SCE吉田氏インタビュー(VG247) | みらいマニアックス !

SCE吉田氏インタビュー(VG247)

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SCE吉田氏にVG247がインタビュー。


Q: (VG247)ソニーのカンファはVitaについてのアナウンスが乏しかった。なぜか?
A: (YS)
PS Vitaに十分な時間を費やさなかったのは我々のミスだ。我々はE3に25もの新作タイトルを持ち込んでおり、みな素晴らしいタイトルだ。1stであれば、LittleBigPlanet on Vitaで、これは実に素晴らしいデキだ。カンファでこれを発表することはもちろん可能だった。8月に発売になるSoundShapesでもいい。これは本当に面白いのだ。3rdパーティなであればJet Set Radio on Vitaだろう。これは驚くほどシャープでプレイアブルだ。つまり我々はカンファでもっと多くの発表も可能だった。だが我々の広報チームは、今年のカンファを短くすることに力を入れていた。前回、長いカンファで批判を受けたためだ。今年のカンファはコンパクトでインパクトのあるものにすることに力をいれてきた。ある意味で新しい考え方をとったのだ。だがPS3と、PS3の独占タイトルと、3rdパーティのタイトルと、またPS Moveや、PSMやネットワークサービス、それからPS Vitaに関する新たなイニシアティブをカバーする必要があった。今年から来年初めに登場するPS Vitaゲームについて言えば、完全に内容が少なすぎた。

Q: (VG247)Vita版は、アンチャもレジもナンバリングではない。元のPS3版から格が落ちるのではないか?
A: (YS)
2つのポイントがある。1つはVitaでしか実現できないようなアイディアという点だ。来週発売されるGravity Rush(重力DAZE)を見てほしい。ジャイロ、ツインのスティック、超高性能センサ、そういったものが必要になっている。また稲船氏の新作Soul Sacrificeもそうだ。Vitaでなければ、作ることも考えることもできないだろう。
もう1つのポイントは、UnchartedやResistanceといったPS3のビッグタイトルだ。これはコンソールと全く同じものにしないように努めている。それはPSPでの誤りだった。Vitaにはコンソールにはない機能がたくさんある。今わたしたちが思い描くすがたを理解してもらうのは難しいとおもうが、わたしたちも、3rdパーティも、コンソールと同じものでなく、Vitaの機能を生かしたIpをどんどん発売していくつもりだ。LittleBigPlanet Vitaはタッチ操作もあり、PS3版よりも劣らないという良い例になってくれることを期待している。遊ぶのにも作るのにもタッチパネルはとても便利だ。

Q: (VG247)MSの$99契約での販売は革命的だ。ソニーはやらないのか?
A: (YS)この種の質問には答えられない。だが、車のローン販売と同じようなもので、非常におもしろい試みだ。MSが成功するかに注目している

Q: (VG247)PlayStation Mobile(旧PSS)は動きが遅く、まだ出てこない。これからどうするのか?
A: (YS)
PSMだが、SDKを提供できるようになった。これはダウンロードできるようになっているが、完全に新たな考え方によるものだ。このSDKを使えば、HTC 1XのようなPS certifiedのスマートフォン、ソニーのスマートフォン、タブレット、PS Vita向けのゲームを開発できる。
これまでは、これらのデバイスにPS1のエミュレートされたタイトルを出す場合、デバイス毎に一つ一つ個別に移植する必要があった。だがこれから先、今年後半にストアをロンチした際には、PlayStation Mobileに対してはPSMのSDKで開発された、これらのデバイス全てで動作するようなタイトルに力を入れていく。PS1タイトルの比重は減り、新しいタイトルが増え、モバイル系デベロッパが彼らのコンテンツと新しいゲームをこのプラットフォームにもたらすだろう。

