PS Meeting: THE FULL STORY
こちらはPS Meeting全編の録画。
二時間と長いが、通しで見ると、ネット上の情報をバラバラに見るのとはまた違う印象を受ける。全体を通じて面白いが、前半のMark Cerny氏のインタビュー、続くDaivid Perry氏のインタビューは極めて面白い。
PS4のコンセプトは明快で、良いものだと思う。
ケレンやギミックを設けず、クリエイターやプレイヤーにとっての制約、何かイラッとするような部分をできるだけ無くそうとしているようだ。
ハードには、かつてのCellやBD、あるいはKinectやモーションコントローラのような、セールスの目玉になるような点に乏しい。だから爆発的に売れることはなさそうに思える。
だが素性が素直な分、ユーザに長く使われるようになるかもしれない。Vitaの稼働率が非常に高いとソニーは以前コメントしているが、PS4もそういった広がりを狙っているのだろう。
Daivid Perry氏のコメントからすると、ソニーのクラウドは二段階になっているようだ。
まずはPS4をクラウドサーバとしたリモートプレイからスタートし、センターにサーバーを構えた本格的なクラウドはその先のもの、という位置付けとしている。
PS4をクラウドサーバとして位置付けるというのは気の利いたアイディアだ。
クラウド・サービスのための巨大な投資を後に延ばせる一方で、立ち位置が曖昧なPS4に新しい付加価値を加えてくれる。
PS4のリモートプレイはGaikaiのクラウド技術を利用している。
このことから、PS4のリモートプレイは、当初は家庭内に限定されているとしても、そのうちにネットワーク経由で利用できるようになるに違いない。
PS1、PS2、PSPのエミュレーションは技術的には概ね確立している。Vitaのエミュレーションも不可能ではないだろう。PSMは元々デバイス横断的な仮想的なものだ。PS1、PS2、PSP、PSV、PSMのアーカイブズは遠からず全てPS4に対応し、ネットワークを経由してスマートフォン等でリモートプレイができるようになるわけだ。
Perry氏がPS4のソーシャル的な側面について語っている。Gaikai CEOというのが氏の肩書きだが、クラウド以外の分野について触れているのは興味深い。
ソニーのソーシャル的な施策はこれまで迷走を続けてきた。もしもPerry氏がこちらの方面を統括することになったのであれば、この状態は改善されるかもしれない。
今回の発表は、次世代PSプラットホームのコンセプト紹介という位置付けだろう。
詳細はE3だ。期待したい。