中越沖地震で原発火災を自分たちで処理しようとしてたってどういうこと?
 ドラム缶倒れたり、放射能入りの水が漏れてることに関して、想定以上(2.5倍)の地震だったからだとか言ってるけど、普通もっと大きい地震想定してるだろ?  一体どういうずさんな計算の上で原発が成り立っているのか。頭に来る。

 それはともかく、15日もせいこうナイトは大盛況。
 あったかい盛り上がりが一晩続きました。

 まずは10時半くらいから、(高木)完ちゃんの「せいこうナイト!」というがなりで俺の初DJ開始。
 かけたい曲をCDに焼いてくるといいよ、と完ちゃんが言ってたので一枚焼いていったら、「普通二枚でしょう」と笑われてしまった。
 宇多丸にもAKIにも笑われたのだが、一応言い訳しておくと、NUMARKから8月に出るiPOD用のコンソールが一台のiPODから複数曲を取り出せるというので、俺は同じようなことがCDJのマシンでも出来るだろうとタカをくくっていたのである。

 結果、俺は一枚のCDをかけるだけのDJであった。それをDJと言っていいのか、いまだにわからない。

 ただ、苦労はあったのである。フェイドアウトが待ちきれないから、いちいち終わりの方になると曲を早送りして、次の曲を開始していたのだ。そういう俺なりのでたらめなDJの一回目プレイの曲目は以下。

 「HARAI」 桜井圭介
 「Ping Pong Affair」 SLITS
「It Dread Inna Inglan (For George Lindo)」 LKJ
「Flowers Of Romance」  PIL
「美術館で会った人だろ」 P-MODEL
「Money」 Flying Lizards
「Feed The Hungry」 POP GROUP
 「Einstein」  Keith LeBlanc
 「The Ultimate In Fun (Is Going To The Disco With My Baby)」 Rip Rig & Panic
 「THEME OF FUNKY KING」  Funky King
 「Too Much Too Young」 The Specials
 「ONE NIGHT BLUES」  仲井戸麗市

  一曲目にはゲストに康本雅子さんを迎え、赤い長襦袢で踊ってもらった。
  素晴らしいダンスだった。途中MCを入れたり、お茶をくんだりという脱線ぶりも彼女らしい構成。
 その後、フロアで踊りまくったのは惜しくも本日芥川賞の選にもれた川上未映子嬢だった。二人のディーバがせいこうナイトの前半をリードしたのだ。
 あともう一人よく踊ってくれたのが奥泉光さん。というわけで、純文学の人は身体がよく動く。
 あれでラテンがかかっていれば、星野(智幸)くんも踊っていただろう。

  店がぐしゃぐしゃになりつつある頃、僕に続いて完ちゃんの老練のDJ。
  肩の力の抜けた見事な選曲。
  あちこちから「さすがうまいわ、完ちゃん」の声しきり。

  続いてonsen taro。ダンサー二人を連れての民謡ディスコ炸裂。

  そのアウェイ状態から渋い選曲で立ち上がったのはモビー
  
  このへんで、恵比寿リキッドルームからテイ(トウワ)くんスチャダラ・アニシンコ中野(裕之)さんなどが流れてきたのではなかったか。

  そこで、俺の第二回目DJタイム。
  OMARの「There's Nothing Like This」から始めて、とにかく甘くて腰にくる選曲で攻める。
  二曲目は「Exotica Lullaby」細野晴臣、三曲目は「ZOOM」Fat Larry's Bandという具合。

   ここでも十曲くらいかけて、泥酔気味の完ちゃんにバトンタッチ。
   すると、やっぱり一回目とは違うディープな選曲をする完ちゃん。
   そのまま店は終了。

   総勢百名以上のお客さんで、最高の夜でした。
   俺としては21世紀のピテカンを目指したのだが、ほぼ目標は達した。
   あれだけ各分野から人が集まるクラブもそうそうないだろう。
   ただ、全体を知っているのが俺だけというのが悔しい。
   みんな紹介したかったくらいだ。

   曲がストップしてからも残り続けたのは、やっぱりクラブ・ピープルのみ。
   ああ、そういう世界忘れてたなあと俺はしみじみと懐かしさにひたった。
   下がその日最後の写真。



   完ちゃん、アニ、シンコ、宇川(直弘)、宇多丸、スケシン……そして俺。

   自分がピテカンに出入りを許されてから、二十年以上が経った。