お姉様、自分の貧乏性が憎い時ってありますか?


わたくしは……鯖一尾120円を見過ごすことができなかった自分が難いです……。


ええ、あれは火曜日のことでした……会社帰りに近所のスーパーに寄ったところ、鯖が一尾120円で売られており。……ええ、頭つきの丸ごと一尾ですよ……。120円、一人頭60円……。いやいや、今日は鮭食べようと買ってあるじゃない。……でも、鯖煮ておいて明日食べればいいんじゃない?……いや、でも平日にこれから鯖さばくの?

……と鯖の前で眉間にしわを寄せ考え込む三十路……。

自問自答すること数分……。


赤貧亭

こんなんでました……。

<献立>

鯖の味噌煮 柚子風味
白菜とお揚げの葛煮
蓮根と菊花の酢の物
銀杏茶碗蒸
たもぎ茸の味噌汁

よってこれは自問自答した日の翌日の夕餉……。


鯖の味噌煮は圧力鍋で作りましたので、時間もかからなければ骨まで食べることができて栄養満点。

鯖の頭をとり、内臓を抜き、筒切りにします。鍋に水2カップ、酒1/3カップ、味醂 大匙2杯、生姜 5片程を入れ、そこに鯖を並べ、蓋をして加圧。圧力がかかってきたら弱火にし、30分加圧、火を止め自然放置。圧力が抜けたところで蓋をあけ、味噌大匙2杯を溶き入れ、中火で5分程煮つめればできあがり。食べる直前に柚子皮を摺りかければ、味噌と鯖の濃厚さに爽やかさが加わり、ご飯にもあいますが、酒肴としてなかなかおつなもので……。

そして青身魚の脂はお肌にとても良いので、味噌のイソフラボンとあわせていただけば……粉吹き女にはならずに冬を乗り切ることができる予感。


赤貧亭

鯖の味噌にに合わせ、さっぱりと蓮と菊花で酢の物

薄切りにした蓮根をさっと茹で、流水で冷やし、同じくさっと茹でた菊花と合わせ、酢、塩、味醂少々で味付けしたもの。さくさくした歯ごたえと菊花の匂いが鯖味噌煮でこってりした口内を爽やかにしてくれます。


赤貧亭


白菜とお揚げの葛煮


白菜……安いからと買うと消費するのに一苦労……。漬物2種を漬けたのですがまだあまっているのでしっかりとったお出汁で葛煮に。葛煮……とは雰囲気だけで、ようは片栗粉でとじたものなのですが。……ええ、高級品の葛粉など家にはありませんのでね……。

出汁、酒、白醤油、塩で油抜きしたお揚げ、白菜をさっと煮、片栗粉でとじたもの。仕上げに黒胡椒を削りかけれ、身体がしみじみと温まる一品のできあがり。冬の簡単おばんざい……。


で、折角出汁をとったということで、


赤貧亭

銀杏茶碗蒸

ルクルーゼを使って作れば簡単にすなしの茶碗蒸ができます。まあ、普通の鍋でもできますが。茶碗蒸、まあ手間は手間ですが、いかにも和食という感じが好きでよく作ります。よく作りますが……わたくしは卵を食べない人なので……全て友人が食べるのですがね……。


あと、たもぎ茸をはじめて食べてみたのですが、なかなか美味しかったです。舞茸に似た感じで、味がしっかりしていながら匂いくせがなくて美味しいかなと思いました。お浸しとかに混ぜてもよさそうな……。

初めて見る食材があると、ついつい買ってしまいます。もちろん安ければの話ですが。それで、どんな料理を作ろうかしらと妄想している時間が至福です……。……と至福の時を過ごしながら、一句詠んでも良いですか?


キノコ買う 後ろ姿も キノコかな


2か月間にボブにしたため、今微妙なキノコ頭になっています。。。このまま伸ばすべきか、また切るべきか……。それが問題だ……。