Digital Foundry: 実際にさわってみたProject Morpheus(2) | みらいマニアックス !

Digital Foundry: 実際にさわってみたProject Morpheus(2)

デモは、自分のアバターが椅子に縛り付けられ、ヴィニー·ジョーンズ·モードのハードマンのキャラクターに尋問されているところから始まる。椅子に縛りつけられているので、プレイヤーにできることは自分を捕まえた人物にタバコの煙を吹き付けられつつ、ストーリーを進めることくらいしかない。3D立体視としては面白い経験だ。だが尋問が続くうち、プレイヤーの視線はふらふらと彷徨いだす。部屋はぐるっと360度あらゆる角度で見回すことが可能だ。そのときこそが本当に没入感を感じるときなのだ。仮想世界では、自分がどこにいるかに馴染むことがすべてなのだ。

ほどなくしてプレイヤーはイスから解放され、PS Moveを手に一本づつ持ち、それを使ったゲーム世界とのインタラクションの方法についての短いチュートリアルを受けた後、あたりを探索し始める。引き出しを開け、オブジェクトをつかみ、手に持ち、落し、あるいは投げることができる。

プレイヤーは体の位置も追跡されているが、これは大事なピストルを見つけるために重要だ。ピストルは一番下の引き出しの中に隠されており、それを開くには屈みこまなければならない。周囲で銃撃戦が始まるので、撃ち返そうとすると上手く行かないことがわかる。弾が入ってないのだ。だが心配はいらない。クリップ毎に弾の数が決まっており、空いているほうの手でマガジンを掴み、リロードしなければならないだけだ。銃の撃ち合いは痛快でリアルだが、ゲームの盛り上がりはすぐに終わってしまう。デモは「続く」というメッセージと共に唐突に終わり、プレイヤーは続きがしたくてたまらないまま放り出されてしまう。

デモは短かく魅力あるものだが、十分に高いフレームレートで破綻のない立体画像を維持しつつ、緻密なビジュアルをもったゲーム体験を作り出す力をPS4が持っていることを証明するのには十分だ。このデモは完全なゲームとして通用する品質を持っているように感じられた。だがデモの境界を越えた向こうでは、体験した人は、レール・ライドタイプのゲーム以外のものであってもちゃんと動くのだろうか?と思うことだろう。

当然のことながら、ソニーは高いフレームレートと素早いレスポンスを狙いとしているため、画面は1080pであり、以前の試作機の時と同じくソフトなままだった。だがそれは適切な選択である。シャープさが足りないとはいえ、ゲーム体験の経験のクオリティは損なわれていなかったし、目だった画面の不自然さ、例えばエッジエイリアシングなどはほとんど僅かなものだ。プレイヤーを捕らえた人物の肩に小さなジャギーがあるのを見つけたが、それぐらいでしかない。

第二に、強盗のデモは、ゲームの世界と直感的にやりとりする上でPS Moveの重要性がはっきり分かるものになっている。ソニーがGDCで公開した他の3つのデモはまだプレイさせてもらっていないが、標準のDS4を使ってMorpheusのデモをプレイした際のゲーム体験は、PS Moveのときと完全に同じというわけではなかった。ロンドン強盗のデモで実に印象的だったのは、ゲームの世界とのやりとりが直感的でなんら迷うことがなかったことだ。どこに銃が隠されているのか、どうやって銃をリロードするか、そうしたことに対する視覚的な手がかりはないが、まったく自然にそう振舞えるのだ。そうやってプレイするのは新鮮でわくわくするものだった。

Morpheusが2016年前半に製品として発売されたときにはこの体験が味わえると考えると、このデモには涎が溢れてくる。今回公開されたものは、コンソールのレベルのお買い得さを備え、注意深く組み立てられた、すばらしく印象的なハードと組み合わされた、最終形がどんなものになるかをきちんと見せてくれるゲーム体験だ。ソニーはGDCであと3つのデモを公開しており、フル120fpsのものも含まれているのだが、今週中には見てみる予定だ。今からそれが待ちきれないのだ。


NS: eurogamer  Digital Foundry: Hands-on with Sony's near-final Project Morpheus