人間は自分が興味のあるもの、注意を向ける対象の存在をクローズアップして体験する機能があります。
聴覚とかではこれをカクテルパーティ効果と呼ぶそうです。

たとえば街中の雑踏の中でも、友人との会話を楽しむことができます。その音声をクローズアップし、他の雑音はフィルタリングしているのです。
もしマイクでその状況を録音したならば、車や人の雑音もたくさん入って非常に聞きづらいものとなっていることでしょう。
これは視覚にも同じことが起こっています。自分が見たい対象のものが浮かび上がって見えてくるのです。

これも引き寄せの法則の原理ですね。

人生もこれと同じです。
自分が注意を向ける対象の存在を、いかに明確に認識しているかということが非常に重要になってきます。

分かりやすい例で言うと、学校のテストです。数学の方程式の公式をしっかりと理解していれば、問題が出されてもスラスラと解くことができました。
しかし、曖昧な理解しかしていないと、解くことができなかったのです。

一般的に自分の行動の基準となっている信念は、意外と曖昧な理解に基づいていることが多いのではないでしょうか。
ある事柄に「どうしてそう言えるの?」と問い詰めていくと、「世間ではそう言われているから」とか「本に書いてあったから」「○○さんが言っていたから」という感じで、実は自分の中でハッキリと確信を持っていないにも関わらず、知識としてただ漠然とそれを信じて込んで行動に移しているだけなのです。

まるで雲をつかむようなもので、突き詰めてハッキリと見てみれば、実は何の実態もないものを信じ込んでいたということが多々あります。
そういった場合、やはりテストと同じく×が返ってきたり、思うように事が運ばなくても当然となってしまいます。
(続く)