岩田氏： PS4やNextBoxでの大きな性能向上は疑問

岩田氏（任天堂）がThe Telegraphに。

「もしも彼ら（ソニー/MS）がスペック上の数字を増やしたところで、次世代機が今日のハードよりもずっと高性能なものだと、その違いを消費者は充分に認識することができますか？（いや、できないでしょう）

「それにまた、彼らが処理性能を強化すれば、そのスペックを活用するソフトウェア開発者はもっとずっと多くの作業をしなくてはならなくなるだけです。だからわたしはお尋ねしたい。そういった類の差別化は本等に意味のあるものなのか、とね。ですがここから先の議論は、たぶん来年まで待ちましょう。来年には、彼らも次世代機だと考えるなにかしらを完成させ、発表するでしょうから。」


NS：The Telegraph via CVG
http://www.telegraph.co.uk/technology/video-games/e3/9328561/Satoru-Iwata-interview-Nintendo-rivals-are-already-copying-the-Wii-U.html


みらい的コメント

The Telegraphの記事を全部読んでないのがバレバレな連続エントリ。
（けっこう長い。しかも何度も出ているあまりニュースバリューのないコメントも多い・・・）

引用しているCVGによると、岩田氏のこのコメントは、SCE吉田氏の（Wii Uは）「独自の世代だ」（Eurogamerインタビュー）に対する反論だと位置づけている。（The Telegraphにはそのようにとれるコメントはないようなので、これはCVGの考えっぽい）

ところがUSではReggie Fils-Aime氏（NoA)が、Globe and Mail誌のインタビューで、この吉田氏のコメントに噛み付いている。当の関係者がどこまで本気かはわからないものの、米マスコミもおもしろがって煽っているようなフシもある。

もっともSCE吉田氏のコメント自体はごく穏当なもので、特に噛み付かれるようなものでもない。
Eurogamerでは、こう言っている。

"Personally, I have always thought Wii was in a generation of its own. I always thought PlayStation 3 and Xbox 360 are in the same generation, but Wii was not the same. To me, the industry was growing really fast when those three platforms came up because the focus is so different. The PS3 and the 360 were the closest in terms of high definition and networked services. But Wii carved out a large niche to itself. To me, it was like two generations going at the same time. Wii U is the next generation of Wii. That I understand. To me, it's its own generation."

要するに、PS3とXBOXは似たような性能だったので世代としてくくれるが、Wiiは独自すぎてくくれない。その意味でWii Uは正しくWiiの次世代機であってPS3やXBOXと同じように語ることはできない、という趣旨だ。
これに比べれば、例えば西川善司氏の「“半”次世代機」という表現や、Brian Martel氏（Gearbox）の「stop-gap（応急処置）」という表現のほうがずっと直接的な表現であるように思う。

岩田氏やレジー氏のコメントを読むと、なんとなく任天堂のお二人が結構カリカリしているような印象を受ける。やれんならやってみんよ的というか。やたら性能だ性能だと、ことある毎にマスコミや株主に言われて気が立っているのかもしれない。



SCE吉田氏のWii Uに対するコメント：
http://www.eurogamer.net/articles/2012-06-14-sony-wii-u-is-its-own-generation

それに対するFils-Aime氏の反論：
http://www.eurogamer.net/articles/2012-06-14-nintendo-hits-back-at-wii-u-power-concern