今日の日経社説 円高進行に政府・日銀はにらみ利かせ | めし、食ったか?

今日の日経社説 円高進行に政府・日銀はにらみ利かせ

今日の日経の社説は、まさしくその通りだなぁ、と思わせる内容だった。

何年か前、日銀の独立性が議論された際に政府の認識とは別に金利を上げた日銀。昨日の発表では、今は政策を変更しないという。アメリカが7月景気が悪いと発表して、株価は下がるし円高が進む、という状況において、である。
確かにアメリカやユーロ圏は財政出動での需要創出に限界があるとして、為替レートにおいて自国通貨安を容認しているのかもしれない(輸出促進で需要を創出しようとしている)。

ただ、この場合、主な輸出先とは、どこになるのか?
市場として膨らんでいるのは中国やインドなどのBrics諸国なのだろうが、アメリカやユーロ圏の国が作って輸出するものである。また、為替レートがドルやユーロがBrics諸国の通貨に対して安くならないといけない。
中国の人民元は、アメリカから強く、切り上げを要求されているが、変動相場制ではない。つまり今のドル安・ユーロ安を、ダイナミックに影響を受けない。
となると、中国から見れば、”輸入したくないものが高いまま”、という事になる。これでは中国は需要創出のための輸出国にはならない。

白川総裁が昨日円高になる要因としてあげていた二つのうちの後者である”「円キャリー(借り)取引」の巻き戻し”は、それこそ利益確定のためで、つまり、更なる低金利政策を日本以外の国は取るだろうと市場が判断している事だ。当然相対的に高金利になる日本は円がますます買われる事になる。

確かに数字だけ見れば7月の日本経済は上向きだが、この調子で円高が進めば、製造業輸出産業で景気を作っている現状、国内の産業の空洞化がますます起こる事になり、取り返しのつかない事になる事が懸念される。

この不況を脱出するには何が大切なのか、”政府や日銀は熾烈(しれつ)な通貨外交をもっと自覚すべき”はごもっとも、もっと戦略的に何で浮揚させるのか、を、打って出るタイミングにあると思う。
めし、食ったか?
めし、食ったか?
そんな事を思いながらいつもと変わらない朝飯とハーブティーをいただく8/11の朝だった。