「民主との合流となれば、納得いかない部分もある。(民主は)これまで訴えてきた政策と違う」と述べ、新党合流の可能性を示唆

千葉日報(2015.9.5)転載

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 維新の党千葉県総支部代表の藤巻健史参院議員は4日、千葉日報社の取材に「橋下徹大阪市長は『党勢が落ちても国民のための政策を実現するため行動すべき』としている。そこに魅力を感じる」などと述べ、橋下氏が新党を立ち上げた場合、参加する考えを明らかにした。これに対し、総支部幹事長の太田和美衆院議員は新党入りを否定、党本部の松野頼久代表らと行動を共にすることを明言した。これにより同党は県総支部も分裂することが決定的となった。

 藤巻氏は、橋下氏の姿勢に同調した上で「(橋下氏に近い)“大阪系”議員には尊敬できる人も多い」と述べ、橋下新党に加わる考えを示唆。

 一方、太田氏も取材に答え「執行部は誰も党を割る話をしていない。大阪系の人が出て行くかどうかだ」とした上で、今後も松野代表と行動を共にする考えを強調した。

 党県議会議員会会長で、松戸市選出の松戸隆政氏は「民主との合流となれば、納得いかない部分もある。(民主は)これまで訴えてきた政策と違う」と述べ、新党合流の可能性を示唆。

 また、船橋市選出の大崎雄介県議は「維新の公認で公約を掲げて当選した。あくまで維新の議員として県民に尽くしたい」とした。

 船橋市の高橋健太郎市議は「推移を見守っている段階。(今後については)政策や心情を考えながら判断していきたい」と述べるにとどめた。

 このほか、衆院千葉2区支部長の藤巻健太氏は「地方分権などの政策面で新党の方に行こうと父(藤巻代表)と話し合っている」と述べた。

 同7区支部長の石塚貞通氏は「私の公約でもある憲法裁判所創設を掲げるかどうかで決める」とした。

 県総支部は同日夜、船橋市内で定例の全体会議を開いた。出席者からは分裂騒動に関する質問が出たが、藤巻代表は明確な回答はしなかったという。

 維新の党は、橋下氏が率いる「日本維新の会」と、江田憲司氏が代表を務める「結いの党」が合流し結成。合流に反対した石原慎太郎氏らは「次世代の党」として独立した。

 昨年12月の衆院選では県内小選挙区に3人の候補を擁立、太田氏が比例復活当選した。ことし1月、参院比例選出の藤巻氏が県総支部代表に就いた。4月の県議選では2議席を獲得した。