先般発表された今年の「世界ベストレストラン50」のアワードで
31位のランクインが発表された直後……。
鱧に鮎、そして鰻まで楽しめる、食材のお祭りのような
この時期に運よくお邪魔することができました。
「日本の食材の恵み」を再認識させてくれるような
豊かなお料理の数々をご紹介します。
冷たい枝豆の一皿で涼を感じ、そのあとアワビと冬瓜の
温かい一皿でほっこり安らぎ……香りや食感のみならず
温度においても緩急がつけられています。
ムラサキウニととうもろこし、そしてアメーラトマトの
清涼感あふれる一品には、アロマティックなアルザスの
ゲヴェルツトラミネルをペアリング。
鱧にじゅんさい、賀茂茄子に青ゆず。季節感と滋味を
感じる食材の絶妙なマリアージュです。
お造りはそれぞれ趣向を凝らした料理が3皿も登場。
雪の茅舎や東一大吟醸を差しつさされつ……
そして……いよいよ鮎の登場!豪快な演出です。
蓼酢にスイカを加えた独自のたれでいただきます。
名物の鮎の炭火焼き。今まさに泳いでいるかのような
躍動感あふれる出で立ちで登場です。
やわらかく旨味をたっぷり含んだオリーブ牛には
ルーミエのモレサンドニ クロ ド ラ ブシエールを
若めのヴィンテージではありますが、心地よい果実味と
酸とタンニンがバランスよく溶け合っていて、華やかに
主張しながらも肉のうまみをしっかりと引き出します。
そしてお楽しみの……天然大ウナギ
天然モノでこれだけ大きなウナギに出会えるのは、
もはや10万分の1の確率なのだとか。その希少な
天然大鰻のふっくら甘美な味わいには、完全にノックアウト
させられました。
まげわっぱの香りをうつした炊き立てのごはんと
お味噌汁でほっと一息……
米麹を使った甘味とお煎茶、そしてお薄で占めた
至福のコースでした。
供されるお料理は山本シェフの妥協なきこだわりが
伝わってくるものばかりで、繊細さと豪快さを持ち併せた
華やかな演出に終始ワクワク。