なせドリームキャストは失敗したか | みらいマニアックス !

なせドリームキャストは失敗したか

セガの国内リージョン統括本部統括部長、竹崎氏が当時を振り返る。

「本質的には、純粋にコストの問題でした。価格戦争に引きずり込まれ、値下げを余儀なくされたのです。その時ハードの販売はすでに逆ザヤだったのですが。ソニーはDVD規格を開発した企業の一社でしたし、彼らはシステム回りを、チップから完全に内製することができました。一方セガはパーツをすべて外部から購入するため、コストでは明らかに不利な立場にありました。私たちにとって、製造費を削減することは容易なことではありませんでした。ソフトウェアは、それまでよりも売れませんでしたし、そうして私たちはシステムの値下げを余儀なくされたのです。

「ハードは売れば売るほど赤字だったので、私たちはソフトウェアの販売でそれを埋め合わせなければなりませんでした。ですが、ソフトウェアの売上は上向きませんでした。さらにその当時、私たちはこのユーザーに、オンラインゲームというアイデアを売込もうとして多忙を極めていました。ドリームキャストにおける私たちのコンセプトは、ゲーマーに新しい何かを届けること、世界中のゲーマたちが互いに接続しあう環境を作りあげるというものでした。セガのビジネスモデルは、安価なネットワークデバイスによるユーザーベースを構築し、インターネットを通じてサービスや製品を提供するというものでした。ドリームキャストは、その夢を叶えることへの切符だったのです。


NS: Polygon  Why did the Dreamcast fail? Sega's marketing veteran looks back


みらい的コメント:


時代に先んじた斬新なコンセプト、外部調達に大きく依存し、コストダウンの難しいハードウェア、その逆ザヤを埋め合わせるべきソフトウェアの低迷。強力な競合の登場による値下げ圧力。そうして夢のハード・ドリームキャストは消えていった。

その栄光と挫折は決して忘れ去られることはない。
そして、それが与えてくれる教訓も。