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Q: (VG247)モバイル・ゲーミングの成長は驚異的だ。PSブランドでこれらのマーケットに参入することはないのか?
A: (YS)
どのようなコンテンツをどのようなプロセスで投入するかについては公開していない。だが重要なのは、このイニシアチブでどのような消費者にアプローチしようとしているかだ。SDKをダウンロードした開発者から取得している興味深いフィードバックは、これらのデベロッパは、PS vitaでゲームを開発することに大変な熱意を持っていることだ。過去のPSプラットフォームではライセンスを取得し、開発キットを購入し、コンセプトの承認プロセスを通すというのは非常に難しかったし、非常にハードルが高いかった。だがPSMでははるかに簡略化し、アプローチしやすいものにした。ゲームを開発するには、スマートフォンやPS Vitaを持っている必要すらなく、ただPCさえあればいい。ターゲットとしたプラットフォームでテストするのも簡単だ。PSM、そしてそのエコシステムの一部であるVitaでは、遥かに幅広い独立系のデベロッパに使ってもらおうとしているし、そうしたデベロッパがVitaのユーザにリーチできると思うのは当然だ。今このプラットフォームにいるVitaのユーザは、極めてゲームにこだわるコアなゲーマーなのだ。

Q: (VG247)ソーシャル・モバイルが成長している。これらの分野に進出するのか、コンソールにこだわるのか。
A: (YS)
伝統的なコンソール・プラットフォームという視点では、ソーシャルやモバイルの破壊的な成長を見たこれまでの3rdパーティが、そちらに飛び移って大量のリソースをつぎ込むようになっている。そのためパブリッシャやデベロッパの注目を集めることはますます難しくなってきている。我々の営業チームは、3rdパーティのパートナーに営業するだけでなく、もっと小さい開発コミュニティにも対応しなくてはならなくなっている。我々は今、これらのデベロッパが活躍できるプラットフォームを持っているからだ。
我々はコアなゲーマーに最高のゲームプレイを届けていくが、同時にスマートフォンで初めてゲームをプレイするような幅広い消費者にもアプローチしていく。

Q: (VG247)2013年にソニーは何をするのか。PS3/Vitaに注力か。それとも他のことをするのか?
A: (YS)
詳しくは話せないが、2013年はVitaの二年目で、大変重要な年だ。自社タイトルのプロモーションには引き続き投資していくし、3rdパーティからもAssassin’s Creed III Liberationのような作品も出てくるだろう。またネイティブ/PSMで小規模デベロッパもまた参入してくれる。これには非常に力を入れているところだ。

Q: (VG247)ソニーの小規模なデベロッパへの注力は素晴らしい。これが競合他社との差別化要因になると思うか?
A: (YS)
収益の点で言えば、小規模なデベロッパの作品は重要ではない。だがクリエイティブな小規模なデベロッパがいなければ、業界は巨大なIPへと傾斜する一方だ。我々は小規模なデベロッパのサポートをこれからも続け、若い才能を業界に呼び込んでいきたい。

Q: (VG247)似たようなゲームが氾濫している。これについてどう思うか?
A: (YS)
巨額の投資をする以上、リスクを避けるのも無理もない面もある。我々はプラットホームホルダとして、リスクがあっても斬新でユニークなタイトルを投入するよう努めてきた。David Cage氏の新作や、Media Moleculeのようなチームがその例だ。

Q: (VG247)ゲーム機のマルチメディア・プレイヤー化が進んでいる。ゲーム業界はこのまま脱ゲームに進むのか?
A: (YS)
Video UnlimitedやMusic Unlimitedがあるが、ゲーム部門はゲーム部門としてある。ゲームと音楽が同じプレゼンに登場するだけで実態は違う。ゲームへの注力は変わらない。

Q: (VG247)The Last Guardian(トリコ)はWonderbookのロンチタイトルになるのではないか?
A: (YS)
おもしろいアイディアだが、ロンチタイトルは「The Book of Spells」で決定している。


NS: VG247
http://www.vg247.com/2012/06/06/e3-2012-sonys-shuhei-yoshida-on-vita-and-disruption/


みらい的コメント


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