Samsungがゲーム市場に参入。Gaikaiと提携しクラウド技術を通じて | みらいマニアックス !

Samsungがゲーム市場に参入。Gaikaiと提携しクラウド技術を通じて

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エレクトロニクスのジャイアント・Samsungは、この7月にアーリーアダプターに向けてクラウドゲーミングのベータ版を開始すると発表した。


クラウドゲーミングの技術はGaikaiが提供する。既に大手パブリッシャが最新ゲームの配信サービス提供に向けて取り組んでいる。

SamsungとGaikaiの両社は、これまで密かにこの提携に取り組んできており、もともとは2013年のE3で提携を発表する計画だった。だがソニーとMSから次世代コンソールの発表がなかったことで、リビングルームで手軽にハイエンドの配信ゲームを求めているアーリーアダプターに向けて、市場に隙間が生じていた。

David Perry氏(Gaikai)はGamesIndustryに語った。

「ソニー、MS、任天堂について語る場合、これからはSamsungを含めてください。これがSamsungのゲーム・ソリューションなのです」

「わたしたちは2013年のE3でロンチするつもりでしたが、計画を前倒しにしました。当初の予定よりずっと早く動作させることができましたので。タイミングは最高でした。コンソールのユーザがゼロにリセットされる時期ですし、素晴らしい戦略的な一手と言えるでしょう。

Samsungの高級スマートテレビの所有者には、今月にも画面上でベータ版への勧誘が送られる。現在のところサービスの対象はTVに限定されているが、Samsungはこのサービスを利用しうるスマートフォンやタブレットを多数製造している。

USB接続するタイプのPCコントローラであれば、このクラウド・ゲーミングを利用できる。Samsungはまた、Gaikaiの支援で選定した周辺機器のリストをユーザに郵送する予定だ。

「これは巨大なマーケットです。すでに2つのコンソール(PS3/Xbox)のどちらかを購入したユーザに売ろうという話ではありません。新しいマーケットを作り出そうという話なのです。どんなデバイスでも、いつでも追加することができます。

Perry氏に言わせると、電子機器メーカーはみな、ゲームビジネスの成長を見逃している。

「メーカーはタブレットを作り、TVを作り、携帯電話を作りましたが、エンターテインメント史上最大のロンチ、 Call of Dutyには関わっていません。映画・アバターはメーカーの事業全体に影響します。だから彼らは映画産業には関わっているわけです。ですが本当に巨大なヒットを作りだしているのはゲーム産業の方なのです。本当に最先端のゲームを可能な限り最高の品質で、彼らが作っているデバイス上で実現するには、クラウド・ゲーミングがただ一つの方法です。

Samsungのスマートテレビは決して安くはないが、同社は現世代のコンソールに飽き足りない、ソニーやMSがカバーできていないようなアーリーアダプターをターゲットにしたいと考えている。

「最近、2013年にはタブレットのグラフィックは、Xboxの水準に達するとの発言がありました。わたしに言わせれば、Xboxは6年前のマシンです。これからまだ12か月待てば、6年みたいになれるというのでしょうか?わたしがプレイしたいのはそんなものじゃありません。わたしなら今日のHWで、MMOやFPSを最大設定で、デベロッパが作れる最高の状態でプレイしたいのです。


NS: Gamesindustry
http://www.gamesindustry.biz/articles/2012-06-05-samsung-enters-gaming-space-backed-by-gaikai


みらい的コメント

痛恨!

実はGaikaiにはソニー出身者が結構いるっぽい。これまで出ている話でもMark Anderson氏(ex Sony Digital Pictures CFO)や、今はMSにいるが欧州のPhil Harrison氏等だ。
ソニーはクラウドの現状は当然知っているし、またコミュニケーションのパイプもたっぷり持っている。

ソニーが持っていたのは人間関係だけではない。既にゲーム事業を手がけているソニーには、クラウド・ゲーミングを始めるにあたって、全ての面でSamsungに対してアドバンテージがあったはずなのだ。
ところが現実には、そうした利を活かせないままGaikaiはSamsungが、OnLiveはLGが、先んじて深いパートナーシップを築いてしまった。

一体どういうことなのだろう?
もしもこれがTVとSCEの縄張り争いの結果なのだとしたら、あまりにも切なすぎる。


D/Fの中の人も言っていた通り、キチンとはじめるべき時期は来ていると思う。
是非がんばっていただきたい。