先週、『虎の門』のスタッフと恒例の海釣りに行った。梅雨どきながら一時間ほどの晴れ間があった。
 で、焼けてしまった。数日後にCMの撮影があったのにもかかわらず、ものすごく焼けてしまった。
 しかし、気合いというのは凄いもので、撮影当日まで「むけるな!」と念じていたら、終了後まで腕の皮がむけずにいたのである。終わった途端、むけた。
 暗示は効きますね。皮さえ支配する。

 で、むけ始めた今日は、カヒミカリィさんのレコーディングに(高木)完ちゃんと参加してきたのである。
 ヤン(富田)さんのプロデュースする曲の中で朗読。もちろん声には電子変調がかかる。
 かなりいいものになるのは確実だが、それより気になるのは皮である。
 レコーディング中、ぽろぽろむけた。スタジオの俺の立ち位置には、むけた皮が散らばっていたと思う。
 失礼なことをしてしまったと思う。
 しかし、むけ始めたものはさすがに気合いでも止められない。
 というか、ついついむいてしまう。

 このまま、あさってから熊野である。
 これまた恒例の「中上健次追悼シンポジウム」に出席するのだけれど、その前の数日間、例年通り海で魚をつきまくる。まくるというのは希望的な表現で、とにかくいい獲物を一日に複数匹捕獲する所存である。一年の大きな楽しみのひとつなので心が踊ってやまない。
 しかし、これがまた焼ける。一日中海にいるのだから、どうしたってやたらに焼ける。
 俺は日焼け止めのようなまだるっこしい物は使わない主義だから、激しい日焼けは必至である。
 今のまだらな状態で焼けると、跡がつく。なんとかそれまでにむき切っておかないといけない。

 というわけで、今、これを書いている俺の周囲はむけた皮の破片だらけである。
 まことに不潔きわまりない。
 明日のスペシャの生放送中も、俺の体からは皮がひらひら落ち続けているであろう。
 そこに注目して観ていただきたい。
 
 あと、大漁と無事を祈ってください。
 お願いします。