きょうは、「食べ慣れたおやつを非常食に」、
と、私が考える理由をお話しします。
数年前のことですが、
海で遭難した人が漂流の果て、奇跡の生還をしたニュースを
覚えていますか?
報道によれば、
漂流中、カモメを捕獲して食べて生き延びたんだそうです。
私たちも、
突然の大きな地震に遭い、日常が奪われたとき、
生き延びるためになんでも食べられるのか・・・。
突然の非常事態では、
究極のサバイバルの知恵は持てない、と思います。
だから、ふだん食べ慣れたものが非常食になったら
安心だと思うのです。
ひもじければ何でも食べると思いますか?
人間は、突然の変化に適応するのは、難しいと思います。
まして、震災は日常空間の中で起こることがほとんどです。
非常時、大きなストレスにさらされる中、
食べたことがないものを食べるって、
人によっては、とてもしんどいことと、想像します。
非常時だからなんでも食べるというより、
むしろ、そんなときだからこそ、
それまで食べ慣れていた物を食べたいのだと思います。
阪神・淡路大震災当時住んでいたマンションの1階には、
コンビニがありました。
1995年1月17日、地震から2時間後くらいだったかな?
何がきっかけだったか、
気がつくと、コンビニ店内に人が押し寄せて異様に事態に・・・。
店内備品のカゴにどんどん食べ物を放り込んで・・・。
カゴにはスナック菓子もありました。
「のど渇くのに・・・」と思ったのを覚えています。
あのとき、非常時の中でも、
いつも食べ慣れているものを食べようと思うのは、
人間の習性だと感じました。
だから、私は、
「ふだん食べ慣れたものが非常食になる」とイメージして、
おやつの買い置きをしています。
私のおやつは、お米が原料のお煎餅やおかき。
まあ、これは好きだから、ということもありますが(笑)。
繊維質の多い全粒紛ビスケット、ドライフルーツ。
一粒で疲労回復、来客のお茶請けにもなるチョコレートも常備品です。
乾パンは、非常食だから用意するというより、
日持ちするおやつと思って、備えました。
わずかな時間で日常が一転するのが大震災です。
想像を超えた異常な極限状態に急に置かれるのです。
もし、自宅が大丈夫なら、
せめて、ふだん食べ慣れたおやつを食事代わりにする・・・、
そういう自分の姿をイメージしています。