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コンサータ販売開始

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コンサータ販売開始

07/12/21(金)

発達障害

ついに日本でもコンサータの販売が開始されました。捏造とも言える手段まで用いて、長い年月をかけて下地を固めてきた精神医療産業にとっては、待望の薬です。

当然のことながら、NHKはコンサータの販売開始に合わせて特集を放送しています。ここで「当然のことながら」と表現したのは、精神医療産業とNHKの報道には密接な関わりがあるからです。特に、この福祉ネットワークの番組は勉強になります。「子どものうつ」「産後うつ」「女性のうつ」「発達障害」「自殺対策」など、精神医療産業がどのような戦略を打ち出しているのかがよくわかります。

日本では抗うつ剤SSRIが爆発的に売れるようになりましたが、その原点にはNHKスペシャル「脳内薬品が心を操る」(96年12月放映)があります。この番組のように、昔は「画期的な薬」「画期的な治療法」といった宣伝が多かったのですが、最近は切り口が変わっています。困っている人々を撮影し、その人がいかに大変な思いをしているのかを強調します。そして、同じような経験や問題がないかを視聴者に問いかけます。そして、それが○○病、○○障害であることを伝え、視聴者に妙な安心感や正当化(自分が○○だったのは、○○障害だったからなんだ、というもの)を与えます。そして、その解決策として、早期発見、早期治療が示され、なぜか同時に薬物治療が強調されます。とても巧妙にできていて、なぜこれだけ多くの人々が急に精神科に行き出すようになったのか納得できます。

さて、コンサータの話に戻りますが、ADHDに対する塩酸メチルフェニデートの投与に関して、様々な立場から書かれた興味深い記事があったので紹介します。
リタリン:処方制限 ADHD治療に不安
 ◇同成分の薬…量の調整難しく、成人は適応年齢外

 乱用が社会問題化していた向精神薬「リタリン」の製造販売元「ノバルティスファーマ」(東京都)は来年から、処方できる医師を登録制にするなどの流通管理を始め、適応症のナルコレプシー(睡眠障害)以外に処方されなくなる。ただ、同薬は適応外の注意欠陥多動性障害(ADHD)の治療でも使われていた。国内初の小児期のADHD治療薬として、リタリンと同成分の「コンサータ」が19日に発売されたが、量の調整が難しいことなどを不安視する声もある。【反橋希美】

 ■「落ち着き」実感

 関東地方に住む小4男児(9)は小1でADHDと診断され、リタリンを飲み始めた。それまでそわそわ動いて授業に集中できなかったが、落ち着いて座っていられるようになったという。母(39)は「一時期、周囲から怒られ過ぎて精神不安定だったが、薬を飲んで初めて、落ち着くとはどんな状態か分かったようだ。成功体験を積むためにも今は薬が必要」と訴える。

 国立精神・神経センター国府台(こうのだい)病院の斉藤万比古(かずひこ)・児童精神科医は「欧米ではADHDの子どもの約70%に有効ともいわれ、使用経験からも同様の手応えがある。障害が原因で学校で孤立するなど、子どもが精神的に生きる場を失うほどの2次障害がある時は、薬物療法を行ってみるべきだと思う」と話す。

 ■選択肢なく困惑

 製薬会社「ヤンセンファーマ」(東京都)が販売するコンサータも、リタリンと同等の流通管理策が取られている。両剤の成分は同じだが、リタリンは散剤と割って使える錠剤(10ミリグラム)があり3~4時間で効果が切れるのに対し、コンサータは徐々に薬剤が放出されるため効果が約12時間続く。だが錠剤(18、27ミリグラム)が割って使えず、量の調整が難しい。

 前述の小4男児は、同社が実施したコンサータの治験に参加。リタリンを朝と昼5ミリグラムずつ飲んでいたが、治験中はコンサータ18ミリグラムを朝1錠服用した。母は「量が多いのか、食欲が落ちて給食を食べにくかったようだ。コンサータ承認は朗報だが、他に選択肢がないのは不安」と話す。

 小児科医の榊原(さかきはら)洋一・お茶の水女子大教授は「薬物療法は慎重に効果を確かめながら行う。リタリンは朝飲むと昼に効果が切れるので、教師が効能を判断できるが、コンサータは難しい。年齢や障害で錠剤が飲めない子もいる」と指摘。「臨床的に安全で有効な薬が打ち切られてしまった」と批判する。

 一方で、安易に薬物療法が行われているとの指摘もある。「林試(りんし)の森クリニック」(東京都目黒区)の石川憲彦(のりひこ)院長は「薬でごまかすのではなく、まず多様な個性が尊重される学校や社会づくりが議論されるべきだ。リタリンは副作用も多く、生活や生存に必要不可欠な時しか処方すべきではない」と話す。

 ■新薬は治験段階

 ADHDと診断され、リタリンを服用していた成人も混乱している。コンサータの適応年齢は原則18歳未満。現在、非中枢神経刺激薬のアトモキセチンが成人のADHD適応症取得のため治験が行われているが、認可までは飲める薬がない。

