BWJ2012 Osaka その3〜表情筋を活かすリフト | 西田 真のブログ

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美容外科医西田真のブログです。

表情筋とSMASの関係を簡単にイメージしてみましょう。
布の四隅にバネをつけて張ったトランポリンを想像してください。

こういうの。
これの、布をピンと張るバネが、仮に四隅だけにあったとしましょう。
お察しの通り、この布がSMASバネが表情筋にあたります。


お顔の老化とは、
がよれよれにのびてたるんでしまうこと。
これはみなさん想像がつきますね。

でもそれだけではないと言うのが前回の内容です。

お顔の老化とは、
バネが錆び付いてこわばってしまうこと、とも言えるし、
一つのバネが伸びきってダメになっている反面、反対側のバネは元気だったりというアンバランスでもあります。

トランポリンとしての機能を果たさなくなったコレ。
どう修繕しましょうか。


とりあえず、のたるみを切り詰めて、ピンと張らせてみましょう。
しかし、切り詰めの加減が悪いと、ねじれたりよれたりします。
実際、フェイスリフトの手術で、SMASをちからませに引っ張ってみても、かえってホウレイ線が深くなる事があり得ます。
ほうれい線をつくる小頬骨筋が引っ張られ過ぎたわけですね。
ほどよい加減での調整が必要だと言うわけです。

ということで、以前ですと手術するより無かったSMASの引き締めですが、
最新の機械を使えば、メスを使わずにやってのけることができるようになりました。

その名は「ウルセラシステム」
超音波を皮下の一定の深さに集中するように設計する事で、
皮膚をやけどさせずにSMASだけに熱を加える事ができるようになった、
つまりは引き締めることができるようになったと言うわけです。

BWJでもスライドをお示ししましたが、皆さん興味深くご覧になっている様子が壇上からもよくわかりました。

ウルセラ

この写真を見ると、フェイスライン、頬のピークについて
特によく改善している事がわかります。
手術をすればもちろんもっと劇的なのは確かなのですが、
ダウンタイムが1~2日の腫れぼったさ程度ですから、
毎年の気軽なメンテナンスとしてもとても良い方法だと思います。

例え話に戻ります。
たるんだがほどよく切り詰められて、トランポリンはピンと張ることができました。
おかげでだらりと垂れ下がって仕事ができなかったバネも、正位置で残った力を発揮できるようになりました。。。

これでもメデタシではあります。
でも、バネ自体のリフレッシュはできないものでしょうか。
錆をとったり、バネを鍛え直したりできたら。。。
だってもっとピンと張れるかも。

このあたりでいよいよ、東洋医学の出番なのです。