タバタプロトコル | ポンコツ人間修理日記

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前十字靭帯(ACL)再建手術を中心にした、ポンコツ人間の修理記録ドキュメンタリー

田畑プロトコル(tabata protocol)。

3月の本ブログにおける記事で取り上げたのだが、日本語における文献が少ないせいかここに検索して訪れる方も多いようだ。
(※「日本語サイトではほとんど文献がない」なんて言われますが、田畑プロトコルという名前を付けたのがアメリカだったからそうなわけで、「間欠的トレーニング」+「田畑」などで検索すれば、田畑先生のでなくても同様のトレーニングに関する論文などもヒットするので、詳しく知りたい場合はそちらをご覧くだ
さい)

しかしながら、最近はcrossfitのサイトなどでも名前を見かけるし、相変わらずアメリカでは凄く有名なようだ。

…と思ったら、先日コメント欄に投稿していただいた方によると某大手フィットネスクラブでも田畑プロトコルを取り入れたプログラムをやるんだとか。

正直、俺も詳しくはないが、とある縁で田畑先生にお会いする事ができ、ぜひとも聞きたかった例のプロトコルについて直接お話を伺った身としては、「一般のスポクラでオリンピック競技者向けのトレーニングを!?」と、非常に驚いた。

田畑プロトコルとは、170%vo2MAX(400m全力疾走もしくら50秒でオールアウトするくらい)という高強度の運動を20秒ー10秒インターバル を8セットやる、一種のインターバルトレーニングだ。
非常にハードなトレーニングなのだが、短時間の運動で、最大酸素借(無酸素運動能力)と有酸素運動能力が同時に、しかも短期間で鍛えられるという効果があるトレーニング(ものすごく簡略化して言えば、です)で、スピードスケートやボート、あるいは格闘技など、瞬発力と持久力双方が要求されるような運動競技をやる人間にとっては非常に有意義なトレーニングだ。

もともとは、名前が付く前からオリンピックのアイススケート選手などが実践していたものだという。
そんな五輪候補のトップアスリートたちが、4分を終えたあとは彼らがしばらく動けなくなるほどのトレーニングであり、逆にそこまで追い込まないと論文にあったような効果はないのだ。


つまり、限界まで追い込むという面で、実践にはさまざまなリスクもあるわけで、完全に競技者向けトレーニングなわけだ。

私がお話を伺ったときにも、現在はメタボリック対策として厚労省とともに一般向けの運動処方を研究している田畑先生も、「運動を継続的にしている人はいいけど、あまりしていない人には強度が高すぎてお勧めできない」とおっしゃっていた。
(※ 現在、田畑先生が推奨する健康増進プログラムの詳細についてはこちら⇒国立健康・栄養研究所 日常生活の動作も含めて必要な運動量に換算することなどができるという興味深いないようです)。



そんな、高強度トレーニングが、一般の方が集まるフィットネスクラブで? 正直、本当にやったらゲロ吐く会員続出、翌日みんな退会…になりますわな。

コメントくれた方が早速実践されてきたそうですが、それによると、20秒ー10秒を8セット は変わらないようですが、それを3本やられたとか。

うん、それなりに強度は高い運動を組み合わせているようですが、いわゆる論文にある田畑プロトコルというわけではなさそうですな(本来の田畑プロトコルでは、8セット以上できるようになったらさらに強度を上げるため、とにかく8セットだけを行う。3本もやるのはその時点で田畑プロトコルではなく、通常のインターバルトレーニングである)。
これなら会員もやめますまい。

まぁ、断言してもいいですが、一般の人が集まるスポクラで本来的な意味の田畑プロトコルはできないと思います。
あれは、何らかの競技をしている人がパフォーマンス向上のために行うトレーニングであり、いわゆる一般の方の健康増進で行うようなトレーニングとはワケが違うのですから。


しかし、俺が田畑プロトコルを知ったきっかけになったマイク・マーラーの記事も然り、アメリカで取り上げてる文献の一部もそうなんですが、「20秒ー10秒インターバル」「8セット、たった4分だけで効果が!?」とかいう面が大きくクローズアップして、名前だけ一人歩きしている感が否めません。まぁ、インパクトありますからね。


某フィットネスクラブのプログラムも、アメリカで一人歩きしている「tabata protocol」を逆輸入して採用したんではないでしょうか? 

一度、そのレッスンに参加して、インストにツッコミを入れてみたいものです。

というわけで昨日は【脚の日】(胸の日を一日ずらしてもよかったのですが、胸は今週はお休みにして、次週から次のサイクルに入ろうと思います)


● スクワット
● サイドキック
● レッグカール
● アブベンチ
● ホットポテト
● トレッドミル・ランディ・クートゥア・プロトコル
(勝手に命名)

脚を追い込んだ後にトレッドミルはキツい!