 斉藤医師は「成人のADHDは診断自体が難しい上に、子どもより依存や乱用に陥りやすいので慎重に処方すべきだ。ただ、一定数の必要とする人がいるのは確かで、全く使えないのは問題だ」と話す。

 ADHDの人や家族を支援するNPO法人「えじそんくらぶ」(埼玉県入間市)は17日、ヤンセンファーマにコンサータの適応年齢拡大と、少量の錠剤開発などを要望。同社は適応年齢拡大について「市販から1年、適切な処方・流通が行われているか確認して臨床開発するか判断する」、錠剤開発については「技術的に可能か分からないが、早々に検討したい」としている。

 ◇塩酸メチルフェニデート、服用で死亡例も

 リタリンの成分である塩酸メチルフェニデートは中枢神経刺激剤の一種で、一時的にADHD特有の多動性や衝動性などを抑え、注意力を高める効果がある。

 厚生労働省の研究班が04年、ADHDの子どもに対する治療について、1987人の医師を対象に実施した調査(有効回答700人)では「薬物療法を行わない」と答えたのは7%。併存障害のないADHDへの第1選択薬に、薬物療法を行う医師の96%がリタリンと答え、投与中に依存・乱用を生じた症例を経験した医師は2・8%だった。

 一方、米国では食品医薬品局(FDA)の薬物安全リスク管理諮問委員会が、塩酸メチルフェニデートで99~03年の5年間に服用者25人の死亡例があったとして、服用で突然死などの危険が増す可能性があるとの警告を添付すべきだと勧告した。

 厚労省研究班が作成した診断治療ガイドラインは、薬物療法を「行動を統制するスキル(能力)を身につけ、協調性を学ぶ手助けをする一手段」と位置づけ▽投与は重度以上が望ましい▽中学卒業以降の新規処方は極めて慎重であるべきだ--などとしている。

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 ◇コンサータの処方

 処方できる医師の登録条件は<1>日本小児科学会など関連学会の専門医<2>ADHDの診断治療に精通し(1)の医師の推薦を2人以上から受けている--などがある。他にも、処方する医師と薬剤師には、ADHDや薬物乱用に関する講習受講が義務づけられている。

毎日新聞 2007年12月21日 東京朝刊どうやら「ADHDの子どもの約70%に有効」というのは、塩酸メチルフェニデート推進者の決まり文句のようです。確かに、薬によって衝動性などを抑え付けることができるでしょう。それが「効果」というべきかは別問題として。

さて、「安全」「効果ある」と一部の精神科医に言われてきた塩酸メチルフェニデートですが、その新薬であるコンサータの医薬品添付文書が公表されました。
http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/1179009G1022_1_01/

副作用等発現状況の概要という項目には以下のように書かれています。
AD/HD患児を対象として国内で実施した第II相試験、第III相試験及び長期投与試験の総症例216例中、副作用(臨床検査値異常を含む)は174例(80.6%)470件に認められた。その主なものは、食欲不振72例(33.3%)、初期不眠症29例(13.4%)、体重減少26例(12.0%)、食欲減退19例(8.8%)、頭痛18例(8.3%)、不眠症13例(6.0%)、腹痛12例(5.6%)、悪心12例(5.6%)、チック11例(5.1%)、発熱11例(5.1%)であった。(承認時)

これにはさすがに驚きました。何と副作用は80.6%に現れるということです。抗精神病薬や安定剤、抗うつ剤でもこれほど高い数値はほとんどみたことがありません。さらには、色々な副作用についても言及されています。
7. 精神障害
5%以上
初期不眠症、不眠症、チック

8. 精神障害
5%未満
気分変動、神経過敏、無感情、抑うつ気分、抜毛、早朝覚醒、中期不眠症、睡眠障害

9. 精神障害
頻度不明
攻撃性、不安、感情不安定、うつ病、気分動揺、怒り、激越、過覚醒、涙ぐむ、錯乱状態、失見当識、幻覚、幻聴、幻視、躁病、落ち着きのなさ衝動性や不注意を抑えるはずの薬が、逆に症状を悪化させることがあり得るということです。副作用を評価できない無能な精神科医は、自分が出した薬によって引き起こされた精神症状に対して、薬を増量したり他の薬剤を追加したりすることで対処することがあります。このようなことが子どもに起こらないことを願うばかりです。

あと、もう一つ気になる情報がありました。

小児等への投与
1. 低出生体重児、新生児、乳児、6歳未満の幼児、並びに国内では13歳以上の小児に対する安全性は確立していない。[6歳未満の患者及び国内では13歳以上の患者を対象とした試験は、実施されていない。]不思議なことに、適応年齢は18歳未満と言われているのに、13歳以上の小児に対しては何が起こるかわからないということになっています。

指摘したいことはいくつもありますが、販売が開始される以上、石川憲彦氏が指摘するように、安易な薬物治療が行われないように、まずは周囲が注意する必要があります。

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特に情報を集めている事例
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(転載元精神科医の犯罪を問う)

http://blogs.yahoo.co.jp/kebichan55/38793147.html