立て続けに書いてますが、今日A.K.Iに頼んでおいたCDが届いたのでした。
 『夜霧のハウスマヌカン』のB面に入ってる『Gi Mi Gi Mi Time』をデータ化してもらったもの。俺自身が持っていないのです。

 A.K.Iが先日、柄谷(行人)さんの長池講義を聞きにきていて、そのへんのことをメールでやりとりしてたら、スリッツがA.K.IのDJしてるクラブに来たという話があり、そこで『Gi Mi Gi Mi Time』をかけたところアリ・アップが首揺らして気持ちよさそうだったという報告が出てきたのだった。
 で、「そうだった! あの曲、凄いんだよ! 送って!!」という流れに。

 これ、ほとんど知られてないけど、たぶん日本初のラバーズ・ロックであり、オリジナル・ダブであり、レゲエDJなんですよね。

 実際、自分で聞いてぶっ飛んだ。ファルセットで歌った記憶はあったけど、三種類くらいのトゥースティング(当時、レゲエにのせる言葉のリズム・スタイルをそう呼んだ)が入り乱れるのです。
 当然、日本語がジャマイカなまりの英語に混じって聞こえるのだが、「欲と欲とのさらしあい、さらしあい、セラシアイ!」と来たのには、正直、我ながらド肝を抜かれた。
 これこそ、ラスタファリズムをはっきりと前提にした日本語ラバーズじゃないか!
 
 作曲・編曲はもちろんヤン(富田)さん。
 ベースがミュートビートの松永(孝義)さん。
 ドラム・プログラミングが(屋敷)豪太さん。

 当時、ダブ(マスターX)ちゃんとヤンさんと豪太さんで思いっきりミックスしたんだけど、あまりにダブが深いのでシングル盤ではそこで針が飛ぶという伝説があったはず。実際、一ヶ所、ものすごい音がある。

 この曲、アルバム『業界くん物語』にも入ってないので、ラバーズ界で復刻されてこなかったわけで、それはもったいなさ過ぎると思った次第です。手前みそじゃなくて、ほんとに凄い曲だから。
 メンバーがそもそも普通じゃないでしょ。

 お知らせしときます。