めて知りました。
ちなみに、今回のこの記事はこちらのCDを聞きつつ書いてみました。。。
ベートーヴェン:交響曲第9番/カラヤン(ヘルベルト・フォン)
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今回取り上げた、M-465 ベートーベン・デスマスク は、私共の運営するオンラインショップ「石膏像ドットコム」で実際に購入していただくことが出来ます。以下のバナーをクリックすると、ショップに入れます。よかったら覗いてみてください。