GPS と 相対性理論 | 大局観

GPS と 相対性理論

アインシュタインの相対性理論が、実際に活用されている事例~GPS

カーナビなどに使われているGPS
≪GPSとは≫
全地球測位システム(グローバル・ポジショニング・システム )
地球上のどこにいても正確に位置を測ることが出来る。
ピタゴラスの定理アインシュタインの相対性理論で成り立っています。
GPS衛星は24基あり、高度2万kmに浮かんでいる。

1.ピタゴラスの定理
衛星の高度は2万kmなので、受信者の位置は、衛星と受信者の距離がわかれば、ピタゴラスの定理で求められます。

<衛星と受信者の距離>
衛星3基の信号を受け取ることで、衛星と受信者の距離は測れます。電波を発信した衛星の時計と電波を受信した時計の差に、光速を掛けることで求められます。

時計の誤差対策>
衛星の時計の誤差:30万年で1秒
受信者の時計の誤差:スマートフォンの場合、1カ月で1秒
受信者の時計の誤差を解消するために、4基目の衛星を使います。結局、4基の信号を受け取ります。

(カーナビの電源を入れた時、最初おかしな位置に表示されるのは、カーナビが4つの衛星の位置を正しく認識していないため)


2.相対性理論
それでもまだ11kmの誤差がでます。
それは相対性理論によります。

$大局観

①GPS衛星の速度は、時速14000km。速いので、地表より時間が遅れる。1秒当たり、1000億分の8秒 遅れる

②上空2万kmは重力が小さいので、地表より時間が進む。
1秒当たり、100億分の5秒 進む

①②合わせると、1秒当たり100億分の4秒 進みます
これは1日では、11kmのズレとなります。4か月では、日本列島に匹敵するズレ。

このズレを解消する対策として、衛星の時計は、地表の時計より『遅く』動くように補正されています

GPSには、アインシュタインの方程式が使われているのです。


以 上