ソニー: PS3とVitaクロスバイのポテンシャルは限定的
クロスバイとは、あるPS3版のゲームを買ったユーザが、Vitaでゲームをプレイするためのライセンスをもらえるというイニシアチブだ。だが開発の観点から言えば、両方のシステム上で動作させるのであれば、そのゲームについて2つの異なるビルドをそれぞれに開発する必要がある。
Jim Ryan氏(CEO, SCEE)は、「開発環境は無論異なったものです」とCVGに語った。
「PS3がソニー独自の開発環境であるのに対して、PS VitaはどちらかといえばPCベースの環境です。この2つのプラットフォーム間での共通部分は限られています。
このことは、開発スタジオがちょうど1つのライセンスに対して、二つの異なるゲーム分の資金と時間を用意するかどうかについて疑問を投げかけている。だがPS4はPCベースの環境を実装するとうわさされており、理屈から言えばPS4のゲームはより簡単にVitaに移すことができることになる。
CVGとのインタビューでRyan氏は、 クロスバイを利用するサードパーティーは、あったとしてもほんの僅かなのではないかという意見に対する見解を求められ、次のように述べた。
「パブリッシャについてのわたしたちの優先順位は、彼らがにインストールベースという意味での環境を提供し、Vitaで利益をあげられるようにすることだと思っています。これが私たちのチャレンジだし、やらねばならないことなのです。
NS: CVG
http://www.computerandvideogames.com/363968/ps3-and-vita-cross-buy-potential-is-limited-sony-admits/
みらい的コメント
クロスバイは魅力的だがなかなか難しい、と。ごもっともなお話しだ。
Vitaの開発環境がPCに近いことはアーキから見れば順当だが、ソニー自身がこれを語ったのは初めて聞いたかも。これまで出ているコメントからは、ソースコードレベルではかなりの互換性があり、一方で最適化にはわりと時間がかかるということだったが、限られているという「2つのプラットフォーム間での共通部分」とはどこを指しているのだろうか。
ここのところVitaのインストールベースが小さいということについての言及が増えている。現在のVitaの普及の遅さに、欧米サイドがかなり強い危機感を持っていることが伺える。日本では河野氏が4Gamerとのインタビューでトンチンカンな応答をしていたが、あれはポーズなのか、それとも天然なのだろうか?
Vitaは良いハードだと思うのだが、もっと頑張っていただきたいと思う。
とりあえずTGSに期待。