任天堂 Wii U: 省みられない死(1) | みらいマニアックス !

任天堂 Wii U: 省みられない死(1)

EAからのサポートがなくなり、Wii Uはまさにドリームキャストの瞬間を経験した。
今、他のパブリッシャはEAに追随するのだろうか?


Wii Uはまさにドリームキャストの瞬間を経験した。EAはWii U向にはゲームを開発していないと語った。コンソール業界の最大のプレイヤーの一社は、損失を計算してこのハードから離反した。
このことにより、短期的には市場をリードするスポーツゲームがなくなり、中期的には心をそそるスターウォーズの新作もなくなった。長期的な解決策はさておき、今のところは年末に向けてのある程度大きなセールスの増加もなさそうだ。

クリスマスはキャンセルされたのだ。任天堂にとっては。

まさにこの瞬間、EAには鉄板な賭け以外に回せる資金はない。EAはコストを削減しており、それはCEOの給料から銃のライセンスに至っている。だがスポーツゲームはその穴から出てくるだろうし、また少なくとも、PS4と次のXboxのインストールベースがある程度まとなセールスを上げるまではコンソール市場に浮かび続けるだろう。

EAが、2000年にコンソール市場で行ったのと同じような撤退を行ったといいたいのではない。
当時のEAは市場シェアでActivisionに抜かれており、ガツガツしたUBISoftによって脅かされてもいた。もしもEAがFuseのような、誰も求めておらず興味も持ないタイトルに拘るならば、EAはこれからも一番手近なゴミ箱におカネを投げ込み続けるだろう。

そうではなく、EAがWii Uから撤退したのは、ハードウェアとソフトウェアの売上がどちらも恐るべきものであったためだ。

英国のチャートトラックの販売数を公開することは公式には許可されていない。だがパブリッシャであれば、誰であれ非常にはっきりと見ることができる。見せかけの必要はないのだ。
Wii Uチャートの第一位が千本以下の売上であったことを知ったなら、それはすでに悲劇を通り越している。もはや喜劇だ。

全プラットフォームのチャートでも特に良いわけでもない。
二週目でチャートのナンバーワンをキープするのは大成功の兆候ということではない。トップ10の他がと同じほどには不振ではないというだけだ。
トップ10はもはや当てにならない。昨年に本当に当てになったのはトップ5だけだ。そして今年、本当に影響があるのはトップ3のベストセラーのゲームだけになりそうだ。
Call of Duty、Assassin's Creed、FIFAのようなマルチフォーマットのタイトルになるだろう。他のすべては、破片のような売上を巡って戦っている。

消費者の無関心という最も屈辱的な挑戦者に、Wii Uは敗れた。

「任天堂がWii Uの生産を停止した」という避けられないニュースが登場したとしても、オリジナルのWiiを買った人の大半は気付きさえしないだろう。

メインストリームの購買者層がWiiを買ったのは、Wiiが目新しい楽しみだったからだ。ゼルダの新作ために買ったのではない。
ではWii Uの目新しさとは何だろう?現在世代のコンソールができることが何でもでき、少し遅くて、フィッシャープライス社(訳注:乳幼児向け玩具メーカー。赤ちゃん専用のiPadケース等も取り扱っている)のタブレットが付いていることだろうか?

小売業者もWii Uには見切りをつけている。Wii Uがスーパーマーケットで値引きされているのは、もっともっと売りたいからと言う理由ではない。価格を引き下げたのは、在庫を急いで掃き出すためだ。

ソフトウェアはハードウェアの販売を牽引する。だがソフトウェアが全くリリースされていないため、信頼できるようなソフトウェア・セールスの実績もない。

小売は何であっても売るためには必死だ。GAMEがSFやファンタジーの書籍を置いており、HMVは最後の1ペニーまで搾り取るためにコーラやお菓子も置いているのは、そういった理由からだ。
小売がぶらぶらと座ったまま、年末近くまでWii U向けのスペースを設けておくこと等ない。彼らはWii Uを片隅に押しやり、 XboxやPS3や、望めるならばPS4や次世代Xboxのためのスペースにするだろう。


NS: Gamesindustry  Nintendo Wii U: Death By Apathy