生徒さんは大勢来た。とても、七夕の趣向の梶の葉蓋が間に合わない。上の葉が本当の梶の葉である。今日同じ裏千家のお茶を教えている知り合いに教えてもらい一枚とり、30センチにもならない小さな木なので生徒さんが山のほうに植え替え、来年は梶の葉を沢山持ってくると根ごと持ち帰った 。ちょうど教室のそばのコンクリートの割れ目に芽を出したのである。このままでは育たない。
さあ大変である。
生徒さんはどんどん来るので、又玄関に出て何かいい葉はないかと探した。
ふと、榊も葉蓋に使うということを思い出し、
榊が使えるならと南天の若葉を取って水差しに載せて見た。
これはいける。
何とかお点前をして見た。
だが、建水に上手く収まらない。
そこで建水を槍の鞘という細長いものにした。
もう最後の生徒さんで、ゆっくり槍の鞘で駅鈴という鈴の蓋置きの勉強もした。
葉はそのまま活けるように槍の鞘の建水に挿す。
生徒さんもいつもの葉蓋とは違う働きに喜んでくれた。
それにしてもあんなに沢山あった葉が良くもなくなったものである。
今年は七夕の日がちょうど葉蓋の終わる日になった。
いつもは5,6枚の葉を大事に何度も使うのが、ちょっと今年は贅沢に使いすぎた。
だが、七夕の日に梶の木が見つかり、それを山に植え替えるという大仕事を生徒がしてくれる。
七夕の最高のプレゼントである。
来年は生徒さんは皆正式な梶の葉で葉蓋ができると思うと私はなんだか嬉しくてたまらないのである。
上級者は葉蓋に洗い茶巾も組み合わせて、七夕の趣向を盛り上げてくれた。
天の川の川の流れも速く、水音も高く笹船は織姫に逢いに行けるという訳である。
今年の七夕はお蔭さまでいい思い出になった。明日は上級者の奥伝のお稽古である。準備は完了している。
七夕の日に偶然七夕の彦星と織姫のお菓子を見つけて、20個も買いました。2割引きだったんですよ!
この頃の買い物癖の賜物です。皆さん喜んでくれて、急ぎの買い物も報われました。でも、お稽古には15分遅刻しました。